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普通の車でも大丈夫!? プロに聞く初めての「車中泊」のポイント

くるまのニュース / 2020年8月1日 18時10分

長距離のドライブで、高速道路のSA/PAで仮眠をすることはありますが、クルマのなかで寝泊まりして旅を楽しむ「車中泊」が注目されています。車中泊をするときは、どのようなことがポイントになるのでしょうか。車中泊のプロに聞いてみました。

■キャンピングカーでなく、普通のクルマで車中泊するには?

 長距離ドライブの途中、高速道路のサ-ビスエリアやパーキングエリア(SA/PA)で仮眠をとることは「駐車泊」や「P泊」などと呼ばれ、長距離トラックドライバーのように、一般のドライバーも駐車場で一晩を明かすこともありました。

 それがいまでは、旅館やホテルを利用するのではなく、愛車で寝泊まりしながら旅をする「車中泊」が話題になっています。

 キャンピングカーではなく、一般的なクルマで車中泊をするにはどのような装備が必要なのでしょうか。

 2014年からキャンピングカーで日本全国の道の駅を巡りってすでに1150か所を制覇し、車中泊に関する本を出版するライターの浅井佑一氏に、初心者でも楽しめる車中泊のポイントを聞いてみました。

 普通のクルマで車中泊を楽しむためのポイントとなるのが快適性です。

 乗用車で快適な空間を作るためによく紹介されているのは、後部座席の背もたれを後ろに倒して隙間に毛布やクッションを詰め込んでフラットな状態にするという方法です。

 しかし浅井氏は、ミニバンなら3列目シートを跳ね上げ、セダン車などは後部シートを前に倒して荷室を活用することを薦めます。

「シートの座面や背の表面は、座り心地を優先するため、体に合わせた曲線や凹凸があります。ミニバンなどで後部シートが跳ね上げられるタイプだったら、左右に跳ね上げてフラットな床面を使います。

 また、トヨタ『プリウス』のように、ラゲッジルームと後部座席がつながっているクルマなら、後部座席を前に倒してラゲッジルームを利用することで、気になる凹凸はある程度解消されます。その上に、ホームセンターなどでも売っている銀マットを敷けば完成です」

 これは、地震や豪雨などの災害で避難する際、ペットと一緒だったり、周りの人が気になるなどの理由で、クルマで避難生活をすることになったときにも知っておいてほしいと浅井氏はいいます。

「クルマで避難生活を余儀なくされたとき、運転席や助手席で過ごす人が多いと思います。でも運転はしないのですから、車内をフラットにして足を伸ばしてほしいです。そうすれば、エコノミークラス症候群の心配も解消されます」(浅井氏)

 また、夜中でも人の出入りがある駐車場で車中泊をする場合、意外と気になるのが外からの視線や音です。防犯やプライバシーの保護の観点からも、窓を覆うカーテンやサンシェードが欠かせません。

「カーテンやサンシェードを購入するのもひとつの手ですが、初めてだったら、バスタオルや段ボールを窓のガラスに合わせてカットして貼り付けるだけでも、外が気にならなくなって快適です。

 クルマのなかで、車外の音や景色を遮断して寝るのは非日常の行為です。そのため、眠れない人や、外の音が気になる人もいるでしょう。

 しかし、それが楽しいと感じたら、車中泊専用のマットやシェードをそろえれば、より快適に過ごせるようになります」(浅井氏)

■道の駅で車中泊するときに気を付けるポイントは?

 一般社団法人日本RV協会が発行する「キャンピングカー白書2020」によると、キャンピングカーユーザーの80.3%が、道の駅で車中泊しています。

 続いて高速道路のSA/PAが56.8%、以下、低料金で車中泊ができるRVパークが42.1%、キャンプ場が40.6%となっています。

全国各地に増加中の道の駅(画像はうつのみや ろまんちっく村)全国各地に増加中の道の駅(画像はうつのみや ろまんちっく村)

 2018年の同協会での一般的なクルマのユーザーも対象にしたアンケート「クルマ旅のスタイル」でも、車中泊をした場所で多かったのは道の駅が61.8%、SA/PAが12.9%でした。

 車中泊が注目されている背景には、道の駅のブームが関係しているといえるでしょう。

「地域とともにつくる個性豊かなにぎわいの場」をコンセプトとした道の駅は、1991年に全国12か所で社会実験的に始まり、1993年から本格的に103か所からスタート。現在(2020年7月1日時点)では、全国に1180駅が登録されています。

 前出の浅井氏が道の駅巡りを始めた2014年ごろに比べ、最近の道の駅ではキャンピングカーだけでなく、一般のクルマで車中泊をする人も増えているといいます。

 車中泊の行動で一般的なのは、目的地の近くで24時間利用できる道の駅(高速のSA/PA)の駐車場で仮眠をとって、翌朝から目的地で観光を満喫するというものです。

 道の駅では温泉施設やエンタメ施設が利用できることもあり、早く着けばそれらも楽しむことができます。

「駐車スペースは宿泊場所ではなく、あくまでも休憩や仮眠をするのが前提です。誰でも利用できますが、スペースは限られています。キャンプ場のようにテーブルや椅子を出すことはもちろん、そこで調理をするのもNGです」(浅井氏)

※ ※ ※

 車中泊の一番のメリットは、宿の予約や行き先にしばられないで自由に旅ができることです。

 しかし、道の駅などでは、車中泊利用者のマナーやルール違反などが問題視され、車中泊が禁止されているところがあります。

 道の駅で車中泊する場合は、可能かどうかを事前に調べたうえで、マナーやルールを守っておこないましょう。

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