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いすゞだけじゃない!? 名門ロータスが手掛けた車5選

くるまのニュース / 2020年8月17日 6時10分

F1を始めモータースポーツの世界で名を馳せ、数多くのスポーツカーを輩出してきたロータスは、スーパーカーブームの頃に日本でも知られる存在になりました。また、ロータスはエンジニアリング会社という一面もあり、他メーカーのクルマにも技術を提供しています。そこで、これまでロータスが手掛けたクルマのなかから、5車種ピックアップして紹介します。

■ロータスの技術が生かされたクルマたち

 イギリスを代表するスポーツカーメーカーのロータスは、イギリス人天才技術者のコーリン・チャップマンが、バックヤードビルダー(裏庭でクルマの製作やチューニングをおこなう)を経て創業しました。

 F1を始めさまざまなレースで優秀な成績を収めていたロータスは、その技術力をフィードバックした高性能なスポーツカーを数多く輩出。

 日本では、漫画の「サーキットの狼」に登場する主人公の風吹裕矢が駆るロータス「ヨーロッパ」や、同作品に端を発した「スーパーカーブーム」によって、1970年代に広く知られるようになりました。

 このロータスは自動車メーカーであると同時に、エンジニアリング会社としての一面もあり、これまでさまざまなメーカーの自動車開発に技術を提供しており、国産メーカーではいすゞが代表的な存在です。

 そこで、これまでロータスが手掛けたクルマのなかから、5車種ピックアップして紹介します。

●いすゞ「ピアッツァ ハンドリングバイロータス」

国産車でロータスといえば「ピアッツァ ハンドリングバイロータス」国産車でロータスといえば「ピアッツァ ハンドリングバイロータス」

 いすゞの高級スペシャリティカーである「117クーペ」の後継車として開発された「ピアッツァ」は、1981年に初代が誕生。

 ボディは117クーペに続いて巨匠ジョルジェット・ジウジアーロによるデザインで、セミリトラクタブルヘッドライトが特徴的な、全体的に丸みを帯びたスタイリッシュなフォルムの3ドアハッチバッククーペです。

 エンジンは当初から2リッター直列4気筒DOHCが設定されるなど、いすゞのフラッグシップにふさわしい走りを実現。

 1985年にはドイツのチューナーであるイルムシャーが監修した「ピアッツァ イルムシャー」を発売しヒットします。

 そこで、いすゞは次の一手として当時同じくGMの傘下だったロータスと提携して、足まわりのチューニングをおこなった「ピアッツア ハンドリングバイロータス」を発売すると、こちらもヒットを記録。

 MOMO製ステアリングやBBS製ホイールなど海外ブランドのパーツが装着されるなど、内外装も専用にコーディネートされています。

 この、ロータスとのコラボは「ジェミニ」やSUVの「ビッグホーン」でもおこなわれ、どれも人気を博し、いすゞのブランドイメージに大きく貢献しました。

●ヴォクスホール「ロータス カールトン」

超高性能な直6ツインターボエンジンを搭載した「ロータス カールトン」超高性能な直6ツインターボエンジンを搭載した「ロータス カールトン」

 前述のとおり1980年代にロータスはGMの傘下で、同じくドイツのオペルとイギリスの老舗メーカーであるヴォクスホールもGMの傘下に収まっていました。

 このヴォクスホールが1987年から販売していたミドルクラスのFRセダン「カールトン」(オペルブランドでは「オメガ」)をベースに、ロータスがチューニングしたのが、ヴォクスホール「ロータス カールトン」です。

 1991年年にデビューしたロータス カールトンが搭載したエンジンは、ギャレット製ターボチャージャーが2基装着された3.6リッター直列6気筒DOHCツインターボで、ロータスのチューニングにより最高出力382馬力を誇りました。

 トランスミッションは6速MTで、これは後述のシボレー「コルベット ZR-1」と同じギアボックスを採用していたといいます。

 外観では前後のバンパーが専用デザインで、とくにフロントは各冷却系を効率よく冷やすために開口部が大きく開けられ、サイドステップ、オーバーフェンダー、大型のリアスポイラーが装着され、迫力あるルックスを演出。

 さらに17インチホイール、AP製4ピストンフロントキャリパー、専用チューニングされたマルチリンクサスペンションにより、優れた運動性能を発揮します。

 フロントとサイドには伝統的なロータスのエンブレムが装着され、あくまでもロータスのモデルという位置づけでした。

●シボレー「コルベット ZR-1」

シリーズで唯一のDOHCエンジンを搭載した「コルベット ZR-1」シリーズで唯一のDOHCエンジンを搭載した「コルベット ZR-1」

 ロータスは、グループ内のブランドであるシボレーから、特別なエンジンの設計、開発を受託しました。

 それが、1983年に発売された4代目「コルベット」の最強グレードである「コルベット ZR-1」の「LT5型」エンジンです。

 コルベット ZR-1は1989年に発売され、オールアルミ化された5.7リッターV型8気筒DOHCエンジンは、最高出力375馬力を絞り出し、6速MTと組み合わされ、最高速度は289.5km/h、0-400m発進加速タイムは12.2秒と、スーパーカーといえる性能を獲得。

 ボディもサイズアップしたタイヤを収めるためにリアフェンダーが拡大されるなど、スタンダードモデルと差別化されています。

 コルベット生誕40周年を迎えた1993年にはアニバーサリーモデルも登場し、さらにチューニングされたZR-1は405馬力までパワーアップ。

 1995年にコルベット ZR-1は生産を終えましたが、歴代コルベットでDOHCエンジンを搭載したのは唯一ZR-1だけで、リアミッドシップとなった最新モデルでもOHVエンジンを搭載しています。

■もうひとつの「ハンドリングバイロータス」とは!?

●フォード「エスコート」

ロータス製DOHCエンジンを搭載した「エスコートツインカム」ロータス製DOHCエンジンを搭載した「エスコートツインカム」

 1960年代には、ロータスと英国フォードは密接な関係があり、1963年にはフォード「コルチナ」をベースにロータス製エンジンとリアサスペンションを搭載したロータス「コルチナ」がデビュー。

 コンパクトな2ドアセダンで、初期のモデルにはドアやボンネットがアルミ製とされるなど、レースでも活躍しました。

 このコルチナの登場から4年後に、英国フォードはよりコンパクトな2ドアセダンの「エスコート」を発売。当初は1.1リッターと1.3リッターの直列4気筒OHVエンジンを搭載するファミリーカーとして登場し、ボディタイプも3ドアバン、4ドアセダンを追加ラインナップ。

 さらに、1968年には64馬力を発揮するスポーティな「エスコート1300GT」を発売すると、矢継ぎ早にロータス製1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載した「エスコートツインカム」が登場します。

 このエンジンはロータスの2シーターライトウェイト スポーツカーとして、アメリカでもヒットした「エラン」に搭載されたもので、最高出力106馬力を発揮。

 8年間生産されたエスコートのなかでも、このエスコートツインカムは生産期間が3年にも満たないほど短命で、いまではかなり貴重な存在です。

●プロトン「サトリアネオ」

ロータスによって足まわりがチューニングされた「サトリアネオ」ロータスによって足まわりがチューニングされた「サトリアネオ」

 ロータスの歴史上、かつてはトヨタと提携していた時期があり、その後はGMの傘下、そして1996年にはマレーシアのプロトン傘下となって、現在は中国のジーリーグループが親会社です。

 このプロトンから2006年に発売されたFFコンパクトカーが「サトリアネオ」です。

 初代となる「サトリア」はもともと三菱との提携によりミラージュがベースのモデルで、2代目となるサトリアネオも基本的なレイアウトやコンポーネンツは、同じくミラージュにならっていますが、シャシやエンジン、多くの主要部品は自社開発です。

 そして、サトリアネオには1.3リッターのエントリーグレードのほか、113馬力を誇る1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載した高性能グレードが存在。ラリーをメインにモータースポーツでも活躍し、日本にも正規輸入されていました。

 またサトリアネオの足回りはフロントにストラット、リアにマルチリンクを採用し、1.6リッターモデルはロータスによりチューニングされており、優れたハンドリングを実現。

 リアゲートには、いすゞのモデルを彷彿とさせる「ハンドリングバイロータス」のエンブレムが装着されています。

※ ※ ※

 これまでロータスが開発したレースカー、市販車は数多く存在しますが、すべての車両には固有の番号(型式)が付与されています。

 たとえば、現在ケータハムが販売している「7」、ロータスヨーロッパのシリーズ1は「46」、1987年に中嶋悟氏とアイルトン・セナが乗って活躍したホンダエンジンを搭載したF1マシンが「99T」といった具合です。

 なかでもユニークなのが「108」で、これは1992年に開催されたバルセロナオリンピックに出場するイギリス人選手のために開発されたカーボン製の自転車で、決勝では見事金メダルを獲得しました。

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