21世紀に販売されていたのにシンプルすぎ!? ローテク装備だけどスゴい車3選
くるまのニュース / 2020年7月15日 16時10分
近年、クルマの安全技術や燃費性能は飛躍的に向上し、ハイテク化が加速しました。一方で、走行性能を高めながらもハイテクとは無縁だったクルマも存在。そこで、ローテクながら走りが認められたクルマを3車種ピックアップして紹介します。
■21世紀の時代でもローテクを貫いたクルマたち
現在販売中のクルマの多くは先進安全技術を標準装備することで、安全性や走行安定性が飛躍的に向上しています。また、快適装備も充実しており、かつてのように後から装備を追加する必要も、ほとんどありません。
一方で、比較的最近まで販売されていたクルマながら、そうしたハイテク装備のアシスト無しでも高い性能を誇り、人気となったモデルも存在。
そこで、ローテクながら走りが認められたクルマを3車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「NSX-R」
日常の使用が難しいほどストイックなモデル「NSX-R」
1990年に発売されたホンダ初代「NSX」は、世界初のオールアルミモノコックを採用し、最高出力280馬力(5速MT)を発揮する3リッターV型6気筒エンジンをリアミッドシップに搭載した、次世代のスーパースポーツとしてデビュー。
当初から走行性能と運動性能が高く評価されていましたが、1992年にはサーキット走行も視野に入れて開発された「NSXタイプR」が追加ラインナップされました。
NSXタイプRはベースモデルに対して部品の材質変更や、遮音材や制振材、快適装備の一部を削減し、120kgもの大幅な軽量化を実現。
また、専用にチューニングされたサスペンションやレスポンスを高めたエンジンを採用しています。
そして、2002年にはさらに進化した「NSX-R」を発売。エンジンはスタンダードモデルと同様に3.2リッターV型6気筒を搭載し、初代タイプRと同様に軽量化と運動性能の向上が図られました。
しかし、トラクションコントロールやパワーステアリングなどは設定されず、ABSもサーキット走行に適したセッティングとされるなど、走りはドライバーの腕に委ねられるというコンセプトは変わっていません。
現在、販売されている2代目NSXはハイテクの塊で、性能については比較にならないほど向上していますが、NSXタイプR、NSX-Rのストイックさは、色褪せない魅力があります。
●スバル「サンバー」
ハイテクは装備していなくても基本性能の高さからプロに愛された「サンバー」
スバル「サンバー」シリーズは、1961年に発売され、一貫してリアエンジン・リア駆動のRRを採用してきた軽トラック/バンです。2012年に惜しまれつつ生産を終了し、現在はダイハツから「ハイゼット」シリーズがOEM供給されています。
スバル製サンバーはモデル末期でも高い人気を誇っていました。その理由は、最大の特徴であるRRによって重量物が車体後部に集中しており、空荷時でも駆動力が保たれ、農道や悪路でも高いトラクションが得られることにあります。
現在の軽商用車には横滑り防止装置やトラクションコントロールなど、ドライバーをアシストする装備が搭載されていますが、サンバーはそうした装置が無い時代から走破性を高めていました。
さらに、1990年に発売された5代目からは、軽商用車ながらも直列4気筒エンジンと、さらに上位グレードではスーパーチャージャーが搭載されました。
スーパーチャージャーは新しい技術ではなく、古くからあるものですが、中低速域のトルクを重視する軽商用車には適した出力特性を実現できます。
ほかにもクラスで唯一の4輪独立懸架の採用など、基本性能の高さから「赤帽サンバー」が設定されたように、プロからも絶大な信頼を得ていました。
■ハイテクとは無縁ながら、いまも世界中で愛されるロングセラー車とは
●トヨタ「ランドクルーザー70」
装備はシンプルながら堅牢で高い悪路走破性能を誇る「ランドクルーザー70」
トヨタの本格的なクロスカントリー4WD車「ランドクルーザー」シリーズは、高い耐久性と信頼性、悪路走破性を誇り、世界中の過酷な環境下で活躍しています。
歴代ランドクルーザーは「ヘビーデューティ」「ライトデューティ」「ステーションワゴン」の3つに大きく分けられますが、なかでも70系はハイテクな装備を搭載せず、クロスカントリー4WD車の原点を追求したモデルです。
日本でランドクルーザー70がデビューしたのは1984年で、翌年には後の「ランドクルーザープラド」へつながる70系のライトデューティも登場しました。
2004年に国内での販売を終了しましたが、海外では常に人気が高く、フルモデルチェンジすることなく海外専用車として生産を継続。
そして、ランドクルーザー70の誕生30年という節目を迎えた2014年に、期間限定で国内販売されました。
ボディタイプは4ドアバンと、国内で初めてダブルキャブピックアップトラックが設定され、搭載されたエンジンは4リッターV型6気筒ガソリンで、トランスミッションは5速MTのみ。
駆動方式は昔ながらのレバーでトランスファーを操作するパートタイム4WDを採用し、走行モードの切り替えやアクセルとブレーキ操作を自動でおこなう「クロールコントロール」なども装備しておらず、悪路での走行はドライバーの腕次第です。
ランドクルーザー70は誕生から36年経ちますが、基本的な構造を変えず、ハイテクな装備もありませんが、いまもオーストラリアや中東で販売されています。
※ ※ ※
繰り返しになりますが現在のクルマはハイテク装備が満載で、高い安全性と走行性能を両立しています。
一方で、クルマがドライビングに積極的に介入することを好まないユーザーも存在し、古いクルマを乗り続けているユーザーがいる理由のひとつは、そうしたハイテク装備が無いということでしょう。
しかし、先進安全技術は間違いなく人命を守るのに有効な装置です。そうした安全技術と並行して軽量化技術や車両制御技術なども進化していますので、今後はますます意識することがなくなるかもしれません。
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