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庶民の足なのにクセがすごい!? ユニークなデザインのコンパクトカー3選

くるまのニュース / 2020年8月19日 16時10分

現在、新車で販売されているコンパクトカーは、メーカーごとに個性を主張するデザインとなっていますが、かつてはもっとユニークなフォルムのコンパクトカーが存在しました。そこで、個性的すぎるデザインのコンパクトカーを3車種ピックアップして紹介します。

■デザインが秀逸なコンパクトカーを振り返る

 1リッターから1.5リッタークラスのエンジンを搭載したコンパクトカーは、軽自動車よりも広い室内と余裕のある走りで、いまも高い人気を誇っています。

 現行モデルのコンパクトカーは、各メーカーとも個性を主張するデザインを採用して販売を争っていますが、かつてのコンパクトカーは、いまよりももっとユニークなデザインのモデルが存在。

 そこで、個性的すぎるデザインのコンパクトカーを3車種ピックアップして紹介します。

●日産「チェリー」

日産初のFF車という記念すべきコンパクトカー「チェリー」日産初のFF車という記念すべきコンパクトカー「チェリー」

 1970年になると、欧州車を中心にコンパクトカーはFFを採用するようになり、小さな車体でも広い室内空間を確保できるFFは、日本でも広まりつつありました。

 そこで日産は、1970年に同社初となるFF車として「チェリー」を発売。軽自動車からの乗り換えや、初めてマイカーを購入するユーザーをターゲットに開発されました。

 発売当初のボディバリエーションは2ドアセダンと4ドアセダンで、ボディサイズは全長3610mm×全幅1470mm×全高1380mm(2ドア)とコンパクトですが、FFの恩恵で室内の広さはひとクラス上のモデルと同等だったといいます。

 当時、すでに人気となっていた「サニー」や「ブルーバード」が直線的なラインで構成されたボディだったのに対し、チェリーは丸みを帯びたデザインを採用。

 切り立ったフロントフェイスに対して傾斜したリアウインドウの対比がユニークで、Cピラーの形状も個性的でした。

 搭載されたエンジンは1リッターと1.2リッターの直列4気筒OHVエンジンで、トランスミッションをエンジンの下にレイアウトする「2階建て構造」を採用することでコンパクト化に成功。

 1971年には、よりスポーティなクーペが追加され、なかでも「クーペ1200X-1」はSUツインキャブが装着されて、1.2リッターOHVエンジンながら最高出力80馬力を誇りました。

 さらに、1973年には「スカイラインGT-R」や「フェアレディ240ZG」をイメージさせるオーバーフェンダーが装着された、「クーペ1200X-1R」が登場。当時、若者から人気を博し、レースでも活躍します。

 そんな初代チェリーで培ったFFのノウハウは、後継車の「チェリーF-II」や、初代「パルサー」へと受け継がれましたが、外観のデザインは平凡なものになってしまいました。

●ホンダ「シティ」

斬新な発想でデザインされた初代「シティ」斬新な発想でデザインされた初代「シティ」

 1972年にホンダは新世代のFFコンパクトカーの初代「シビック」を発売。秀逸なパッケージングと経済性、走行性能に優れた1.2リッターエンジンを搭載し、日米で大ヒットします。

 そして1979年に2代目シビックがデビューすると、グローバルでの競争力を強化するためにボディサイズをひとまわり拡大。そこで、初代シビックに代わるリッターカーとして、1981年には3ドアハッチバックの初代「シティ」が登場しました。

 シティはそれまでのコンパクトカーの常識を覆す高い全高と、短いフロントノーズ、台形フォルムの外観デザインなどで、衝撃的なデビューを飾り、賛否両論を巻き起こします。

 しかし、広い室内と十分なパワーで低燃費の1.2リッターエンジンや機能美ともいえるデザインは、ユーザーから絶大な支持を受け、ヒット作になりました。

 また、シティと同時発売された原付バイク「モトコンポ」をシティのトランクに積載できるなど、ホンダらしさあふれる斬新なアイデアも盛り込まれています。

 そして後に「シティ ターボ」、「シティ カブリオレ」、「シティ ターボII」、さらにハイルーフの「シティ マンハッタンルーフ」とラインナップを拡充。

 さらには商用バンの「シティ プロ」をラインナップするなど、あらゆるニーズに対応していました。

 その後、1986年に2代目シティが登場しましたが、初代とは真逆ともいえる低い全高のフォルムとなり、秀逸な走りは高く評価されたものの、初代ほどのインパクトはありませんでした。

■船をイメージさせるコンパクトカーだった!?

●ダイハツ「シャレード クーペ」

ユニークなサイドウインドウが特徴的な「シャレード クーペ」ユニークなサイドウインドウが特徴的な「シャレード クーペ」

 ダイハツは1907年に創業し、1930年には三輪自動車の製造を始めた老舗自動車メーカーです。その後、個人商店の物流を支えた名車「ミゼット」が大ヒットするなど、小型自動車メーカーとしての地位を盤石なものとしました。

 1967年にはトヨタと業務提携契約を締結し、トヨタグループの一員となったことで、より本格的な乗用車の生産、販売を目指します。

 トヨタとの提携第1弾として誕生したクルマが、1969年に発売されたコンパクトカー「コンソルテ」です。

 コンソルテはトヨタ「パブリカ」をベースにしたFR車ですが、ライバル車が次々とFF化されたことから次第に競争力がなくなり、ダイハツは次世代のFFコンパクトカーの自社開発に着手します。

 そして、1977年に初代「シャレード」が発売されました。

 エンジンはコンパクトで低燃費の1リッター直列3気筒を搭載。現在はコンパクトカーを中心に世界中で採用されている3気筒エンジンですが、シャレードは先駆け的存在です。

 ボディバリエーションは、発売当初5ドアハッチバックボディのみでしたが、1978年に3ドアハッチバックの「シャレード クーペ」が加わりました。

 外観デザインで特徴的だったのが「Jライン」と名付けられたサイドウインドウと、さらにその後ろにある丸い窓です。

 この丸い窓は「マリンウインド」というネーミングで、若いユーザーへ訴求する目的で採用されました。

 ダイハツはマリンウインドを開放感があるとアピールしていましたが、実際は直径20cmに満たないサイズだったため、デザイン重視で採用したようです。

 その後、1983年に発売された2代目以降は、オーソドックスなデザインに修正されてしまいました。

※ ※ ※

 今回、紹介したコンパクトカーは、どれも昭和の時代に発売されたモデルです。この頃は個性の主張と同時に、デザインを模索している最中だったのではないでしょうか。

 現在のコンパクトカーは機能や室内の広さを追い求めたことで、デザインで冒険することはあまりありませんが、これはある意味成熟した結果といえます。

 しかし、面白いか面白くないかというと、昔のクルマの方が面白かったと感じる人は多いのではないでしょうか。

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