世代交代? 新型「キックス」登場で元祖e-POWER「ノート」の影は薄い?
くるまのニュース / 2020年8月30日 14時10分
日産を代表する技術であるe-POWERを搭載した「ノート」は、今もブランドを代表するモデルです。しかし、2020年6月には新たにe-POWERを搭載した新型「キックス」が発売となりました。これによって、ノートに影響はあったのでしょうか。
■新たなe-POWER「キックス」の登場で「ノート」への影響は?
日産「ノート」は、初代モデルが2005年1月に発売されたコンパクトカーです。現行モデルとなる2代目は2012年9月に登場しています。
2016年11月には電動パワートレイン「e-POWER」搭載モデルが追加。その後、同社ミニバン「セレナ」やSUV「キックス」にも搭載され、e-POWERは日産を代表するエコカーの代名詞となるとともに、ノート躍進の要因となりました。
日本自動車販売協会連合会によると、2016年10月のノートの販売台数は1769台だったのに対し、e-POWER追加後の翌月11月は全体1位となる1万5784台を販売しています。
しかし、最近では、2020年6月に同じく日産から発売されたコンパクトSUVの新型キックスが話題となっています。
両モデルにカテゴリの違いこそあれど、どちらもe-POWERを搭載したモデルです。新型キックスの登場はノートの人気にも影響すると考えられますが、実際にはどうなのでしょうか。
日産販売店スタッフは以下のように話しています。
「e-POWERは燃費や高い静粛性からご好評いただいています。この2モデルにはサイズなどの違いがありますが、どちらもそのe-POWERを搭載していることから比較するお客さまはいらっしゃいます。
また、e-POWER搭載車ではありませんが、電気自動車の『リーフ』も含めてご検討いただくこともあります。価格帯が異なる3モデルですが、ノートはもっともリーズナブルな点が評価されています」
さまざまな相違点があるなかで、ノートは比較的安価に購入できることによって差別化されているようです。
実際に比較してみると、ノート(e-POWER仕様)のエントリーグレードは205万9200円から設定されているのに対し、新型キックスは275万9900円、リーフは332万6400万円と大きく異なっています。
ノートはこの価格差によって、コストパフォーマンスを重視するユーザーから支持されているようです。
では、比較されることがあるという3モデルには、このほかにどういった違いがあるのでしょうか。
前出の日産販売店スタッフは、それぞれのモデルの特徴について以下のように話しています。
「ノートはほかの2モデルに比べてリーズナブルであること以外に、ほかの2モデルとは異なる点はコンパクトなサイズ感です。
e-POWER車同士で比べても、キックスはノートに比べ70万円ほど高価ですが、プロパイロットが標準装備となっているほか、流行りのSUVスタイルかつ高級感を感じられるのが特徴です。
そしてリーフは100%電気自動車だという点です。e-POWERを搭載していませんが、それでも燃費や静粛性を評価していただいています」
■話題の新型キックス、なぜ2WD&e-POWERのみの設定なのか
新型キックスは、ガソリン仕様は設定されず全車がe-POWERを搭載しています。
ライバル勢のコンパクトSUVは、ガソリン仕様やハイブリッド仕様、ディーゼル仕様を設定するなか、なぜ新型キックスはe-POWERというハイブリッド仕様のみに絞られているのでしょうか。
新型キックスが日本で展開するグレードは、標準となる「X」とカラフルな内装色を選択できる「X ツートーンインテリアエディション」の2種類です。
昨今の新車市場では、さまざまなニーズを持っているユーザーの関心を高めるために、複数のグレードや仕様を展開することが主流となっています。
そのなかで、新型キックスのグレードを絞った背景にはどのような意図があるのでしょうか。製品企画担当者は次のように説明しています。
「キックスは、ノート、セレナに続く3番目のe-POWER車ということもあり、お客さまにe-POWERがある程度認知されていると考えています。
実際にノートやセレナでは約7割ものお客さまがe-POWER車を選んでいます。こうしたことから、まずはお客さまが要望されている仕様を展開する形となりました。
ただし、『4WDの設定が欲しい』という声や『ガソリン車の安いグレードが欲しい』という声を頂いているのは理解しています。
今後の展開はまだ未定ですが、製品化に向けて検討していければと思っています」
進化したe-POWER! 新型キックスではさらに乗り心地が向上している
一見、新型キックスはほぼ1グレードという設定のため、車両価格が高いとイメージされがちですが、ライバル勢のハイブリッド仕様かつ同等の装備で比べると、同じ価格帯となるため十分に比較検討対象となるのです。
また、ライバル勢のSUVと異なる部分について、e-POWERの開発担当者は次のように話します。
「新型キックスでは、静粛性を重要視して、低速時にエンジンを掛けないことにこだわっています。そのため、街中などではEVのような滑らかな乗り心地です。
逆に中間加速といえる時速60キロからの追い越しシーンでは、加速フィーリングに合うようにエンジンの回転上昇を加速感が高揚するように仕立てたため、気持ちの良い運転感覚を実現しました」
※ ※ ※
このように、最新運転支援機能のプロパイロットや類を見ないほどの走行性能が新型キックスの魅力といえそうです。
また、2020年末には次期型「ノート」の登場が噂されていることから、現在は新型キックスに販売面を任せ、ノートはモデル末期の耐える時期といえるのかもしれません。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
まさか…日産が「エルグランド」「スカイライン」「マーチ」を発表!? 日本で5車種発売へ 今年は“新型キックス”出るのか
くるまのニュース / 2024年4月28日 8時10分
-
トヨタ「シエンタ」対抗馬!? 日産「新型コンパクトミニバン」登場なるか!? 新型「セレナ“ミニ”」に期待が高まる理由とは
くるまのニュース / 2024年4月17日 10時10分
-
日産 キューブ復活はある? 新型の予想は2025年以降登場、価格は249万円から
MōTA / 2024年4月9日 15時0分
-
日産「新型エルグランド&スカイライン」登場へ!? 2026年までに日本導入の“5車種”は一体「どんなクルマ」なのか
くるまのニュース / 2024年4月7日 12時0分
-
日産が新型「小さな高級車」初公開! 全長4.3m級の“高級スニーカー” 「カッコいい&欲しい」声も… キックスとは
くるまのニュース / 2024年4月5日 17時10分
ランキング
-
1ウインナーは切り込みNG?「ずっと間違ってた…」食品メーカーが“おいしさ損ねる三箇条”を伝授
ORICON NEWS / 2024年5月4日 17時30分
-
2なぜ「立体駐車場」ではタイヤが“キュルキュル”鳴る?「特殊な床」が原因なの!? 異音には「部品の劣化」の可能性も
くるまのニュース / 2024年5月4日 14時10分
-
3スターバックス、8日から“人気フラペチーノ”が復活 「絶対に買いに行く」と意気込む声が続出
Sirabee / 2024年5月3日 4時0分
-
4コンビニは「前向き駐車」すべき? なぜ「バック駐車」は推奨されない? “納得の理由”と守らなかった際の「悪影響」とは
くるまのニュース / 2024年5月2日 17時10分
-
5知られざる静岡が誇る蕎麦のチェーン店「そば処 鐘庵」で味わう絶品の桜エビの天ぷら蕎麦とは?
GOTRIP! / 2024年5月5日 6時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください