今年のお盆渋滞は減少? ウィズコロナで交通量が変化 検挙率の増加にも影響か
くるまのニュース / 2020年8月8日 7時30分
いつもと異なる2020年の夏、新型コロナウイルスの影響による移動の自粛が話題となっています。では、高速道路はいつものように混雑するのでしょうか。ウィズコロナによる交通量の変化と検挙率に変化があるようです。
■コロナ禍の夏休み、高速道路は混雑する?
今年は8月に入って関東でもようやく梅雨が明け、夏らしい日差しを感じられるようになりました。しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響からそもそも例年とは異なる夏を迎えている人も多く、また「GoToトラベルキャンペーン」で旅行が促進される一方で、一部の自治体では独自に緊急事態宣言を表明し移動の自粛を要請するなど、混乱した夏休みとなっています。
渋滞中は無闇に車線変更をしないほうが早い場合がある
例年であればお盆休みの前後は1年でもっとも渋滞が起こる時期ですが、今年は日本道路交通情報センターが渋滞予測そのものを休止するなど、渋滞情報に関しても例年とは異なります。
しかし、7月23日から7月26日までの4連休を参考にすることで、お盆休みの渋滞状況を予測することができるかもしれません。
この時期は、新型コロナウイルスの1日ごとの感染者数は依然として減少していない時期ではありました。
日本道路交通情報センターの渋滞情報をもとに、4連休中の関東地方の主要高速道路の渋滞状況を見ると、新型コロナウイルスの影響はあまり感じられないことがわかります。
連休初日となる7月23日ですが、7時頃にはすでに東名高速下り線では横浜町田IC付近を先頭に、東名川崎IC付近まで渋滞が発生しています。
9時頃には、中央道下り線でも調布IC-国立府中ICおよび八王子JCT付近で渋滞が発生、関越道下り線でも川越IC-東松山ICまで渋滞が発生するなど、例年の混雑状況に近いといえます。
これらの渋滞は日中も収まることなく続き、17時頃にようやく関東の主要高速道路の渋滞はほぼ解消し、以降も混雑はありません。
24日も朝から東名高速や常磐道の下り線で渋滞が発生し、昼頃にはいったん落ち着きますが、19時頃には東名高速上り線海老名JCT付近や東京湾アクアライン上り線で、大渋滞が発生しています。
土日となる25日と26日については、午前中は関東全域で混雑はほとんど見られませんでしたが、夕方以降は東名高速上り線海老名JCT付近や東京湾アクアライン上り線で、大渋滞が発生していました。
この結果から予想されるのは、コロナ禍のなかにあっても、お盆期間中の高速道路利用者数は激減することはないということです。
この点について、渋滞事情に詳しい専門家は次のように分析します。
「緊急事態宣言が発令されていた5月は、高速道路利用者数が前年比43%となるなど大きく落ち込みましたが、緊急事態宣言解除後は回復傾向にあるようです。
また『密』という言葉が浸透したことで、鉄道などに比べて『密』を避けやすいクルマでの移動が好まれているようで、実際に東海道新幹線の利用者数は6月から7月前半は回復傾向でしたが、7月後半に入り再び減少傾向となっています。
一方で、県外ナンバーがヒンシュクを買いやすいこともあって、クルマ移動であっても遠方への旅行や帰省は避ける人が多いようです。そのため、日帰りで遊べる関東近郊の施設や、キャンプなどのアウトドアレジャーが人気と見られます」
※ ※ ※
実際に、栃木県にあるレジャーランドの担当者は「2020年7月23日-26日は天気が悪かったですが、思ったよりも来場者が多かったので、もし天気が良ければコロナ禍でも例年並の動員になったと思います」と述べています。
こうした背景から、前出の専門家はお盆期間の渋滞事情について次のように話します。
「クルマでの移動のニーズが高まっていることや、物流関係などの業務利用も大幅に減少することはないと考えられることから、お盆期間の渋滞に関しては、首都圏を中心に例年に近い混雑を覚悟しておいたほうがよいでしょう」
■混んでいても空いていても、安全運転は忘れずに!
旅行や帰省を控える人が多いと考えられる2020年の夏ですが、だからといって高速道路で渋滞が起こらないということはないようです。
しかし、地方部など局地的に見れば、例年に比べて混雑をしていない高速道路もあるかもしれません。
旅行などレジャーの最中で気持ちが高ぶっており、なおかつ道路がいつにも増して空いていると、ついスピードを出したくなってしまうかもしれません。
また、友人たちと一緒にいると気が大きくなってしまい、周囲のクルマをあおってしまういわゆる「あおり運転」をしてしまうことも考えられます。
ですが、新型コロナウイルスの影響で交通違反の取り締まりが緩和されるということはありません。実際に、緊急事態宣言中には交通量全体は減ったものの、速度超過による違反の割合が増えたという報告もあります。
その背景には、移動式オービスの配備が進んでいることが挙げられます。
2019年時点で37都道府県に配備されており、2020年中には全47都道府県への配備が完了される予定です。
警察庁の発表によると、15km/h未満の比較的軽微な速度違反の検挙件数は、2018年が43件であったのに対し、2019年はすでに340件にのぼっています。これは移動式オービスが活躍している影響といえるでしょう。
全国での配置が進む移動式オービス
自治体によっては県外からの移動自粛を依頼している場合もあるなど、例年通り自由に旅行やレジャーを楽しめない状況のところもあります。
その一方で、例年とは異なる夏休みとなっても、安全運転をおこなわなければならないことには変わらず、感染症対策を徹底していても、交通事故で怪我をしたり命を落としたりしては元も子もありません。
いつもと違う夏だからこそ、いつも以上に安全運転を意識することが重要です。
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