やっぱりクルマは燃費が気になる! 人気ハイブリッド車の燃費はどんなもん?
くるまのニュース / 2020年7月11日 18時10分
いまや燃費の良いクルマとしてすっかり定着したハイブリッド車ですが、現在ではさまざまなタイプのクルマにハイブリッドモデルが設定されています。そこで、今回は、2020年6月の販売台数をもとに、今売れている人気の車種を紹介します。
■初代プリウスから20年、市民権を得たハイブリッド車
ハイブリッド車は、おもにガソリンエンジンで動くクルマに対して、エンジンをアシストする駆動用のモーターを組み合わせることで、より高い燃費性能を実現しています。
経済的かつ環境にも配慮したクルマであり、なおかつ長距離走行にも適していることから、1999年に世界初のハイブリッド量産車であるトヨタ「プリウス」が発売されて以降、日本国内はもちろん世界的にも非常に人気を集めています。
また、近年では日産のe-POWERに代表される電気モーターを基本動力とし、ガソリンエンジンをモーターへ電力を供給する発電機として用いるタイプのハイブリッド車も登場しています。
数あるハイブリッド車のなかでも、日本自動車販売協会連合会が発表している2020年6月の乗用車販売台数ランキング上位からハイブリッドモデルが設定されている人気車種を紹介します。
トヨタ「ヤリス」は、同社「ヴィッツ」の後継車として、海外で使用されている名称に国内でも統一され、2020年2月に現行型が発売されました。6月の販売台数は1万967台(ガソリン車含む)で、ランキング2位を獲得しています。
ボディタイプは、コンパクトカーのスタンダードである5ドアハッチバックで、そのボディサイズは全長3940mm×全幅1695mm×全高1500mm(2WD)です。
ルーフ後半部のフォルムは下へ絞り込まれており、どちらかといえば、多人数乗車時の使い勝手よりもパーソナルユースが意識されたスタイリングとなっています。
ガソリン車に搭載されるのは 1リッターと1.5リッター直列3気筒エンジンで、燃費性能は1リッターがWLTCモード20.2km/L、1.5リッター(2WD)はWLTCモード19.6km/Lから21.6km/L、4WDで19.2km/Lとなっています。
ハイブリッド車には、1.5リッターエンジンに、ハイブリッドユニットが搭載されており、4WDには専用モーターで後輪を駆動させるE-Fourというシステムが採用されています。
ハイブリッド車の燃費性能は、2WDでWLTCモード35.4km/Lから36.0km/L、4WDでWLTCモード30.2km/Lとクラストップレベルの低燃費です。そのうえで、クルマを思い通りに操れる軽快な走りもまたヤリスの魅力です。
ヤリスと同様にグローバルモデルとして展開されるモデルとして、ロングセラーモデルでもあるトヨタ「カローラ」が存在します。
初代の登場は50年以上前の1966年と、同じ車名が継続しているもっとも古いモデルのひとつで、現行モデルは12代目にあたります。
ハッチバックモデルである「カローラ スポーツ」が2018年6月に発売、その後2019年9月に「カローラ(セダン)」と「カローラツーリング(ワゴン)」が登場。ガソリン車を含む2020年6月の合計販売台数は9311台、販売ランキングは3位にランクインしています。
カローラ(セダン)のボディサイズは全長4495mm×全幅1745mm×全高1435mmとなり、スポーツやツーリングで若干の数値が異なります。
ガソリン車は2WDのみで、1.2リッターターボエンジンと1.8リッターエンジンを搭載。WLTCモードは、NAエンジンで14.6km/L、ターボエンジンで15.8km/Lです。
ハイブリッド車は、2WDとE-Fourから選択が可能で、1.8リッターエンジンにモーターが組み合わされており、4WDモデルにはさらに、後輪を駆動する専用モーターが搭載されます。
ハイブリッド車のWLTCモードは2WDで25.6km/Lから29.0km/L、4WDで24.4km/Lから26.8km/Lとなっており、強く軽快な走りと低燃費を両立させたモデルといえるでしょう。
※ ※ ※
日本市場では、ヴィッツ時代からライバルと称されていたホンダ「フィット」もハイブリッド車を設定しています。
フィットはホンダを代表するコンパクトカーで、2001年に初代が登場して以来、コンパクトカー市場をけん引してきました。
現行モデルとなる4代目は2020年2月に発売開始され、6月の販売台数は9016台、販売ランキングは4位となっています。
フィットのボディサイズは全長3995mm-4090mm×全幅1695mm-1725mm×全高1515mm-1570mmで、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」の採用による、コンパクトカーとは思えないほどの広い室内空間や高い機能性を特徴にもつ5ドアハッチバックとなっています。
ガソリン車に搭載されるのは1.3リッターエンジンで、2WDのWLTCモードは20.4km/L、4WDで18.2km/Lです。
ハイブリッド車には、1.5リッターエンジンに高い燃費性能と走る楽しさをもちあわせた2モーター式のハイブリッドシステム「e:HEV」を組み合わせ、2WDのWLTCモードは29.4km/L、4WDで25.6km/Lとなっています。
■人気高級ミニバンの燃費はどんなもの?
高級ミニバンと称されるトヨタ「アルファード」は、初代モデルが2002年発売されました。「大空間高級サルーン」として開発され、トヨタミニバンのフラッグシップ的な存在のクルマです。
現行モデルとなる3代目は2015年1月から販売されており、2020年6月の販売台数は6835台、販売ランキングは5位となっています。
高級感のある内外装が特徴のミニバンで、全長4945mmから4950mm×全幅1850mm×全高1935mmから1950mmとミニバンのなかでは大きめのボディサイズを持ち、広々とした上質な車内空間を実現。
アルファードのガソリン車に搭載されるのは、3.5リッターV型6気筒エンジンと2.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。WLTCモードは、3.5リッターが2WDで9.9km/Lから10.2km/L、4WDで9.6km/Lから9.9km/L。
2.5Lエンジンでは、2WDで10.6km/Lから10.8km/L、4WDで10.6km/Lから11.0km/Lとなっています。
ハイブリッド車は4DWのみの設定となり、2.5リッターエンジンと駆動をアシストするフロントモーターに加え、後輪を駆動する専用モーターを組み合わせたE-Fourというシステムを採用。WLTCモードは14.8km/Lとなっており、高級ミニバンらしい上質な走りと燃費性能の向上を実現させています。
高級ミニバンの代名詞トヨタ「アルファード」
最後に紹介するのは、前述のe-POWERを搭載する人気モデルの日産「ノート」です。
e-POWERは2012年発売の現行モデルの2代目になってから、2016年11月のマイナーチェンジで初採用されました。
シリーズ式のハイブリッドシステムで、翌年2017年にはベストセラーモデルとなっています。そんなノートの6月の販売台数は6010台、販売ランキングは6位です。
ノートは、全長4130mmから4165mm×全幅1695mmから1705mm×全高1515mmから1540mmです。また「オーテック」や「シーギア」、「NISMO」といった個性の異なるスタイルや仕様が設定されているのも特徴です。
ノートのガソリン車は2WDのみで、1.2リッターエンジンを搭載。なお、今回紹介するのなかで、唯一WLTCモードではなく、JC08モードの表記となり、23.4km/Lから26.2km/Lとなっています。
ハイブリッド車となるe-POWER搭載車は、1.2リッターエンジンを発電機として使用しています。JC08モードは、2WDで34.0km/Lから37.2km/L、4WDで28.8km/Lです。
※ ※ ※
初代プリウスの登場から20年あまりで、ハイブリッド車は定番なものになってきました。今後、世界的にはプラグインハイブリッド車や電気自動車などが主流になっていくといわれていますが、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたこれからも進化していきそうです。
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