人気だったモデルの最終形態は!? 往年のスペシャリティカー5選
くるまのニュース / 2020年8月12日 6時10分
最近はあまり耳にしなくなったクルマのジャンルに「スペシャリティカー」があります。かつては各メーカーがラインナップするほど、数多く存在していました。そこで、往年のスペシャリティカー5車種の最終モデルを振り返ります。
■人気があったスペシャリティカーの最後を振り返る
かつて、人気があったモデルには「スペシャリティカー」がありますが、近年はそのフレーズさえも耳にすることも、少なくなくなりました。
スペシャリティカーというジャンルが無くなったわけではありませんが、クーペやスポーティカーといった呼び名が一般的になったため、使われなくなったようです。
そこで、絶大な人気を誇った往年のスペシャリティカー5車種の、最終モデルを振り返ります。
●日産「シルビア」
最後のモデルにして名車の呼び声が高い7代目「シルビア」
日産を代表する小型スペシャリティカー「シルビア」は、1965年に初代が発売。初代はデザインを優先したモデルで、製造工程の多くを手作業としたために量産できず、高額なモデルとしてわずか554台のみが生産されるに留まりました。
2代目以降は一般的な量産車となり、次第にハイパワー路線へと突き進み、1988年に発売された5代目は好景気を背景に大ヒットを記録します。
コンパクトでスタイリッシュな2ドアクーペのボディに、ハイパワーなエンジンを搭載したFR車として、スポーツドライブ好きからの高い支持を得ることに成功。優れた外観デザインは、女性からも人気も獲得したことで、デートカーとしても好評を博しました。
そして、6代目ではボディサイズを拡大し、当時流行していた3ナンバーサイズに変更されます。
しかし大型化されたボディは軽快感が失われたと不評で、5代目ほどの人気を獲得できず、販売は低迷。そこで、1999年に発売された7代目は、全長4445mm×全幅1695mm×全高1285mmとサイズダウンし、5ナンバーサイズに戻されました。
シャープなフォルムのボディは車重が1270kgから1250kgに軽量化され、エンジンは2リッター直列4気筒ターボのままでしたが、最高出力を220馬力から250馬力へアップ。新に搭載された6速MTと相まって、走行性能も向上しています。
しかし、7代目シルビアは排出ガス規制強化の影響で、わずか3年7か月で生産終了となり、同時にシルビアの歴史にも幕を閉じました。
●トヨタ「セリカ」
FFモデルとしてコーナリング性能を重視した7代目「セリカ」
立役者です。
また、内装の仕様やエンジンを選択できるフルチョイスシステムを採用し、ディーラーからオンラインで工場へ発注できるようにした画期的なモデルでもあり、斬新なスペシャリティカーとしてヒットを記録します。
その後代を重ね、1985年に登場した4代目では、ハイパワーなターボエンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「GT-FOUR」が登場。世界ラリー選手権では、チャンピオンの座へと登りつめました。
そして5代目、6代目も4代目からキープコンセプトとされますが、1999年に発売された7代目では、それまでのターボエンジンと4WDが廃止され、シンプルな2WDのスポーツカーという原点回帰をコンセプトに開発されます。
外観は縦長のヘッドライトと空気を切り裂くようなシャープなフォルムが印象的で、スポーツカーとして王道のデザインを採用。
FF用に専用設計されたボディに、1.8リッター直列4気筒自然吸気エンジンを搭載し、トップグレードでは最高出力190馬力を誇りました。
また、フロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンサスペンションを採用し、ハンドリング性能が高く評価されます。
しかし、国内市場ではスポーツカーの需要が低迷したことで、2006年に販売を終了。この7代目をもって、セリカの長い歴史に幕を閉じました。
●ホンダ「プレリュード」
ヒットした3代目に回帰したシャープなデザインがと特徴の5代目「プレリュード」
1978年に発売されたホンダ初代「プレリュード」は、「シビック」、「アコード」に続いてスポーティな車種を拡充するために開発された2ドアクーペです。
しかし、シビックとあまり変わらないフロントマスクが災いし、人気車にはなりませんでした。
そこで、1982年に登場した2代目では外観のデザインを大きく変え、低いボンネットの先端にリトラクタブルヘッドライトを配置した流麗なフォルムや、充実した装備によって、デートカーとしても注目を集めます。
1987年に発売された3代目は、外観は2代目からのキープコンセプトとしながら、よりボンネット高を低くすることで洗練されたフォルムを実現。デートカーとしての人気がさらに高まります。
そして1991年に発売された4代目は海外市場を意識したことからボディとエンジンが大型化されますが、日本では先代ほどのヒットにはなりませんでした。
そこで、1996年に登場した5代目は、3代目をオマージュしたようなシャープなデザインに一新。トップグレードには220馬力を発揮する2.2リッターエンジンを搭載し、改良された4輪ダブルウイッシュボーンの優れた足まわりと相まって、走行性能も高められています。
しかし、すでに2ドアクーペのニーズは縮小しており、人気が回復することなく2001年に販売を終了。プレリュードはこの代をもって消滅してしまいました。
■一世を風靡した2台のスペシャリティカーは大きく変化!?
●トヨタ「ソアラ」
北米市場を主なターゲットとして開発された4代目「ソアラ」(画像は英国仕様のレクサス「SC」)
トヨタ初代「ソアラ」は1981年に発売され、ハイソカーブームをけん引。若者の憧れのクルマとしてだけではなく、幅広い層から人気となりました。
全グレードで直列6気筒エンジンを搭載したことから、ボディはロングノーズが特徴のスタイリッシュな2ドアクーペで、デザインの美しさだけでなく先進的な装備も注目されます。
そして1986年に2代目が登場すると、デザインは初代をほぼそのまま受け継いだキープコンセプトでしたが、好景気に湧いていた時代背景もあり、初代以上のヒットを記録。
1991年に発売された3代目は、北米でレクサス「SC」として販売されたため、より大型化し、トップグレードには4リッターV型8気筒エンジンが搭載されるなど、ラグジュアリーさをより強調します。
そして、ソアラとして最終モデルとなった4代目は、2001年に登場。メタルトップの4シーターオープンカーとなり、それまでのコンセプトから大きく変化。オープンカー人気が高いアメリカの趣味嗜好を取り入れたかたちで、完全に北米での販売がメインとなりました。
その後2005年に日本でもレクサスブランドの展開が始まると、ソアラはレクサスSCに車名が変わることで消滅。SCも2010年には生産を終了し、実質的な後継車はレクサス「LC」です。
●日産「レパード」
2代目の2ドアクーペから大きく変わって、オーソドックスなセダンとなった4代目「レパード」
1980年に発売された日産初代「レパード」は、先進的なスタイリングの4ドア/2ドアハードトップに、燃費計やフェンダーミラーワイパーなど、技術的にも話題となったスペシャリティカーでした。
そして1986年に登場した2代目では、当時大ヒットしていたソアラを意識した2ドアクーペにデザインを一新。
直線基調のロングノーズボディに、小ぶりなキャビンとトランクを組み合わせたバランスの良さが際立つデザインで、TVドラマシリーズ「あぶない刑事」の劇中車として使用されたことも相まって、若者を中心に高い人気を誇ります。
その後、1988年のマイナーチェンジでは、ラグジュアリーセダンの「シーマ」にも搭載された最高出力255馬力を誇る3リッターV型6気筒ターボエンジンを追加ラインナップし、日産のフラッグシップクーペにふさわしい性能を獲得しました。
しかし、1992年に登場した3代目では「レパードJ.フェリー」に名を変え、北米市場を主眼としたラグジュアリーセダンに生まれ変わりますが、デザインの不評や高額な価格から販売は極端に低迷。
その反省から1996年には4代目として再びレパードに名を戻したうえで、主要なコンポーネントを「セドリック/グロリア」と共有するセダンとなりました。
エンジンは新世代の「VQ型」がメインユニットとなり、トップグレードには3リッターV型6気筒DOHCターボを搭載し、270馬力を発揮します。
外観はスポーティなイメージの4ドアハードトップで、先代からの共通項はまったく無いほど劇的に変化しましたが、販売台数は大幅増とはならず、2000年にこの代をもってレパードは消滅しました。
※ ※ ※
どんなにヒットしたモデルでも、流行や時代背景の変化によって、ユーザーから受け入れられなくなる時が来ます。
現在、高い人気を誇っているSUVも、いつかは消える運命にあるのかもしれません。
しかし、ミニバンが隆盛を誇った後にスタンダード化したことを考えると、使い勝手の良いSUVは生き残り続ける公算が高いといえます。
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