発売1ヶ月で1年分の受注 トヨタ新型「ハリアー」 なぜトヨタSUVは安定して売れ続ける?
くるまのニュース / 2020年8月17日 18時10分
新型ハリアーが発売1か月で目標の1年分を超える受注を集めるなど、トヨタのSUVが絶好調です。販売ランキング上位にランクインし続ける要因とはなんでしょうか。
■発売1カ月で目標の1年分以上の受注を集めたハリアー
2020年6月17日に発売された新型ハリアーの勢いが止まりません。発売1か月経過後の7月16日時点で約4万5000台の受注があると明らかにされ、日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した7月の販売台数(登録台数)も、ランキング4位の9388台と好調です。
ハリアーの月間販売目標台数は3100台ですが、その1年分以上の受注があったことから、2020年8月中旬時点でトヨタのウェブサイト上に表示されている納車時期の目安を示す「工場出荷時期目処」は「販売店にお問い合わせください」となっています。
ハリアーは1997年に初代が登場。前輪駆動車ベースで、都市型SUVとして最初から仕立てたハリアーは当時としては新しいスタイルのモデルでした。
国内だけでなく、レクサスブランドを日本に先駆けて展開していた北米でレクサス「RX」として人気になり、現在のクロスオーバーSUVの人気につながるものとなります。
その後ハリアーは、RXとは異なるトヨタブランド独自の車種となり、2020年6月登場のモデルが4代目となります。
自販連による2020年7月の登録車販売台数ランキングでは、1位がトヨタ「ヤリス」、2位がトヨタ「ライズ」、3位がトヨタ「カローラ」、4位がトヨタ「ハリアー」、5位がホンダ「フィット」と続きます。
このトップ5にランクインしている車種は、いずれもハリアーより手頃な価格帯のクルマ。ハリアーはトップ5のなかではもっとも高価格帯のクルマながら、上位に食い込んでいることになります。
※ ※ ※
そして、トヨタのSUVの人気も盤石で、直近の販売ランキングではトヨタのSUVが度々ランクインしています。
なかでも2020年に好調なのは、2019年11月に発売された、トヨタブランドでもっともコンパクトなSUVのライズです。
7月こそ2位でしたが、2020年のこれまでの期間では、1月、2月、6月が1位で、1月から6月の上半期合計でも1位と、トップクラスに位置しています。
また2019年にも、ランキングのトップ20圏内には必ずトヨタのSUVがランクインしていたほか、トップ10圏内にたびたびランクインしていました。
このトヨタSUV好調の要因は、車種数が豊富なだけでなく、期間を開けすぎずに、各車種のフルモデルチェンジやマイナーチェンジをしているから、という点にあります。
2019年4月には「RAV4」がフルモデルチェンジし(先代は日本未発売)、2019年10月にはC-HRがマイナーチェンジ。そして、2019年11月には前出のライズが発売され、2020年6月はハリアーがフルモデルチェンジを受けています。
その結果、RAV4はフルモデルチェンジ翌月の2019年5月は販売ランキング7位にランクインし、マイナーチェンジ時点で発売から約3年が経過していたC-HRも、販売ランキング13位を獲得しました。
また、現在は受注を一時停止しているものの、2020年6月に発売された「RAV4 PHV」も大きな話題となりました。
車種数が多いことだけでなく、度重なる改良によって商品力を保ち続けていることが、トヨタのSUVが好調な要因といえるでしょう。
■さらにラインナップ強化のトヨタのSUV! 注目の「ヤリスクロス」とは
トヨタのSUVラインナップはこれだけではないようです。
まずは2020年9月に導入が決定している新型「ヤリスクロス」は、価格帯こそ未発表ですが、外見やグレード展開と装備が一部は発表されたほか、プロトタイプ車の展示を全国各地のイベント会場で展開しています。
トヨタ「ヤリスクロス」
搭載されるのは1.5リッターガソリンと1.5リッターガソリン+モーターのハイブリッド仕様の2種類で、駆動方式はFFと4WDがそれぞれ用意されます(ハイブリッドの4WDシステムはE-Four)。
ボディサイズは全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mmで、横幅は3ナンバーサイズになるものの、全長はコンパクトで外見の良さと取り回しの良さを両立しています。
そして、登場するSUVはヤリスクロスだけではないかもしれません。
トヨタは海外向けモデルとして、2020年7月に新型「カローラクロス」を発表しています。
カローラクロスのボディサイズは全長4460mm×全幅1825mm×全高1620mmで、1.8リッターガソリンと1.8リッターガソリン+モーターのハイブリッド仕様が用意されます。
2020年8月現在、カローラクロスが日本で発売されるかどうかは明らかになっていませんが、近年のSUV人気を見ると導入されてもおかしくありません。
このほかにもインド市場では新型「アーバンクルーザー」の投入が発表されたほか、海外向けSUV「フォーチュナー」のフロントデザインを最新のスタイルに変更するマイナーチェンジがおこなわれています。
トヨタのSUV旋風は、まだ止まりそうにありません。
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