梅雨入り前にタイヤのすり減り大丈夫? JAFが点検を呼びかけ
くるまのニュース / 2020年6月5日 11時10分
JAF広島支部は、タイヤのパンク・バーストの救援要請件数を公開いたしました。
■10年前に比べてパンクが増加!?
JAF広島支部は、タイヤのパンク・バーストの救援要請件数を公開し、梅雨に入る前にタイヤを点検することをドライバーに呼び掛けています。
JAFによると2019年度に広島県内で実施されたロードサービス救援要請件数のうち、「タイヤのパンク・バースト」の件数は1万6880件(構成比17.5%)でした。これは、2009年度の5435件(構成比 9.9%)から大幅に増加 する結果です。
また、JAFは2017年1月16日から2月6日の約3週間、ホームページ内で「タイヤのパンクに関するアンケート調査」実施。その結果、「どのくらいの間隔でタイヤの点検をしていますか?」の設問に対し、「1か月以内」が1万2716名で全体の27.4%と、多くの人が適正な頻度で点検をしていないことが分かりました。
JAFでは、タイヤの摩耗具合によって変わるブレーキの制動距離について実験を実施。同じサイズの、新品タイヤ(溝の深さ平均7.6mm)、5分山タイヤ(同4.7mm)、2分山タイヤ(同3.1mm・5分山スタッドレス[同4.5mm))の、それぞれ溝の深さが違う4種類のタイヤで、路面状況が異なる(ドライ・ウェット)直線・旋回中にブレーキ操作をおこない、その制動距離を計測しました。
直線ブレーキテスト(直線にて時速100kmでブレーキをかけて制動距離を検証)では、スタッドレスタイヤを除き、ドライ路面では溝が浅い2分山や5分山でもグリップが効き、ほぼ同じ距離で停止できる結果となりました。
しかし、ウェット路面になると2分山タイヤは、ハイドロプレーン現象でグリップ力が大幅に低下し、ドライ路面の1.7倍の制動距離が必要でした。
※ ※ ※
路面が濡れている場合は制動距離が伸びることから、車間距離をとって早めのブレーキを心掛けることが安全運転につながります。
高速走行時に発生するハイドロプレーニング現象は速度に比例して、時速60km位から徐々に路面との接触面積が減少していくので、タイヤが摩耗していたら、周囲のクルマと同じ速度で走るのは危険だと自覚しましょう。
また、轍に沿って水たまりがあるような道路では、追い越し車線から走行車線に戻るときなど、急にハイドロプレーニング現象を起こすことがあるため注意が必要です。
履きつぶしたスタッドレスタイヤでは制動距離がかなり伸びてしまうため、早めの交換をおすすめします。
タイヤの点検は定期的におこなわないと、そのすり減りに気づくことができません。JAF広島支部では、引き続き注意喚起やマイカー点検教室などを開催し、タイヤ点検の重要性を呼び掛けていく方針です。
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