ダイハツ新型「タフト」は若者人気が爆発!? 先行する「ハスラー」との違いとは
くるまのニュース / 2020年6月20日 7時30分
ダイハツが2020年6月10日に新型「タフト」を発売したことで、いま軽SUV市場が盛り上がりを見せています。既存のスズキ「ハスラー」も好調といいますが、それぞれのユーザー層には差が出ることが予想されます。いったい、なぜなのでしょうか。
■ダイハツ新型「タフト」 人気の仕様はどうなる?
2020年6月10日にダイハツ新型「タフト」が発売されたことで、軽クロスオーバーSUV市場が一気に活性化してきました。先行するスズキ「ハスラー」に対し、追う立場となる新型タフト。ユーザー目線では、どのような違いが生まれるのでしょうか。
まずは販売台数データをもとに、予測してみました。
ハスラーの販売台数は、初代(2014年1月発売)、そして2代目(2020年1月発売)を合わせて、直近の2020年5月末までで、約51万1000台です。
ハスラーが発売されている国は日本だけなので、まさに、「ハスラー=軽クロスオーバーSUV市場」といえます。
2代目ハスラーの月販目標は6000台。発売後は1月、2月が5000台代で、年度末3月は約1万台と、ほぼスズキの想定通りの売れ行きです。コロナ禍の4月、5月は多少落ち込んでいます。
一方、新型タフトの月販目標は4000台。4月からの予約販売台数を聞くと、「目標の約2倍」(ダイハツ)と好調な滑り出しです。
次に、ハスラーのグレード別販売台数を見ます。ハスラーのグレード展開は、上位グレードの「HYBRID X」と下位グレードの「HYBRID G」のふたつで、それぞれにターボ仕様と自然吸気仕様が設定されます。
売れている順に「HYBRID X」、「HYBRID Xターボ」、「HYBRID G」、そして「HYBRID Gターボ」となり、上位グレード志向が分かります。ターボ車比率は、全体の約4割です。
こうした傾向は、新型タフトでも起こり得ると予測されます。
なぜならば、軽クロスオーバーSUVは付加価値重視のユーザー向け商品であり、またグレード構成と価格設定で新型タフトはハスラーをベンチマークとしていることが明らかだからです。
外装色はどうでしょうか。ハスラーでは、売れ筋順に、新色の「デニムブルーメタリック×ガンメタリック」2トーンと、同じく新色の「バーミリオンオレンジ×ガンメタリック」2トーンが、人気2トップです。これに、モノトーンの「クールカーキパールメタリック」が続きます。
やはり、付加価値重視で2トーン、そしてアウトドアイメージでカーキが人気となっています。
この法則、新型タフトにはどう当てはまるでしょうか。
新型タフトは現在、2トーンカラー設定がありません。理由としては、全車標準装備のスカイフィールトップ部分が外からブラック色に見えるため、「ブラックマイカメタリック」を除いて、どのカラーでも2トーンっぽく見えるからです。
そのうえで、カタログ上の訴求色である、アウトドア系の「フォレストカーキメタリック」と、落ち着いた「レイクブルーメタリック」が人気になるように思えます。ともにダイハツとして新色です。
さらには、コンセプトモデルから採用している、ディーラーオプションのメッキパックの需要が高そうです。
■新型「タフト」と「ハスラー」 大きく異なるのはどのようなポイント?
ハスラーと新型タフト、もっとも大きな違いはオフロード走行に対する考え方だと感じます。
むろん、軽クロスオーバーが走るオフロードとは、本格四駆のイメージではなく、未舗装で小さなわだちがある林道や雪道などのイメージです。そのうえで、話を進めます。
ハスラーの販売実績では、FFが約7割、4WDが約3割です。一般的に軽の4WDは、いわゆる降雪地域での生活四駆の需要が主体なので、ハスラーの4WD比率の高さはアウトドア志向の証明だといえます。
ダイハツ新型「タフト」
この法則、果たして新型タフトに当てはまるでしょうか。
筆者(桃田健史)の予測は、新型タフトの4WD比率はハスラーほど高くならない可能性があると思います。なぜならば、新型タフトはアウトドアイメージを優先するファッションアイテム、という商品性が優先しているからです。
4WDシステムについては、ハスラーの場合は「スペーシア」など、また新型タフトでは「タント」など、先行販売車と基本的に同じであると、スズキ、ダイハツそれぞれから回答を得ました。
オフロード走行への対応としては、両メーカーともサスペンションの作動量全体は先行販売車と同じで、大径タイヤ採用などで最低地上高を稼いでいます。
具体的には、ハスラーの場合、タイヤで約10mm、ぱね長および、伸び・縮みそれぞれ調整で約20mm、合計約30mm増で最低地上高180mmとなります。さらに、ボディ形状で、アプローチアングル29度と、デパ―チャーアングル50度を確保しました。
そのうえで、ハスラーは初代から、急な坂道で車速をコントールするヒルディセントコントロールや、ぬかるみなどで発進をサポートするグリップコントロールの切り替えスイッチを装備。
ユーザーからは「キャンプ場や野外フェスで活用している」と好評だったことを受け、2代目ハスラーでは雪道やアイスバーンで発進サポートするスノーモードスイッチを新設したといいます。
商品カタログでも「あらゆるシチュエーションに強い!」と、軽クロスオーバーとしての4WD性能の高さを強調しています。
一方の新型タフトは、ぬかるみでのグリップサポートシステムが状況によって自動的に作動。ただし、最低地上高でハスラーを10mm上回る190mmとしているものの、ヒルディセントコントロールなどの切り替えスイッチはありません。
その代わり、FFを含めて電動パーキングブレーキと、渋滞時や信号待ちで便利なオートブレーキホールド機構の採用など、街乗りでの利便性を重視しています。
なお、ホームページの動画では「タフトなら、どこへでも行ける気がする」と謳っていますが、広報資料には、「オフロード走行を推奨するわけではございません。やむを得ずオフロード走行する際は、十分運転に注意してください」との但し書きがあります。
こうした商品性の違いにより、ユーザー層も違いが出る可能性があります。
ハスラーのユーザー層は、初代では男女とも40代が中心で、幅広い年齢層。こうした流れは2代目でも継承されていて、導入初期段階では40代から50代が多くなっています。
一方、新型タフトについて、現時点で詳細データはありませんが、スカイフィールトップに代表される商品性から、ハスラーより若い年齢層による街乗り優先の需要が多いように感じます。
参考として、同じジャンルで競合車とユーザー年齢層が違うケースとして、小型ミニバンでは、ホンダ「フリード」はトヨタ「シエンタ」より約10歳若いというデータがあります。
ハスラーと新型タフト。ともに、遊び感覚、日常生活にさらなる楽しさを、気軽にアウトドアといった商品性はあるものの、メーカーからユーザーへのアプローチに違いが見られ、その結果としてユーザーの商品に対する見方も変わるかもしれません。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
“400万円超え”のスズキ新型「カクカク”SUV”」実車公開! 5速MT設定&鮮烈レッドも用意! 待望の「ジムニー“5ドア”」比に登場
くるまのニュース / 2024年4月16日 16時10分
-
三菱「新型パジェロ“ミニ”」!? 伝説的「“軽SUV”」11年ぶり復活するならどうなるべき? 高まる期待と現実的な落とし所とは
くるまのニュース / 2024年4月9日 16時10分
-
「4WD軽自動車」という選択 アウトドアか、雪への備えか…車種を絞るポイントと、おすすめ車種8選
まいどなニュース / 2024年4月4日 11時30分
-
【燃費のいい車とは?】ボディタイプ別燃費のいいおすすめの車12選! 燃費をよくする方法や選び方もご紹介
MōTA / 2024年3月27日 18時0分
-
スズキの新型コンパクトSUV「フロンクス」の予想価格は190万円台!
MōTA / 2024年3月27日 14時30分
ランキング
-
1外国人がよく行く「ファミリーレストラン」ランキング! 「ガスト」を抑えた1位は?
オールアバウト / 2024年4月24日 21時5分
-
2【急なお通夜に参列】喪服がない…どうする? ユニクロやGUで見つける「喪服の代用」アイテム
オールアバウト / 2024年4月24日 20時15分
-
3究極の卵料理「ウフマヨ」が簡単に作れちゃう! 農水省がレシピを伝授
オトナンサー / 2024年4月24日 22時10分
-
4老後破綻を招く?親世代とのお金観の違い4つ
オールアバウト / 2024年4月24日 21時40分
-
5右肩上がりの「完全栄養食」味は微妙…と思いきや。日清“完全メシ”を食べ比べて「今後が楽しみになった」理由
女子SPA! / 2024年4月24日 15時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください