400万円強で落札! 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場するデロリアンの最新オークション情報
くるまのニュース / 2020年6月28日 11時50分
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の劇中車として、空を飛んだデロリアン「DMC-12」は、オークションではどれくらいの価値があるのか、最新の「ザ・ヨーロピアン・セール・フューチャリング・ザ・マーセル・プティジャン」オークション結果から見てみよう。
■空飛ぶクルマ、デロリアン「DMC-12」がオークションに!
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、その主役にも等しいタイムマシン役に抜擢されたのが、デロリアン・モーター・カンパニー(DMC)が、1980年代に生産した「DMC-12」だ。
ちなみに同社からのプロダクションモデルは、このDMC-12が唯一のもので、トータルでも8000台強とされるその生産台数の少なさや、ガルウイング・ドアにリア・エンジンといった、スーパーカーの特徴を数多く備えたモデルとして、常にカルト的な人気は高い。
そのDMC-12が出品車として姿を現したのは、2020年6月3日から10日までオンラインで開催された、RMサザビーズの「ザ・ヨーロピアン・セール・フューチャリング・ザ・マーセル・プティジャン」オークションだ。
このオークションは本来、3月にドイツのエッセンでおこなわれるクラシックカー・ショー「アウト・メカニカ・エッセン」に併せて開催される予定だったのだが、新型コロナ・ウイルスの影響によって日程を改め、しかも入札はオンラインに限られることになった。
最近多くのオークショネアが採用するオンライン・オークションだが、実際時間をかけて落札価格を考えられるという点では効果的であるようで、今回のオークションもRMサザビーズによれば、トータルで1924万6540ユーロ(約23億958万円)という、オンラインによる過去最高の売上を達成することができたという。
ビッダー(入札者)は48か国から1000人を超えた。
フューチャリング・ザ・マーセル・プティジャンというタイトルからも想像できるように、今回のオークションの中心となったのは、1960年代から1970年代にモータースポーツで活躍したフランス人レーサー、マーセル・プティジャンが、これまで個人的に収集していた40台以上のモデルを最低落札価格なしに売却するものであった。
彼はレース引退後にフランスのストラスブール近郊にオート・ミュージアムを建設する夢を持っていたが、残念ながらそれを実現することはできなかったのだという。
■世界一有名なクルマは意外とリーズナブル! DMC-12の落札価格は?
1980年から1981年にかけて細々とデリバリーが始まったDMC-12は、かつてアメリカのGMで副社長の職にあったジョン・デロリアン氏によって設立されたメーカーだ。
本社があったのはもちろんデトロイトだが、ボディデザインをイタリアのイタル・デザインが、またシャシなどの開発をイギリスのロータスが、そしてリアに搭載されるエンジンをPRV(プジョー、ルノー、ボルボの3社開発による)製のV型6気筒としたことから、生産工場はイギリスの北アイルランドに置かれていた。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では、多くのパーツが取り付けられていたが、実際はシンプルなデザインだ(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
リアのV型6気筒エンジンが発揮する最高出力はユーロ仕様で150ps。排出ガス規制が厳しいアメリカでは、130psにまで絞られていた。トランスミッションは5速MTと3速ATの選択が可能だった。
イタル・デザインによるボディは、当時はかなり斬新な造形に見えただろう。
ガルウイング式のドアは、スーパーカーの証ともいえるものだったし、ステンレスを無塗装のまま使用したボディは、文字通り削り出し感があってスパルタンなうえ、腐食とは一切関係ないという大きなメリットを持っていた。
ただしその加工はあらゆる金属のなかでももっとも難しい部類に入るが。
噂が噂を呼び、初年度には6500台近くのDMC-12をセールスしたデロリアンだが、その後社長のジョン・デロリアン氏にさまざまなスキャンダルが起こったことや、イギリス政府からの工場誘致のための助成金が停止されたことで、1982年にはDMC-12の生産を中止しなければならない状況に追い込まれてしまう。
今回のDMC-12の落札価格は3万5200ユーロ(約422万円)と意外に安く感じるものだったが、これは長年ガレージのなかでストックされ、不動車となっていたことが直接の理由だったようだ。もちろん内装や外装のコンディションは抜群。
あとはメカニカルな部分をレストアすればということになるのだが、エンジンがPRVのV6ならば、さほど苦労することはなさそうだ。
映画に出演した、しかも主役級の一台をガレージに収めるのも、けして悪くはない趣味ではないか。
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