ホンダ新型EV「ホンダe」発表間近!? 初代シビック似のモデルを導入へ
くるまのニュース / 2020年7月31日 11時30分
2019年10月末に開催された「東京モーターショー2019」にてお披露目されたホンダの小型EV「ホンダe」が2020年8月に正式発表されることに伴い、同年7月31日よりホームページにて先行公開されました。ホンダが提案する新型EVとは、どのようなモデルなのでしょうか。
■ついに登場!? 小型EV「ホンダe」ってどんなクルマ?
ホンダは、同社の小型EVとなる「ホンダe」を2020年7月31日にホームページで先行公開しました。同年8月の発表を予定しているといいます。
ホンダeは、フランクフルトモーターショー2017で発表されたコンセプトモデル「アーバンEVコンセプト」をベースとした小型EV。すでに2019年5月21日から、イギリス・ドイツ・フランス・ノルウェーで予約の受付を開始していました。
ホンダは、「2025年までに欧州で販売するクルマの100%を電動化する」という公約に向けたモデルとして、「CR-V HYBRID」や2モーターハイブリッドシステムe:HEVを採用した「Jazz(日本名フィット)」を展開しています。
そのなかでホンダeは、次なるステップとして登場したEVとなり、取り回しの良さと力強いモーター、後輪駆動による走りの楽しさを実現しました。
ホンダが提案する都市型コミューターとして、新しい時代になじむシンプルでモダンでありながら、初代「シビック」に似ているデザインを採用。ドアハンドルをポップアップ式にすることで車両のでっぱりを最小限とし、スタイリングはもちろんのこと空力性能や安全性を大きく向上させました。
従来のサイドミラーは採用されず、「サイドカメラミラーシステム」が搭載されて車内に設置されたふたつの6インチモニターにライブ映像が映し出されることで、車両側方部を確認することが可能です。
なお、欧州のホンダeでは「プラチナムホワイトパール」や「チャージイエロー」のほか、「クリスタルブラック」、「モダンスチールメタリック」、「クリスタルブルーメタリック」といったボディカラーがラインナップされます。一方、日本仕様にはレッドをはじめとしたボディカラーが設定されるといいます。
また、インパネ中央には 2画面の大型タッチパネルモニター「ワイドスクリーン ホンダコネクトディスプレー」を新たに採用。また、AIによる音声認識と情報提供をおこなう「ホンダパーソナルアシスタント」 を含む先進のコネクテッド技術などを備えています。
さらに、2017年からサービスが開始されたスマートフォンアプリ「My Honda+」を利用することで、クルマにリモート接続することも可能。
同アプリでは車両の状態確認やセキュリティの監視ができるだけでなく、バッテリーの充電状況や航続距離、充電ステーションやナビゲーションの検索結果もモバイルデバイスからクルマに送信することがき、デジタルキーを使用しての施錠や開錠もできるなど、スマホアプリだけでクルマを管理することができます。
ホンダeは単なるEVではなく、ホンダとしてのCASEの発達によるスモールカーの未来を表現したホンダeについて、同社の八郷隆弘社長は、次のように話します。
「ホンダeは、10年先のクルマの姿を描いて具現化したクルマです。充電・給電システムに対応するほか、独自のAI技術により、お客さまと自然な会話で情報提供をおこなう『ホンダパーソナルアシスト』を搭載するなど、クルマが社会や日常生活とシームレスにつながる未来のカーライフを一足はやく体験できるクルマです」
■ホンダeは「S2000以来」の後輪駆動モデル!?
現在のホンダのラインナップには、軽自動車の「S660」と「アクティ」は後輪駆動ですが、普通乗用車には前輪駆動もしくは四輪駆動車の設定しかなく、後輪駆動車はありません。ホンダeは、普通乗用車としてはFRスポーツカーの「S2000」以来となる後輪駆動車となると見られています。
ホンダeの開発を担当するホンダ四輪R&Dセンター LPL主任研究員の人見康平氏は次のように説明します。
「ホンダeは、走りを楽しめるEVを目指しています。パワーもしっかりあるので、後輪駆動のほうが楽しく走れます。
また、車体サイズの割に径の大きなタイヤ(17インチ)を履いているので、後輪駆動としたほうがハンドルの切れ角を大きくすることができ、小回りを利かせられるというメリットもあります」
くつろぎの空間が広がる「ホンダe」の内装(日本仕様プロトタイプ)
日本仕様のスペックは明らかにされていませんが、すでに明らかになっている欧州仕様では、システム最高出力150馬力、最大トルク300Nmを発生する電気モーターを搭載します。
また、30分で80%まで急速充電可能な機能を備えた軽量のバッテリー(35.5kWh)を搭載することで、EV走行距離はWLTPモードで200km以上を実現しました。
なお、最近のEVでは1回の航続距離が伸びてきているなかで、短めの200kmと設定した意図について、前出の人見氏は、「EVありきではなく、次世代のスモールカーとして作ったクルマです。シティコミューター(都市内移動のためのクルマ)であり、長距離移動は前提としなかったので航続距離は200km程度と考え、バッテリー容量を大きくしませんでした」と説明します。
なお、ホンダeは、アクセルペダルだけを使っての加減速が可能です。アクセルだけのペダルコントロールは、都市環境での運転効率を向上させ、複数のペダルを使用する必要性を減らし、ドライブをより魅力的なものにします。
さらに、小型車ならではのメリットである取り回しやすいサイズの特徴として、最小回転半径は約4.3mと狭い路地などでも気にすることなくドライブが可能です。
※ ※ ※
近年の国内EV市場では、日産は「リーフ」、「アリア」といったEVを投入しているほか、マツダは2020年度内に「MX-30」のリースを開始するなど、EVのラインナップが豊富になってきました。
今後もトヨタとスバルが共同開発を進めるEVも予定されるなど、EVがますます身近になる日も遠くないかもしれません。
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