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なぜシエンタ&フリードは売れ続ける? 日産も小型ミニバン投入か!? 今後のミニバン市場の行方とは

くるまのニュース / 2020年6月10日 14時10分

トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」は、どちらも登場から4年から5年ほど経過しているモデルですが、いまだに人気の高いモデルです。なぜ、売れ続けているのでしょうか。

■小型ミニバンのツートップはなぜ売れ続ける?

 トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」は、小型ミニバンに分類されるクルマです。それぞれ、直近のフルモデルチェンジからシエンタは5年、フリードは4年を迎えようとしています。それにも関わらず、両モデルとも人気が衰えません。

 いったいなぜ、長い間人気が続いているのでしょうか。

 具体的な数字を見てみると、2019年度(2019年4月から2020年3月)の販売実績は、シエンタが前期比112.6%の10万8067台、フリードが100.9%の8万4407台と、好調を維持しています。

最近では新型コロナウイルス感染拡大が販売面に影響を与えていますが、日本自動車販売協会連合会が発表する車種別の登録車売上ランキングでは、2020年4月と5月は、シエンタが5位と6位、フリードが5位と8位と安定しています。

 売れる理由について、トヨタとホンダは「手ごろな価格での3列シート車」、「低床構造による車室の広さ」、「燃費の良さ」、「最新の予防安全技術」などを挙げています。

 また、シエンタについては、以前からトヨタ全チャンネル併売車であったことも安定した販売に結びついたと分析しています。

 ミニバン文化の変遷を振り返ってみると、時代のニーズの変化が見てとれます。

 1980年代、本来は商用車であるトヨタ「ハイエース」や「タウンエース」の乗用化が人気となり、1990年代にはトヨタは「エスティマ」、ホンダは「オデッセイ」や「ステップワゴン」、日産は「エルグランド」や「セレナ」と、ミニバン多様化の時代に突入しました。

 続く2000年代にはトヨタによるミニバン新時代が開幕し、「ノア/ヴォクシー」と「アルファード/ヴェルファイア」の活躍が本格化していきました。

 例としてここまで挙げたミニバンは、シエンタやフリードよりも大柄なボディを持つモデルでした。

 2010年に入ると、今度はミニバンやセダンからのSUVシフトが始まり、マツダ「CX-5」という新種が台頭。

 そしてトヨタ「C-HR」、ホンダ「ヴェゼル」などコンパクトSUVが売れ、最近ではよりコンパクトなSUVであるトヨタ「ライズ」/ダイハツ「ロッキー」が人気を博しています。

 こうした時代変化のなかで、従来のミニバンよりも小型サイズなミニバンの需要が伸びてきた印象があります。背景には、中型から大型のミニバンから、小型ミニバンへのダウンサイジングが確実に起こっていると、メーカーは分析しています。

 また、小型ミニバンでの2列シート需要も高まっています。車中泊などアウトドア系のアクティビティ用途が増えていることが要因のひとつです。

 ホンダは2列シート仕様「フリード+」を設定。トヨタは2018年9月のマイナーチェンジからシエンタに2列シート仕様「FUNBASE」を導入しました。

 トヨタはキャンピング関連イベントなどで販売促進をおこなっており、販売への直接的な効果があったといいます。

 シエンタではハイブリッド車を含めた販売実績で3列シートが65%、2列シートが35%になっています。

■シエンタとフリード、ユーザー層は微妙に違う?

 それでは、どのような人が、シエンタやフリードを購入しているのでしょうか。トヨタとホンダによる直近のデータで比較します。

ホンダ「フリード」ホンダ「フリード」

 両モデルとも幅広い年齢層に支持されているのですが、細かく見るとシエンタと比べてフリードは年齢分布が少し若くなっています。

 シエンタの場合、主流は30歳代から60歳代、一方フリードは20歳代から50歳代が主流です。

 男女比でも差があり、シエンタは男性が6割弱ですが、フリードは男性が約8割という結果です。

 結果、フリードの方が若いユーザーや男性ユーザーに受け入れられているということがいえます。一方、シエンタは比較的女性ユーザーが多い点が注目ポイントといえそうです。

 次に、ガソリン車とハイブリッド車の比率はどうでしょうか。

 シエンタでは、ガソリン車が45%、ハイブリッド車が55%。一方、フリードはガソリン車が52%、ハイブリッド車が48%となり、若干ではありますがシエンタの方がハイブリッド比率が高い傾向です。

 細かく見ると、フリードでは、2列シートモデル(フリード+)の方がハイブリッド比率が上がります。

※ ※ ※

 こうした、小型ミニバン・ツートップの安定した販売実績を受けて、ついに日産が動き始めると思われます。

 近年、モデルの車齢が長いことがディーラーからもユーザーからも問題視されてきた日産ですが、2020年5月の決算報告および将来事業計画の発表では、日本市場での積極的な新車攻勢を正式表明しました。

 2021年11月までに投入する12モデルのなかに「ノート」が含まれています。大方の予想では、ノートは2020年中に日本発売される可能性があり、日本市場の実情を考えると当然、シエンタとフリードに対抗した3列シート版が登場することが考えられます。

 日産の真骨頂である電動パワートレイン「e-POWER」と、運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載した新型ノートの登場で、小型ミニバン市場がさらに活気づくことが期待できるでしょう。

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