マツダのフラッグシップ「CX-8」の実燃費は? 重量級ディーゼルSUVの実力を試す
くるまのニュース / 2020年7月1日 14時10分
マツダのフラッグシップ3列シートSUV「CX-8」。なかでも人気のディーゼルエンジン搭載車の実燃費は、どれくらいなのでしょうか。高速道路やワインディング、一般道でテストをおこないました。
■マツダ「CX-8」で人気のディーゼル車は低燃費?
マツダのSUVのみならず、マツダ車全体のラインナップのなかでもフラッグシップという側面を担う「CX-8」は、現在ミニバンを持たない同社として、多人数乗車を可能とする3列シート車というキャラクターも持ち合わせています。
2017年の発売時点では、2.2リッターのクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」を搭載したグレードのみでしたが、2018年10月には2.5リッターガソリンと、2.5リッターガソリンターボが追加され、より多くの選択肢が用意されています。
3種類のエンジンがラインナップされているCX-8ではありますが、いまだに一番人気があるのは、豊かなトルクと経済性を併せ持つ2.2リッターディーゼルターボエンジンを搭載した「XD」系です。そこで今回、改めて燃費性能をチェックしてみることにしました。
テストに起用したグレードは、ディーゼルターボエンジンを搭載し、ブラックレザーシートなどを装備した上質な「XD プロアクティブ Sパッケージ」の2WD車。
車両重量は1840kgと、ドライバーも含めれば2トン近い重量級マシンといえます。
カタログ上のWLTCモード燃費は15.8km/L、市街地モードが12.8km/L、郊外モードが15.5km/L、高速道路モードが17.8km/Lとなっています。
今回は、神奈川県横浜市をスタート地点とし、保土ヶ谷バイパスを経由して東名高速道路に入り、小田原厚木道路の小田原西インターまでの高速道路区間。
そこからターンパイクを上り、大観山スカイラウンジを経由し、箱根新道を通って西湘バイパスまで下るワインディング区間、そして、国道134号線から国道1号線に入り、再び横浜市へ戻る一般道区間を経由しました。
その結果、169.8kmの走行で燃費は17.02km/Lという数値になりました(車両の燃費計の数値から計算)。
カタログ上での燃費数値はWLTCモード燃費で15.8km/Lとなっているので、WLTCモード燃費を超える結果となりました。
なお今回の走行は、エアコンは25度設定のフルオート、クルーズコントロールは未使用としています。
●高速道
走行距離:63.6km
実燃費:22.1km/L
横浜市内を出発し、横浜新道から保土ヶ谷バイパス、東名高速道路を経由して、小田原厚木道路の終点までひた走る高速区間。
平日ということもあって交通量は少なめで、法定速度をキープして走行することができたシーンで、区間燃費は22.1km/Lとリッター20kmを上回る数値となりました。
2トン弱の巨体ではありますが、一度速度に乗せてしまえばディーゼルエンジンらしい豊かなトルクと相まって、一定の速度を保つのは造作もありません。
ディーゼルエンジン特有のサウンドもほとんど気にならないレベルで、静粛性の高さにおいても上質さが感じられました。
■3列シートSUVはミニバンとしても使えるのか?
●ワインディング路
走行距離:41.8km
実燃費:14.9km/L
マツダ「CX-8」
ワインディング路は、小田原西インターを降りてターンパイクを駆け上り、箱根新道を経由して一気に下るというコース。
450Nmという豊かなトルクのおかげで、急な上り坂が続くシーンでもそこまでアクセルを踏み込まなくても難なく登っていきます。
さすがにフル加速をしようとすればエンジンも唸りを上げますが、程よいペースで駆け抜けるレベルであれば、耳障りな音域にたどり着くことはありませんでした。
一方の下り坂は、さすがに軽さを感じる、とまではいいませんが、少なくとも2トン弱の車重を持つクルマとは思えないフットワークの良さを見せてくれました。
登りでそこそこの加速を楽しんだにもかかわらず、燃費性能は14.9km/Lと、十分に満足できるレベルです。
●一般道
走行距離:64.4km
実燃費:15.0km/L
一般道は、国道134号から国道1号を経由して横浜市内まで走行します。
ここでも交通量自体は少なかったものの、信号が多く平均速度が低くなりがちなコースなので、燃費の面では少々厳しいシチュエーションだといえます。
市街地での走りでは、19インチの大径ホイールが悪い方向に作用するかと危惧していましたが、ネガティブな印象はほとんどありませんでした。
一方、1840mmという車幅が、横浜市内の狭い道で気を遣うことがありました。
ここでの燃費は15.0km/Lと予想以上の好記録をマーク。この好記録にはアイドリングストップも寄与していると思われますが、さすがにディーゼルエンジンということもあって再始動時の音と振動はやや大きめ。
ただ、全体的に静粛性の高いCX-8においては少し目立つというレベルで、不快さを感じることはありませんでした。
※ ※ ※
今回は、マツダのクロスオーバーSUVかつフラッグシップモデルかつ3列シートモデルであるCX-8のディーゼルモデルの燃費テストを実施しました。
ディーゼルモデルとなるともっとも手ごろなグレードでも総額は400万円に迫る価格帯ではありますが、他社のミニバンと比較検討するユーザーも少なくないといいます。
発売当初の上級グレードは6人乗りのみのラインナップでしたが、市場からの要望を受けて7人乗りも選択できるようになっています。
高級感のある内装や走りの良さ、燃費性能などを考えると、CX-8は多人数乗車できるSUVとして十分な魅力を備えたモデルだといえます。
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