月1回は要確認! でも意外と知らない? 車のタイヤ空気圧のチェック方法とは

くるまのニュース / 2020年7月31日 17時10分

タイヤの空気圧を定期的にチェックすることは非常に重要です。しかし、最近はセルフ式ガソリンスタンドが増加し、今までスタンドの店員にお任せだった空気圧チェックも自分ですることが多くなってきています。自分でタイヤの空気圧をチェックするには、どうすればよいのでしょうか。

■意外と重要なタイヤの空気圧チェック

 クルマと路面の接点として重要な役割を果たしているタイヤですが、クルマが走っているときの接地面は、タイヤひとつにつきハガキ1枚分程度といわれています。

 そして、普段はタイヤの空気圧についてあまり気にしない人もなかにはいますが、じつは空気圧によって燃費に影響が出るだけでなく、偏摩耗やバーストを発生させる原因にもなる重要なチェックポイントなのです。

 タイヤの空気圧を自分でチェックするには、どのようにすればよいのでしょうか。

 フルサービス式のガソリンスタンドが多かった頃は、給油の際に店員へ「空気圧チェックもお願いします」と頼んでいた人も多いでしょう。

 しかし、現在ではセルフ式のガソリンスタンドが増加してきており、ある程度のチェックやメンテナンスは自分でしないといけない時代になってきています。

 まず、タイヤの空気圧について確認しておきたいのが、クルマごと(タイヤサイズごと)にメーカーが定めている「指定空気圧」が違うということです。

 以前は「kgf/cm2(重量キログラム毎平方センチメートル)」という単位で表されていましたが、1999年から新しい計量法によって「kPa(キロパスカル)」という国際単位でも表記されるようになりました。

 この指定空気圧がメーカー推奨の適正数値であり、運転席ドア開口部の目立つ場所に、適正な空気圧が記載された表が貼られています。それが「指定空気圧表」です。

 では、愛車の空気圧が指定空気圧より低い場合は、どんな症状が出やすくなるのでしょうか。都内のタイヤ専門店の店長に話を聞いてみました。

「適正値より低い空気圧の場合、まず考えられるのが燃費の悪化です。

 タイヤには『荷重指数』と呼ばれる、最大負荷能力を示す数値があります。簡単にいえば、ひとつのタイヤでどれだけの重さの使用に耐えられるか、という数値ですが、空気圧が低いと縦方向に十分な荷重がかけられず『たわみ』が発生してしまう場合があります。

 そうすると、転がり抵抗が増えて燃費が悪化してしまうのです。ちなみに空気圧が適正値より50kPa低下していると、郊外路での燃費が約4%、市街地では約2%悪化するといわれています」

 この『たわみ』は、ハンドル操作にも影響を及ぼします。タイヤの空気圧が低いと路面との接地面は増えますが、転がり抵抗が増えて走行中のハンドル操作が重くなったり、左右に振られるなど安定性が低下するといわれています。

「また空気圧不足のままで走っていると、タイヤが本来あるべき形状で回転しないため、一部に想定外の熱が発生し、タイヤサイドに切れ目が発生したり、パンクの原因にもなりかねないというのも知っておいてほしいですね」(タイヤ専門店の店長)

 では、空気圧は「指定空気圧」より常に高めにしておけばいいと思われがちですが、高すぎてもデメリットがあるのだそうです。

「空気圧を高めすぎると、まず路面の段差などの衝撃を上手に吸収できず、乗り心地が悪化します。また、タイヤの接地面がセンター寄りになって中央部分だけ摩耗が進んでしまう『偏摩耗』が起こりやすくなり、結果としてタイヤの寿命を縮めてしまうことになります」(タイヤ専門店の店長)

 空気圧は低すぎても高すぎても、タイヤの性能を十分に引き出すことができません。またタイヤはその構造上、自然と少しずつ空気が抜けていくのので、空気圧は適正に保つためにも月に1度くらいの頻度でチェックするといいそうです。

■操作方法さえわかれば意外とかんたんに補充が可能

 では、実際にタイヤの空気圧を自分でチェックする方法をご紹介します。この作業で必要になるのは「エアゲージ」と呼ばれる空気圧測定器です。これはカー用品店や通販などで入手できます。

 手順は自転車の空気入れと似ています。ホイールの1か所にあるタイヤのエアバルブ(たいていは黒いキャップが付いています)を緩め、エアゲージを差し込むだけです。この数値が適正範囲内であれば空気圧は十分ということです。

タイヤの空気入れの例タイヤの空気入れの例

 では適正値を下回っていたり上回っている場合はどうすればいいのでしょうか。

 自宅にエアコンプレッサーなどがあれば別ですが、多くの人の場合はガソリンスタンドや、整備工場、カー用品店などに設置されている専用機材を使用することになります。

 ここではセルフ式ガソリンスタンドで、自分で作業する必要がある場合をご紹介します。

 タイヤ用の空気充填機は大きく分けて3種類あります。大きなゲージが上部に付いた持ち運び可能な「タンク型」と、給油機と同じように固定されたデジタルメーター式とダイヤル式(アナログメーター)の2種類の「据え置き型」があります。

 まず最初に、チェックした時と同様にエアバルブを緩め、空気充填機のノズルを押し当てます。

 次に、持ち運び可能なタンク型の場合は、指定空気圧よりも低い場合はプラスを、高い場合はマイナスを押して、適正になるように補充します。

 ちなみに「据え置き型」のデジタルメーター式は、補充が終われば終了表示が出ます。ダイヤル式はエア注入中の音が鳴り止めば補充完了です。あとはバルブを閉めてキャップをかぶせれば作業は終了します。

 ちなみにセルフ式スタンドは無人に見えても必ずスタッフが常駐しています。充填機を使いたい、使い方がよくわからないなどの場合は、お店のスタッフに声をかけて聞いてみてください。

※ ※ ※

 タイヤの空気圧チェックの際、、もうひとつ忘れないでいただきたいことがあります。それはスペアタイヤの空気圧チェックです。

「皆さん忘れがちですが、緊急時以外使わない装備だからこそ、いざというときに使える状態にしておくことが大切な装備がスペアタイヤです。たいていは通常のタイヤより細く指定空気圧は高めになっていると思います。

 普段、取り出したりしない装備だからこそ、エアが自然に抜けてしまい不足しているケースも考えられます。ラゲッジスペース奥などから取り出す手間は少しかかりますが、忘れずにチェック&補充しておいていただきたいですね」(タイヤ専門店の店長)

 なお、空気の代わりに窒素ガスをタイヤに注入する有料サービスがあります。この窒素を注入するメリットは、空気よりも漏れにくく、水分を含まないので温度上昇による変化が少なく、タイヤの内側を痛めにくい性質を持っていることです。

 空気圧にシビアな環境のレースカーや航空機にも使用されており、空気が抜けにくいことからチェックする回数を減らせるメリットはあります。しかし、交換しても劇的な変化を感じにくい部分ですので、気になる人以外は通常の空気でも十分です。

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