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硬派なのは見た目だけじゃない!? 昭和のゴツくてカッコいいスポーツ車3選

くるまのニュース / 2020年7月31日 16時10分

現在販売中のクルマは、精悍なフロントフェイスに流麗なフォルムというのが定番です。一方、昭和の時代にはスポーティなクルマでも、直線基調な無骨なスタイルで、硬派な印象でした。そんな昭和のゴツゴツ系スポーツ車を3車種紹介します。

■高性能さと無骨なスタイルが絶妙なクルマを振り返る

 クルマのデザインにはその時代によって流行があり、現在はコワモテなフロントフェイスや、流麗なサイドビューのモデルが多い印象です。

 一方、ターボ車やDOHCエンジンといった高性能化が顕著になった1980年代は、直線基調で無骨なスタイルのモデルが多く、見た目にも力強さが感じられました。

 そんな昭和のゴツゴツ系スポーツ車を、3車種ピックアップして紹介します。

●三菱「ランサーEXターボ」

バンパーからのぞく前置きインタークーラーが渋い「ランサーEXターボ」バンパーからのぞく前置きインタークーラーが渋い「ランサーEXターボ」

 1973年に発売された三菱初代「ランサー」は、トップグレードの「ランサー1600GSR」に、ソレックス2バレルツインキャブレターを装着して最高出力110馬力を誇る1.6リッター直列4気筒SOHCを搭載。

 わずか825kgと軽量な車体によって高い運動性能を発揮し、国内外のラリーで活躍しました。

 そして、1979年に発売された2代目にあたる「ランサーEX」シリーズは、初代に比べて100kg以上増えた車重と、排出ガス規制によるパワーダウンもあり、走行性能の低下は否めませんでした。

 そんな状況を打破するため、1981年に最高出力135馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した「ランサーEX 1800GSRターボ」が登場。

 トランスミッションは5速MTのみで、足まわりも専用にチューニングされ、後輪駆動の素直でコントローラブルなハンドリングによって、スポーツドライビング好きから高い人気を得ました。

 ライバル車も続々とパワーアップするなか、ランサーEXターボも1983年のマイナーチェンジでインタークーラーが装着され、最高出力は160馬力までアップ。

 無骨なスタイルのセダンながらスポイラー形状のバンパーを採用し、さらに逆文字「TURBO」のデカールで、高性能さをアピールします。

 余計な飾り気のない、硬派のセダンとして若者からの人気は、さらに高まりました。

●トヨタ「カローラGT」

セダンながら「2T-G型」DOHCエンジンを搭載した「カローラGT」セダンながら「2T-G型」DOHCエンジンを搭載した「カローラGT」

 1970年に登場したトヨタ初代「セリカ」に搭載された1.6リッター直列4気筒DOHCエンジン「2T-G型」によって、かつては特別な存在だったDOHCエンジンが身近になりました。

 そして、1972年には大衆車「カローラ/スプリンター」の高性能モデルとして、2T-G型エンジンを搭載した「カローラレビン/スプリンタートレノ」が登場し、若者でも手が届くスポーツカーとして人気を獲得。

 この2T-G型エンジンは、その後排出ガス規制に対応するためにソレックスツインキャブから電子制御燃料噴射装置に代えられ、カローラレビン/スプリンタートレノだけでなく、セダン、ハードトップなどの「GT」グレードにも搭載されました。

 4代目にあたるカローラGTの「2T-GEU型」エンジンは最高出力115馬力を発揮。後期型では、燃焼室形状の変更などにより圧縮比が8.4から9.0まで高められ、最高出力は変わりませんが、トルクについてはキャブ時代の性能を上まわりました。

 同時にスロットルレスポンスの改善など、同じ型式のエンジンとは思えないほどフィーリングが改善されています。

 GTシリーズの外観はスタンダードモデルと大きな違いはありませんでしたが、セダンではフロントグリル中央には赤い「GT」のエンブレムが装着され、ボディサイドには「DOHC EFI」の小ぶりなデカールが貼られるなど、控えめに高性能さを主張。

 その後、カローラシリーズは1983年に登場した5代目からFF化され、デザインも無骨なイメージではないスマートな印象に変わり、2T-G型エンジンも廃止されました。

 なお、カローラレビン/スプリンタートレノだけはFRのままで、次の世代からは全車FFとなっています。

■シリーズ最後のカクカク系スペシャリティカーとは!?

●日産「シルビアRS」

シリーズ初のDOHCエンジンを搭載した「シルビアRS」シリーズ初のDOHCエンジンを搭載した「シルビアRS」

 1965年に登場した日産初代「シルビア」は、ダットサン「フェアレディ」をベースに、美しいデザインのクーペボディを架装した元祖スペシャリティカーです。

 製造工程の多くをハンドメイドとしたため高額な価格となり、若者は手が出せず、わずかな販売台数で1968年に生産を終了。

 2代目は空白期間を経て1975年に登場しました。しかし、排出ガス規制によって牙が抜かれたエンジンと、北米市場を意識したデザインは好き嫌いが分かれ、販売は低迷します。

 そして、1979年にモデルチェンジした3代目は、直線基調のシャープなフォルムと、角型4灯式ヘッドライトを採用した力強い印象のフロントフェイスとしたことで、一気に人気が回復。

 ボディタイプは2ドアクーペ(ハードトップ)と3ドアハッチバックが設定され、どちらも甲乙つけがたい魅力がありました。

 発売当初は2リッターと1.8リッターの直列4気筒SOHC「Z型」エンジンが搭載され、1981年のマイナーチェンジでは「ブルーバードSSSターボ」と同じ、最高出力135馬力を発揮する1.8リッター4気筒SOHCターボ「Z18ET型」エンジンを搭載。

 さらに「スカイラインRS」と同じ、最高出力150馬力を誇る2リッター4気筒DOHC16バルブ「FJ20E型」エンジンを搭載するハードトップの「シルビアRS」が登場しました。

 FJ20E型はショートストロークかつ軽量フライホイールの採用で鋭いレスポンスを実現し、大きめなメカニカルノイズも高揚感があり、魅力のひとつでした。

 当時としてはやや大柄なスカイラインに対し、シルビアは引き締まった印象のスポーツモデルとして、RSがとくに人気モデルとなります。

※ ※ ※

 1979年に、国産車初のターボエンジンを搭載した日産「セドリック/グロリア」が発売されました。それをきっかけにして国産車の高性能化が進み、馬力競争が勃発。

 しかし、パワーだけを追い求めていたことで、高出力を受け止めるシャシ性能が追いついていないモデルが散見され、なかには危険なほどじゃじゃ馬な性格のクルマもあったほどです。

 その後、シャシ性能も向上し、昭和の終わりには国産車の性能も熟成が進み、数々の名車誕生への布石となりました。

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