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さすがにエンジンがデカすぎでしょ!? 大排気量コンパクトカー5選

くるまのニュース / 2020年7月26日 6時10分

近年、小排気量化したエンジンにターボを装着した「ダウンサイジングターボ」が普及しました。そのため、大排気量のエンジンを搭載したクルマは減少傾向にあります。しかし、かつてはコンパクトカーでも大きいエンジンを搭載したモデルが存在。そこで、往年の大排気量コンパクトカーを5車種ピックアップして紹介します。

■激減してしまった大排気量コンパクトカーを振り返る

 2000年代の初頭に、欧州メーカーから小排気量エンジンにターボを装着した「ダウンサイジングターボ」が誕生し、急速に普及しました。

 ダウンサイジングターボは、小排気量化によって高速性能と燃費向上を両立させ、気筒数を減らすことによってコストダウンと軽量化が可能なため、いまでは国産メーカーも多くの車種で採用しています。

 そうした背景から世界的に大排気量エンジンは減少傾向で、とくに小型車ではほとんど見られなくなりました。

 しかし、かつては大型のエンジンを搭載したコンパクトカーが存在。そこで、往年の大排気量コンパクトカーを5車種ピックアップして紹介します。

●アルファロメオ「147 GTA」

官能的なエンジンの咆哮が魅力だった「147 GTA」官能的なエンジンの咆哮が魅力だった「147 GTA」

 かつて、アルファロメオのクルマに抱くイメージといえば、コンパクトなFRクーペやセダンで高性能なDOHCエンジンを搭載するモデルでしたが、近年はコンパクトカーやSUV、FFのモデルなど幅広く展開しています。

 なかでも、1994年に登場した「145」はコンパクトな3ドアハッチバックのFF車で、サイズ感の良さや高性能エンジンを搭載していたため、日本でも人気のモデルとなりました。

 2000年には後継車の「147」が登場し、145の直線基調のボディから曲面を多用したグラマラスなボディに一新され、日本において145以上の人気を獲得。

 そして、2002年に高性能モデルの「147 GTA」が登場します。GTAは1960年代のレース用ベース車両に付けられた名前で、当時、軽量な車体に高性能エンジンを搭載していたことから、147でオマージュされました。

 147 GTAに搭載されたエンジンは3.2リッターV型6気筒自然吸気で、最高出力は250馬力を発揮し、トランスミッションは6速MTと6速AMTの「セレスピード」を設定。

 ボディも、サイズアップされた225/45R17タイヤを装着するためにワイドフェンダーとなっており、迫力ある外観を演出しています。

 現在の水準ではそれほど高出力ではありませんが、大排気量自然吸気エンジンならではのレスポンスの良い加速感と、官能的と評されたエンジン音によって、アルファロメオファンを魅了しました。

 なお、147は2010年に生産を終了し、後継車は「ジュリエッタ」です。

●フォルクスワーゲン「ゴルフ R32」

大パワーを受け止める優れたシャシも魅力の「ゴルフ R32」大パワーを受け止める優れたシャシも魅力の「ゴルフ R32」

 1974年に、フォルクスワーゲン「タイプ1(ビートル)」の後継車として登場した初代「ゴルフ」は、巨匠ジウジアーロによる秀逸なデザインと、基本性能の高さから、後にFFコンパクトカーのベンチマークとなります。

 初代ゴルフには高性能モデルの「GTI」がラインナップされ、代を重ねてもGTIの伝統は受け継がれていき、最新モデルの8代目ゴルフにもラインナップされる予定です。

 このGTIとは別にゴルフには高性能モデルがあり、それが2003年に登場した4代目ゴルフの「R32」です。

 車名は3.2リッターV型6気筒SOHCエンジンを搭載していたことに由来し、駆動方式もGTIがFFだったのに対して、R32はフルタイム4WDを採用するなど、特別な1台に仕立てられていました。

 さらに、2006年には5代目ゴルフにもR32が設定され、V型6気筒3.2リッターエンジンと4WDを踏襲。

 エンジンはDOHC化され、最高出力は250馬力を発揮しました。このV型エンジンはユニークで、通常はVバンクのはさみ角が60度から90度に設定されるのが一般的ですが、R32のエンジンは15度と、いわゆる狭角V型エンジンです。

 エンジンの大きさがコンパクトにできるメリットがあり、同様な手法でつくられたエンジンは、フォルクスワーゲングループのさまざまな車種にも搭載されました。

●BMW「M140i」

1シリーズ最後の大パワーFRモデルとなった「M140i」1シリーズ最後の大パワーFRモデルとなった「M140i」

 BMWのエントリーモデルといえば、長らく「3シリーズ」が担っていましたが、2004年に5ドアハッチバックのコンパクトカー「1シリーズ」が登場。

 駆動方式はBMW伝統のFRとし、トップグレードの「130i」には3リッター直列6気筒エンジンを搭載するなど、エントリーモデルといえどもBMWの作法に則ったスポーティさがありました。

 そして2011年には、キープコンセプトとした2代目が登場。駆動方式もFRを継承し、装備も充実したプレミアムコンパクトとして、日本でも人気となります。

 2017年にビッグマイナーチェンジされ、外観ではフロントフェイスとリアまわりを中心にデザインを一新。内装も大幅なデザイン変更がおこなわれました。

 この後期型のトップグレード「M140i」に搭載されたのが、最高出力340馬力を誇る3リッター直列6気筒ターボエンジンです。

 現行モデルの3代目がFFとなっているので、M140iは1シリーズで最後のハイパフォーマンスFRとして、貴重な存在です。

■国産車にもあった! 大排気量コンパクトとは!?

●トヨタ「ブレイドマスター」

3.5リッターエンジンを搭載したことが称賛される「ブレイドマスター」(画像は2.4リッターモデル)3.5リッターエンジンを搭載したことが称賛される「ブレイドマスター」(画像は2.4リッターモデル)

 2006年に発売されたトヨタ「オーリス」は、現行モデルの「カローラスポーツ」の前身にあたるコンパクトカーです。

 このオーリスをベースに開発されたのが、同じく2006年に発売された「ブレイド」で、オーリスよりも上級のプレミアムコンパクトというポジショニングとなっていました。

 外観のデザインやエンジンがブレイド独自の仕様で、リアサスペンションがオーリスのトーションビームからダブルウィッシュボーンに変更されるなど、プレミアム感を高めています。

 そして、2007年には3.5リッターV型6気筒エンジンと、常識はずれのパワーユニットを搭載した「ブレイドマスター」が追加されました。

 外観は2.4リッターモデルとほとんど変わらず、フロントグリルの意匠程度で、エンブレムを見なければ気が付かないほどです。

 最高出力は280馬力を発揮し、サスペンションは専用チューニングが施され、フロントの重量増に対応してブレーキも強化されています。

 大きなエンジンを搭載したことで前後重量配分はフロントヘビーとなり、運動性能には賛否両論ありましたが、コンパクトカーに3.5リッターエンジンを搭載したということが称賛に値します。

●スバル「インプレッサ WRX STI A-Line」

大人の雰囲気が漂う高性能ハッチバックの「インプレッサ WRX STI A-Line」大人の雰囲気が漂う高性能ハッチバックの「インプレッサ WRX STI A-Line」

 スバルのベーシックなセダン/ステーションワゴンとして1992年にデビューした「インプレッサ」は、世界ラリー選手権で勝つことを目的に開発された高性能モデル「インプレッサWRX STi」が代表的な存在です。

 代を重ねるごとに高性能化が進み、2007年に登場した第3世代ではステーションワゴンが廃止され、シリーズ初の5ドアハッチバックがラインナップ。

 そして、2009年に登場した「インプレッサ WRX STI A-Line」は、WRX STIの5ドアハッチバックをベースに、2.5リッター水平対向4気筒ターボを搭載した、プレミアムなコンパクトスポーツというコンセプトで開発されました。

 最高出力300馬力を発揮し、パドルシフトでスピーディなシフトアップ&ダウンできることを可能とした、ブリッピングコントロール付の5速ATのみを設定。

 3つの走行特性(スポーツ、スポーツシャープ、インテリジェント)を設定できる「SI-DRIVE」や、前45:後55に設定されたトルク配分を、走行状態に応じて連続可変制御をおこなう「VTD-AWD」により、快適性も備えた大人のAWDスポーツカーとなっています。

 2010年には18インチアルミホイール、ブレンボ製ブレーキキャリパー、アルカンターラ&本革内装などを標準装備した特別仕様車の「インプレッサ WRX STI A-Line Type S」を追加。さらに5ドアハッチバックのみの設定だったWRX STI A-Lineに4ドアセダンも追加され、Type Sには大型リアスポイラーが装備されました。

 2011年に第4世代のインプレッサが登場しましたが、高性能エンジンを搭載したモデルは設定されなかったため、第3世代のインプレッサが高性能モデルの最後となってしまいました。

※ ※ ※

 コンパクトな車体に大排気量エンジンというと前後重量配分の問題がありますが、それにも代えがたい魅力もあります。

 ダウンサイジングターボの採用はますます拡大すると予想され、電動化も加速することは間違いないので、今回紹介したようなモデルは、今後二度と出てくることはないかもしれません。

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