1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

今のSUVブームを先取っていた!? RVスタイルで人気だったワゴン車3選

くるまのニュース / 2020年7月21日 16時10分

現在、世界的にSUVの人気が高まっていますが、かつてRVブームだった頃には、現在のクロスオーバーSUVの原点となるようなモデルが存在。そこで、RV風に仕立てられて人気があったワゴンモデルを3車種ピックアップして紹介します。

■いまのSUV人気を先取りしたようなクルマを振り返る

 近年、日本のみならず世界的にSUVが人気となっていますが、なかでも舗装路の走行に特化した、都会的なデザインのクロスオーバーSUVが売れており、ぞくぞくと新型車が登場しています。

 一方、いまのSUV人気より、さらにスゴかったのが1990年代初頭に起こった「RVブーム」です。ブームの主役は三菱「パジェロ」やトヨタ「ランドクルーザー」、日産「テラノ」などの本格的なクロスカントリー4WD車で、いまのSUVよりも爆発的に売れていました。

 そんなRVブームに乗っかるように、普通の乗用車をRV風に仕立てたモデルもあり、人気となっており、いまのSUV風モデルとも共通点があります。

 そこで、RV風に仕立てられて人気があったワゴンモデルを3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「スプリンターカリブ」

現在のクロスオーバーの元祖ともいえる「スプリンターカリブ」(画像は2代目)現在のクロスオーバーの元祖ともいえる「スプリンターカリブ」(画像は2代目)

 1982年に発売されたトヨタ「スプリンターカリブ」は、FFコンパクトカーの「ターセル/コルサ/カローラII」シリーズの派生車というポジションで登場しました。

 ボディは高いルーフが特徴のステーションワゴンで、広い室内空間は開放感があるだけでなく、荷物の積載能力も高いクルマでした。

 北米でトナカイの呼び名でもある「カリブー」から命名されており、雪道での高い走破性をアピールしたことで、スキー人気の高まりとともに販売台数も上昇していきまました。

 発売当初に搭載されたエンジンは1.5リッター直列4気筒SOHCのみで、全グレードが4WDとMTの組み合わせでしたが、後にATが追加。

 さらに1988年にモデルチェンジされた2代目からは、当時の「カローラ系」プラットフォームに変わり、フルタイム4WD化され、エンジンも1.6リッター直列4気筒DOHCを搭載しました。

 レジャーにクルマを利用する層からは、新感覚のスタイリッシュな4WDワゴンとして、先代以上の人気となりましたが、RVブームが本格化すると逆に販売台数は減少に転じてしまいます。

 そして、1995年に発売された3代目が2002年に販売を終了し、カローラの兄弟車だったスプリンターという名も同時に消滅してしまいました。

●三菱「RVR スポーツギア」

RVの老舗メーカーだけあって本格的に仕立てられていた「RVR スポーツギア」RVの老舗メーカーだけあって本格的に仕立てられていた「RVR スポーツギア」

 1991年に発売された三菱「RVR」は、ミニバンの2代目「シャリオ」のシャシを短くしてつくられたユニークなモデルで、2列シートとスライドドアを片側に備えたトールワゴンです。

 RVRという車名の由来は英語の「レクリエーショナル・ビークル・ランナー」の頭文字を取ったもので、まさにブームにあやかって開発され、「走りの良いRV」というイメージ戦略となっていました。

 エンジンルームを小さくして車高を高くしたことで、広い室内空間を確保し、レジャーユースに特化したコンセプトで、ミニバンに近いユーティリティによってファミリー層から人気となります。

 駆動方式はFFと4WDが用意され、搭載されたエンジンは当初、1.8リッター直列4気筒SOHCと2リッター直列4気筒DOHCでしたが、1992年には2リッター直列4気筒SOHCターボディーゼルエンジンを追加ラインナップし、経済性に優れていたことで主力グレードとなります。

 また、2リッターガソリン車とディーゼル車に、1740mmのワイドボディを採用し、カンガルーバー、スキッドプレート、スペアタイヤキャリアなどを備えた「RVR スポーツギア」が登場。RV風に仕立てられたことで、さらに人気となりました。

 RVRは長く人気を保ち、1997年に2代目が発売。2002年まで生産されました。

 そして、2010年にコンパクトSUVとして7年ぶりにRVRが復活し、現在も販売されています。

■新型車登場までのつなぎだったはずがヒット作に!?

●ホンダ「シビックシャトル ビーグル」

予想外のスマッシュヒットとなった「シビックシャトル ビーグル」予想外のスマッシュヒットとなった「シビックシャトル ビーグル」

 ホンダ初代「シビックシャトル」は、3代目「シビック」の5ドア版派生車として1983年に発売されました。

 2代目まではベースモデルの全長を伸ばしただけのステーションワゴンがありましたが、シビックシャトルはシビックのイメージを残しつつもルーフを高くしたことで広い室内空間と荷室を確保し、レジャー用途にも適したモデルとして人気となります。

 1987年に4代目シビックのデビューとともに、2代目へモデルチェンジされたシビックシャトルは、4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションの採用や、トップグレードには1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載するなど、走行性能が一気に向上しました。

 1991年にシビックは5代目となりますが、シビックシャトルは継続して販売され、1994年には、クロスカントリー4WDで流行した「カンガルーバー」と、大径のフォグランプをフロントに装備した「シビックシャトル ビーグル」が登場。

 外装のカラーリングもフロントバンパーからフェンダーアーチ、ボディサイド、リアバンパーを車体色とは異なるグレーに塗られた2トーンカラーが新鮮でした。

 モデルライフとしては終わりを迎えようとしていたクルマながら、シビックシャトル ビーグルは人気グレードとなり、異例のヒットを記録します。

 1985年に「CR-V」が発売された後も併売され、1996年に生産を終了しました。

※ ※ ※

 現在、ホンダの「クロスター」シリーズや、先ごろ公開されたトヨタ「ヤリスクロス」など、SUVのスタイルをまとったコンパクトカーが続々と登場しています。

 1990年代もシビックシャトル ビーグルのようなモデルが多数存在しました。しかし、人気となったのは少数で、なかには短命に終わったモデルもあります。

 当時は、いかに本格的なRVに近づけるかということを目指していましたが、ユーザーの目には中途半端に映ってしまったのかもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください