マツダ3代目ロードスターは初の3ナンバーモデルへ! 世界最速の電動ルーフ仕様も登場
くるまのニュース / 2020年7月15日 10時10分
世界中で愛されて、累計生産台数のギネス記録を持つマツダ「ロードスター」。2005年に登場した3代モデル(NC型)は、どのようなクルマだったのでしょうか。歴史を振り返ります。
■日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した3代目ロードスター
マツダ初代「ロードスター」(1989年登場)と2代目ロードスター(1998年登場)は、5ナンバーサイズをキープしてきたが、2005年8月に登場した3代目ロードスター(NC型)はついに3ナンバーボディへと大型化がなされました。
これは当時の親会社だったフォードから、「RX-8」のコンポーネントをベースとして作ることを指示されていたといわれており、サスペンション形式も先代までの前後ダブルウィッシュボーン式から、リアのみマルチリンク式になるなど、RX-8と共有する部分が多く見て取れます。
搭載されるエンジンも、先代の1.6リッターと1.8リッターから、2リッターの「LF-VE型」へと排気量を拡大。そのため、大きく重くなってしまったというイメージがあるかもしれません。
しかし、ライトウェイトスポーツとして誕生したロードスターということもあり、ボディは剛性アップを図りながらも軽量化を実施。その結果、先代に対して曲げ剛性で22%、ねじり剛性で47%もの向上を実現しつつも、シャシ単体では1.6kg軽量になりました。
また、ボディ以外の部分もアルミ素材の多用や高張力鋼板化、プラスチックパーツへの置き換えなどの軽量化策を取り入れ、先代からの車両全体の重量増はわずか約10kgに抑えているのです。
なお、新たに採用されたパワートレインは、170馬力(MT車)を発生するLF-VE型ですが、これも先代まで採用されていたB型エンジンと同じく、FF車に先行採用されていたものを縦置きに改良したもので、吸気側S-VTや高圧縮ピストン、可変吸気システムなどを採用し、スポーツエンジンに生まれ変わっています。
そこに組み合わされるミッションは、新開発された6速MTと、従来型より改良された5速MTのほか、ATが一気に6速へと進化。ステアリングシフトスイッチも備えて、AT車でもよりスポーティな走りが可能になりました。
このすべてが一新された3代目ロードスターは、見事に第26回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。これは1982年に「カペラ/テルスター」が受賞して以来、マツダにとって23年ぶりの快挙だったのです。
■ロードスター初の電動ルーフモデルも設定
2006年8月には、電動でルーフを開閉することができる「パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)」を追加設定。
このルーフは、フロントルーフ、ミドルルーフ、リアウインドウの3つに分割されており、これらが電動でZ型に折りたたまれながらシート後方のキャビン内収納スペースに格納される構造で、世界初のものとなっていました。
電動ルーフを装着したマツダ3代目「ロードスター RHT」
また、開閉速度も約12秒と当時では世界最速を誇っており、より気軽にオープンエアモータリングを楽しむことができるモデルとして幅広いユーザーに支持されるモデルとなっています。
なお、ルーフ部は専用スペースに格納されるため、電動ハードトップ車でありがちなトランクスペースがほぼ埋まるということもなく、重量増もソフトトップに比べてわずか37kgに抑えられていたため、ロードスターらしさがほとんど失われていなかった点も人気を博した理由のひとつかもしれません。
その後、2008年12月にはマイナーチェンジを実施し、内外装のリファインのほか、MT車はレブリミットを7500回転へ引き上げ、高回転域での伸び感を向上。
また、フロントのロールセンター高を下げ、自然なロール感とリニアな応答性を向上させるなど、更なる進化を見せます。
ロードスター生誕25周年となった2014年5月には「25周年記念車」を発売。RHTのMTモデルをベースに、ソウルレッドプレミアムメタリックの外装とブリリアントブラックのルーフ、Aピラー、ドアミラーを持ち、オフホワイトの内装を持つスペシャルなものでしたが、特筆すべきはエンジンです。
ピストン、コネクティングロッド、フライホイールなど、エンジンの回転系部品を厳選し、よりスムーズなフィーリングとサウンドを実現したこだわりのモデルで、世界限定1000台で、日本ではわずか25台のみが販売された幻のモデルでした。
そして同年9月には、日本、アメリカ、スペインの世界3か所で同時に4代目となる次期型ロードスターを公開。これはユーザー参加型のイベントとなっており、先着順で申し込んだ熱心なファンがその瞬間を共有するという画期的な試みでした。
※ ※ ※
歴代ロードスターのなかではやや不人気な印象のある3代目NC型ではありますが、新たなユーザー層を取り込んだという点では非常に大きな功績を果たしたモデルといえます。
実際に乗ってみるとロードスターらしさはしっかり継承されており、初めてのスポーツカーとしても最適かもしれません。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
マツダの「2シータースポーツカー」何が魅力? めちゃ楽しいMT搭載&軽量オープンがスゴい! 登場35年も変わらない「楽しさ」とは
くるまのニュース / 2024年5月8日 6時40分
-
マツダ新型「ロードスター”最強形態”」実車公開! まさかの「2.0リッターエンジン」搭載車! 爆速仕様&技術結集の「スピリットRS」登場
くるまのニュース / 2024年4月30日 21時10分
-
“爆速ターボ”搭載!? マツダ新型「最強ハッチ」実車公開! めちゃ速&シャコタンな「MAZDA3」登場
くるまのニュース / 2024年4月26日 17時10分
-
マツダ「2.0L ロードスター」実車展示! 1200万円超え“丸目4灯ライト”クラシック仕様!? マツダ車じゃない… 謎のクルマとは
くるまのニュース / 2024年4月14日 19時10分
-
「排気量それしかないの!?」大きいのに小さなエンジン搭載車、なぜ増えた? 税金安くてエコ、とも限らない?
乗りものニュース / 2024年4月14日 16時12分
ランキング
-
1すき家、14日から復活する“人気メニュー”が話題に 「復刻まじか」「通常メニューにして…」
Sirabee / 2024年5月9日 4時0分
-
2シャンプーは“2度洗い”が基本?「正しい髪の洗い方」をシャンプーソムリエに聞く
日刊SPA! / 2024年5月9日 8時51分
-
3SNS激怒「常識分からんのか」…相次ぐ「ホテルの備品持ち帰り」被害に弁護士「窃盗です」 どんな罰則がある?
オトナンサー / 2024年5月9日 7時10分
-
4「女性が好意を持っていない男性だけにする言動」に共通している7つの特徴
日刊SPA! / 2024年5月9日 10時24分
-
5「国産ワゴン」なぜ衰退? わずか4車種に減少! 絶滅寸前でも「やっぱりワゴンが一番!」の声も!? 反響は?
くるまのニュース / 2024年5月9日 10時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください