美しさでは今のモデルよりも上!? 昭和のラグジュアリークーペ3選
くるまのニュース / 2020年6月26日 16時10分
昭和の時代にはパーソナルカーとしてセダンとともに2ドアクーペの人気が高く、数多くラインナップされていました。なかには、高級セダンをベースとした大型のクーペも存在。そこで、かつて販売されていたラグジュアリーな2ドアクーペを、3車種ピックアップして紹介します。
■かつてセダンとともに人気があった高級クーペを振り返る
昭和の時代には、ひとつの車種でセダン、クーペ、ステーションワゴン、ライトバンと、さまざまなボディタイプをラインナップするのが一般的でした。
なかでも2ドアクーペはパーソナルカーとしてセダンとともに人気が高く、高級車といわれるクルマにも設定されたほどです。
そこで、かつて販売されていたラグジュアリーな2ドアクーペを、3車種ピックアップして紹介します。
●日産「セドリック/グロリア ハードトップ」
高級感あふれる重厚なフォルムが特徴の「セドリック ハードトップ」
日産初代「セドリック」は1960年に発売され、初代「グロリア」は1959年にプリンス(当時は富士精密工業)から発売されました。
そして、1966年に日産とプリンスは合併し、1971年に姉妹車となったセドリック/グロリアが誕生。
1971年に発売された3代目セドリック/4代目グロリアから、クーペの「2ドアハードトップ」がラインナップされ、次世代の4代目/5代目まで設定されました。
1975年に登場した最終型の2ドアハードトップは、フロントセクションはセダンと変わらないデザインですが、キャビンから後ろはセダンのデザインをモチーフにしながらクーペ専用のデザインで、全体の佇まいはかなり重厚感があります。
内装もセダンに準じておりリアシートのスペースも広く、4名乗車なら快適な移動が可能となっていました。
また、エンジンはスムーズさに定評がある2リッターと2.8リッターの直列6気筒「L型」を搭載。高級クーペにふさわしい走りを実現していました。
●トヨタ「クラウン ハードトップ」
いまのモデルから想像できないエレガントなスタイルの「クラウン ハードトップ」
トヨタを代表する高級車の「クラウン」にも1967年発売の3代目から1979年発売の6代目まで、2ドアハードトップがラインナップされていました。
なかでも印象的なスタイルなのが1971年に登場した4代目です。
4代目クラウンの最大の特徴は、それまでの国産高級セダンとは一線を画する外観にあり、いまでは一般的なボディ同色バンパーを採用するなど斬新なデザインでした。
また、電子制御燃料噴射装置や電動リクライニングシート、アイドリングストップ機能など、当時最先端の技術が採用されています。
2ドアハードトップはセダンとは異なる角目2灯のヘッドライトを採用し、テールランプまわりのデザインも専用とされました。また、リアサイドウインドウまわりの形状もユニークで、重厚なフロントフェイスに対して、エレガントなサイドビューとなっていました。
しかし、外観は賛否が分かれて販売は低迷してしまい、後に「クラウン史上最大の失敗」とまでいわれ、実際にライバルのセドリック/グロリアの販売台数を下まわったほどです。
そして、発売からわずか3年後の1974年に、直線基調で重厚感のあるデザインに一新された5代目にモデルチェンジしてしまいました。
現在、4代目のデザインは再評価されてファンも多く、旧車イベントなどでは良好な状態の4代目クラウンを見ることができますが、2ドアハードトップはかなりのレア車です。
■ロータリーエンジンを搭載した美しすぎるクーペとは!?
●マツダ「ルーチェロータリークーペ」
美しいデザインにパワフルなエンジンを搭載した「ルーチェロータリークーペ」
1966年にデビューしたマツダ「ルーチェ」は4ドアのミドルクラスセダンで、欧州車のようなスタイルが高く評価されます。
一方、1967年の第14回東京モーターショーに、ルーチェとは異なる低く流麗なプロポーションの2ドアハードトップクーペ「RX87」が展示され、これが1969年に「ルーチェロータリークーペ」として発売されました。
搭載されたエンジンは最高出力126馬力を発揮する655cc×2ローターのロータリーエンジンで、セダンのルーチェがFRだったのに対し、前輪を駆動するFFを採用。なお、現在までで唯一無二のFFロータリー車です。
エンジンを縦置きとしたことで、ロングホイールベースによるエレガントなフォルムで、公称最高速度190km/hの動力性能と美しいスタイルから、キャッチコピーは「ハイウェイの貴公子」でした。
しかし、大卒の初任給が約3万円だった時代に車両価格は145万から175万円と、非常に高価なクルマだったため販売は低迷。1972年に生産を終了しました。
現在は、現存数が極めて少ない激レアなモデルです。
※ ※ ※
近年、日本では2ドアクーペの人気低迷から、ラインナップは激減してしまいました。
1台しか所有できないならば、使い勝手の良いミニバンやSUVを買うのは当然のことで、比較的安価な2ドアクーペは絶滅危惧種となっています。
一方で、大型の2ドアクーペは欧米でパーソナルカーとして人気があり、そのサイズを活かした美しいデザインのモデルが数多くラインナップされていますから、まだまだ安泰です。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
マツダ“超高級”「すごいクーペ」! めちゃ豪華なのに「爆速」!? 超絶「ロータリーパワー」&「斬新」装備の“ユーノス”「コスモ」とは
くるまのニュース / 2024年7月23日 18時10分
-
待望の「ロータリーエンジン」復活! マツダがコツコツ継続しているユニークな技術がスゴい! 一体どんなもの?
くるまのニュース / 2024年7月16日 16時10分
-
トヨタの老舗ブランド「カローラ」なぜ複数モデルを展開する? セダン・ワゴン・SUVにかつてはミニバンも存在!? “シリーズ化”のメリットとは?
くるまのニュース / 2024年7月9日 14時50分
-
ザ・80年代のゴージャス「ビバリーヒルズの共感ローレル」【懐かしのカーカタログ】
レスポンス / 2024年6月30日 17時0分
-
トヨタ高級車「新型クラウン」なぜ“4車種”も存在? しかも「SUVタイプ」が3車種!? 過去のイメージ覆す「革新と挑戦」の理由とは
くるまのニュース / 2024年6月27日 12時30分
ランキング
-
1父親と“彼女の母親”がまさかの…両家顔合わせの食事会で二人が「固まった」ワケ
日刊SPA! / 2024年7月24日 15時54分
-
2まさにお値段以上! ニトリの便利グッズ「1台10役スライサーセット スピナータイプ」とは?
オールアバウト / 2024年7月24日 21時15分
-
3いい加減にして!何でももらってくる“自称・節約上手”の母のせいで衝撃の事件が…
女子SPA! / 2024年7月24日 8時47分
-
4トヨタの新型「ランドク“ルーミー”」初公開!? 全長3.7m級「ハイトワゴン」を“ランクル化”!? まさかの「顔面刷新モデル」2025年登場へ
くるまのニュース / 2024年7月23日 11時50分
-
5高齢者がお金をかけず老後を楽しむためには?無料または安価でできる趣味8つ
オールアバウト / 2024年7月24日 18時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)