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台風が多発する夏のドライブに注意! 風雨のなかやむなく運転する際に気をつける事とは?

くるまのニュース / 2020年9月5日 16時10分

ようやく梅雨も明け、8月に入ってから夏らしい暑さが訪れていますが、8月から9月にかけては台風が発生しやすい季節でもあります。台風が接近しているときには、そもそも外出自体を控えることが望ましいのですが、仕事などの事情でやむを得ず運転をしなければいけない場合は、どんなことに注意すればよいのでしょうか。

■台風時の運転は基本が命!

 2020年は梅雨明けが遅く、8月に入ってからようやく夏らしい暑さが訪れていますが、8月から9月にかけては台風が発生しやすい季節でもあります。

 気象庁によると、年間に上陸する台風のうちのほとんどが8月と9月で、過去5年間でみれば最低でも半分が、2016年にいたってはすべての台風がこの時期に上陸したと記録されています。

 平年より多くの台風が上陸し、広範囲に渡る豪雨被害が発生した2019年に比べ、2020年は台風発生数自体が少なく落ち着いていましたが、8月に入ってから発生するペースが上がっており、これからさらなる台風が日本列島を襲うと予想されます。

 台風が接近した際は大雨や強風によって危険な状態に陥ることもあるため、そもそも外出自体を控えることが大前提ですが、仕事などの事情でやむを得ず運転をしなければいけない人もいるでしょう。

 そこで、今回は台風接近中に運転をする際の注意点を紹介します。

 まずひとつ目は、低速で運転をすることです。

 台風接近時の運転は、大雨により視界が悪くなったり、強風にあおられる、突然飛来物が飛んでくるなど、事故や横転のリスクが高まります。

 それらの危険を回避するためにも、通常よりも速度を落として慎重に運転することが原則となります。

 また、雨の日はスリップが起こりやすく、ハンドリング操作やブレーキが効かなくなる可能性もあります。このアクシデントを回避する為にも、スピードを出さず、速度を落とした運転が大切です。

 次に、普段以上に車間距離をとることも大切です。前述したように、台風接近時は大雨や強風による危険性が高まり、自分以外のクルマも台風の影響でいつも以上に動きを予測しにくい状況となります。

 大雨で視界が悪いうえ、前方のクルマがいつ急ブレーキを踏むかも分かりません。

 さらに、雨の日など路面状況が悪い場合、ブレーキを踏んでからクルマが停止するまでの制動距離が予想以上に伸びてしまうことも起こり得ます。

 とっさの時に事故を回避できるよう、いつも以上に車間距離をあけ、慎重な運転を心がけましょう。

 3つ目は、ハンドルは片手ではなく、両手でしっかりと握って運転することです。

 台風など強風のなかを運転する際は、片手ハンドルで運転をしていると、風にあおられたときにハンドルが取られてしまうので、両手でしっかりとハンドルを持って運転することがベスト。

 強風時に限らず、普段の運転でも片手ハンドルは、とっさのときにハンドル操作がおこなえず、事故に繋がりかねません。

 普段から両手でハンドルを持ち、安全運転を心がけましょう。

 なお、JAFが推奨する適切な手の位置や持ち方は、時計の針が「9時15分」を指す位置が基本です。

 背丈や手の長さといった個人の体型や身体の動かし方によっては、9時15分から10時10分の間を目安に、握りやすい位置を調整してください。

 また、もし強風にあおられてハンドルを取られてしまっても、体感ほどクルマが流されていることはあまりありません。

 急ハンドルはかえって危険を誘発してしまうため、慌ててハンドルを切ることは控えましょう。

 4つ目は、昼間でもライトを点灯して存在をアピールすることです。

 台風など大雨の時は、いくらワイパーを動かしても、降り注ぐ大量の雨や対向車が巻き上げる水しぶきで視界が悪くなり、前方のクルマとの車間距離が分からなくなったり、車線が見えず、対抗車線にはみ出してしまう危険性があります。

 そのため、時間帯を問わず昼間でもヘッドライトやリアフォグランプを点灯し、対向車や後方車に自車の存在を知らせ、衝突事故や追突事故を防ぐことが大切です。

 事前に、自身のクルマにリアフォグランプが装着されているかどうかや、点灯方法を確認しておきましょう。

■危険な場所は回避!でも、浸水・冠水時はどうすれば?

 台風が接近しているときは、走行する場所にも注意が必要です。

 道路の冠水によるクルマの浸水や強風による横転などの危険性があるため、普段利用するルートではなく、なるべく被害の危険性が低いルートを選ぶことが大切となります。

台風被害のイメージ台風被害のイメージ

 では、どのような場所が危険なのでしょうか。

 まず、高架下や立体交差点のアンダーパス部、地下道など、地面より標高が低く水が溜まりやすい場所は、集中豪雨や河川の増水、海の高潮などによって排水能力を超えた場合、冠水が起こりやすい場所となります。

 次に、橋の上や海岸沿いなど風を遮るものがない場所や、トンネルの出口など横風が強く吹き抜ける場所、ビルの谷間や山間部などの風が流れ込みやすい場所など、強風の影響を受けやすい場所はハンドルが取られやすく、横転の危険性が高まるので注意しましょう。

 なかでも、一般的に地上から高い位置を通る高速道路は、強風の影響を受けやすいだけでなく、一般道よりスピードを出して走行するため、あおられたときの流され具合やハンドル操作への影響も大きくなります。

 また、高速走行中は、タイヤと路面の間に水が入ることでタイヤが浮いた状態になり、滑ってしまう「ハイドロプレーニング現象」が起きやすく、ハンドル操作やブレーキが効かなくなって事故に繋がる危険性もあるため、台風が接近している時の高速走行はなるべく避けたいところです。

 これら以外にも、山や崖のそばなどは台風の大雨で地盤がゆるみ、土砂崩れなどが発生する危険性もあるので避けた方が良いでしょう。

 事前に「冠水路マップ」や「ハザードマップ」などで、走行する道に危険な場所がないかを確認し、それらを回避した迂回ルートを検討して対策することが重要となります。

 しかし、どんなに危険を回避する対策をおこなっていても、走行中にクルマが浸水・冠水してしまうリスクはゼロではありません。

 万が一、浸水・冠水してしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。

 走行中に道路が冠水してしまった場合、速度が速いと巻上げる水の量が増え、エンジンに水が入りやすくなってしまうので、まずはスピードを落しましょう。

 一般的にクルマが走行可能な水深は、乗用車であればドアの下端、クルマの床面が浸からない程度といわれています。

 もし、アンダーパスやスリバチ状の道路に水たまりが発生した場面に遭遇したときは、見た目だけでは水深を測ることができないため、絶対に入らずに引き返すようにしましょう。

 万が一、マフラーの排気口やバンパーの下面まで浸水してしまった場合は、水がクルマの内部に侵入してしまい、何かしらの影響が出る可能性があるため、すぐにクルマを止め、エンジンを停止させてください。

 停止後は、故障や火災などが起こる可能性があるため、水が引いた後もエンジンはかけないようにしましょう。

 もし、道端に寄せるなど、その場からクルマを移動させたいときは、シフトレバーをニュートラルにして、手で押して移動するようにしてください。

 高電圧のバッテリーが搭載されている電気自動車やハイブリッド車が冠水した場合、漏電の対策が施されていますが、システム停止後の再起動は絶対に避け、むやみに触ることはせず、その場からすぐに離れましょう。

 その後、JAFや自動車販売店などに連絡し、その指示に従って対処してください。

※ ※ ※

 繰り返しになりますが、台風接近の情報がある場合は不要不急の外出は控えるのが大前提です。

 しかし、どうしても運転しなければならない状況では、ちょっとした油断や焦りが、思わぬ事故の原因になることもあるため、いつも以上に安全運転を心がけなければいけません。

 また、危険を回避する為の事前対策も重要です。

 もし途中で危険を感じたときは無理な運転をせず、避難してやり過ごすなど、あくまでも身の安全を最優先して運転するようにしましょう。

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