インチアップとローダウンで車をカッコよく見せる! 乗り心地が悪化しない方法は?
くるまのニュース / 2020年7月19日 16時10分
クルマを手早く、しかもカッコよく変身させるドレスアップとして、タイヤのインチアップと車高のローダウンがあります。しかし、乗り心地が悪化するなど、デメリットが心配です。家族から文句の出ない乗り心地をキープしながら、カッコよくグレードアップする方法をカー用品店のスタッフに聞いてみました。
■タイヤのインチアップはドレスアップのはじめの一歩
カーデザイナーが描くデザイン画やコンセプトカーなどに共通する特徴のひとつに、大きめのホイールと扁平率の低いタイヤが挙げられます。クルマ好きなら誰もがカッコいいと思うスタイルを実現するのが、タイヤのインチアップです。
たとえば、純正のホイールが17インチだったら、18インチや19インチのホイールに交換し、同時にタイヤはホイールが大きくなった分だけ薄いタイヤ、すなわち低扁平率のタイヤに変更するのがインチアップの手法です。
ここで注意しなければいけないのが、タイヤの外径を純正のサイズと同じにすることです。外径のサイズが極端に変わると、スピードメーターに誤差が生じるだけでなく、車体のどこかに干渉してしまうことも考えられ、もちろんそれでは車検も通りません。
それぞれのクルマに適合する組み合わせがあるので、インチアップをおこなう際には確認が必要です。
ホイールを交換するのは、どのようなタイミングが良いのでしょうか。また、人気のホイールはどのようなタイプなのか、カー用品店スタッフに聞いてみました。
「ノーマルのスタイルはイヤだからと、クルマを購入してすぐに買い替える人も多いです。最近はインターネットでの個人売買で、ノーマルのホイールとタイヤをセットで売る人もいます。あとは、タイヤ交換の時期が来て、タイヤと一緒にホイールも替えるというパターンもあります。
ここ数年は、ポリッシュという銀色に光っている部分と黒のコンビネーションのホイールデザインが圧倒的に人気です。基本的にはスポーティなデザインで、フィンタイプが多いです。足が長く見えるというか、大きく見えるということが人気の理由です。いまの主流は、スタイリッシュでスマートなデザインです」
大きなホイールとともに、低めの車高もクルマをカッコよく演出するための定番のスタイルといえます。昔はシャコタン(車高短)がドレスアップの定番でしたが、なかにはサスペンションのスプリングを強引にカットしたり、スプリング自体を抜いてしまうノーサスなど、違法かつ機能性を度外視した改造車もありました。
かつては車高を下げて走行する場合、陸運支局への届け出と認証が必要だったことから、多くのドライバーが違法を承知で運転していました。
しかし、1995年に規制が緩和され、全高で上下4cm、最低地上高9cm以上の範囲であれば、届け出不要で車高の変更が認められるようになったのです。
合法化されるとともに、シャコタンというと暴走族のイメージが強いのか、いまでは「ローダウン」と呼ばれることが多くなっています。
ローダウンの方法は大きく分けてふたつあります。
「ダウンサス」と呼ばれる、サスペンションのスプリングのみを交換して車高を下げる方法と、ノーマルのサスペンションを、車高調(車高調整式サスペンション)かエアサス(エアサスペンション)と丸ごと交換する方法です。
なかでも、ダウンサスよりもミリ単位で好みの高さに調整でき、エア式への構造変更で申請が必要なエアサスほど高価でもないことから、スプリングタイプの車高調に変更するのがローダウンの主流となっています。
■インチアップとローダウンのメリット・デメリットとは?
インチアップとローダウンで、クルマの見た目は劇的にカッコよくなります。それだけではなく、インチアップでタイヤの幅がノーマルより広くなるので、コーナリング時のグリップや操縦安定性も向上。またローダウンで重心が低くなるので、走行安定性も良くなります。
そうしたメリットが得られる半面、デメリットとしてやはり気になるのが乗り心地でしょう。
タイヤ交換
カッコよければ乗り心地なんて気にしないなら、タイヤも車高調もスポーツタイプを選べばよりハードな走行が楽しめますが、家族がいるとそんなわがままは許してもらえません。
カッコよく、しかも家族から文句が出ない乗り心地をキープするポイントはあるのでしょうか。
カー用品店の専門家によれば、「ノーマルの状態より乗り心地を良くすることは結論的としては難しいと思います。しかし、乗り心地の悪化を防ぐ、あるいは緩和するための方法はあります」とのことです。
「ローダウンでは、クッションが効いている車高調を選びます。ネジ式とフルタップ式がありますが、乗り心地を重視するならフルタップ式を選ぶといいでしょう」
車高調には、従来のネジ式に加え、全長調整式のフルタップ式があり、ネジ式は比較的安価に装着できる一方で、乗り心地に変化が少ないフルタップ式が主流となっているそうです。
車高調の相場は10万円から20万円。工賃は2万円から3万円で、要する時間は2時間から3時間となりますが、インチアップでタイヤ・ホイールも同時に買い替えれば、総額での割引も期待できるでしょう。ホイールやタイヤの取り付けも同時にできるので、効率的です。
また、ダンパーと呼ばれる車高調のピストン部分も、筒がひとつの単筒式と2重になっている複筒式があり、後者のほうが突き上げが少ないマイルドな乗り心地になるのが特徴です。
さらに前述の専門家は、「静粛性に優れたコンフォートタイヤを選ぶことで、大きくなる走行音や、伝わりやすくなる振動を緩和することができます」といいます。
実際に装着して走行することができないのがタイヤ選びの悩ましいところ。やはりここはカー用品店のスタッフともよく相談のうえ、決めたほうがよいでしょう。
※ ※ ※
規制緩和された車高の変更は上下4cmということで、車高を上げる「リフトアップ」も、規制内であれば合法的なカスタマイズです。
クロカンタイプからSUV、軽バンなどでちょっとしたブームになっていて、ローダウン同様、スプリングキットや車高調も用意されています。
見た目だけの改造ではなく、合法的でしかもスタイリッシュなクルマのドレスアップが、タイヤのインチアップや車高の調整です。
最近はカー用品店でもさまざまな相談に乗ってもらえますから、愛車のイメージをちょっと変えてみるのも良いのではないでしょうか。
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