「売れないジンクス」プリウスが変えた! いまではド定番の5ドアハッチバックセダン3選
くるまのニュース / 2020年8月28日 16時10分
かつて「売れない」というジンクスがあった5ドアハッチバックセダンですが、トヨタ2代目「プリウス」以降のヒットによって市民権が得られました。そこで、スタイリッシュなちょっと前の5ドアハッチバック車を3車種ピックアップして紹介します。
■スタイリッシュで使い勝手も良い5ドアハッチバック車を振り返る
昭和から平成初期にかけて「5ドアハッチバックセダンは売れない」というジンクスがありました。たとえば、ホンダ「クイント」や日産「スカイライン ハッチバック」、トヨタ「カローラ 5ドアリフトバック」などがジンクスのとおり売れずに消えています。
しかし、2003年にトヨタ2代目「プリウス」がヒットすると、5ドアハッチバックのジンクスが覆され、現行モデルのプリウスやホンダ「シビック ハッチバック」などをはじめ、いまではすっかり定番モデルとして認知されました。
そこで、ちょっと前まで販売されていた、スタイリッシュな5ドアハッチバックセダンを、3車種ピックアップして紹介します。
●三菱「ギャランフォルティス スポーツバック」
スタイリッシュで高性能モデルも設定された「ギャランフォルティス スポーツバック」
かつて、三菱を代表するスポーティセダンとして「ギャラン」がラインナップされていましたが、2005年に生産を終了し、長い歴史に幕を閉じています。
しかし、2007年に「ギャランフォルティス」の名で復活。高性能モデル「ランサーエボリューションX」のベースにもなりました。
当初はセダンのみのラインナップでしたが、2008年に5ドアハッチバックセダンの「ギャランフォルティス スポーツバック」を発売。
外観ではフロントフェイスやキャビンはセダンと同様なデザインで、後部をなだらかに傾斜したハッチバックに変更されており、セダンと異なるワンモーションのスタイリッシュなフォルムとなっています。
エンジンは全グレードとも2リッター直列4気筒で、スポーティグレードとして「ラリーアート」が設定されており、240馬力を誇るターボエンジンと、ツインクラッチSST(DCT)を搭載。
サスペンションは全車フロントがストラット、リアがマルチリンクの4輪独立懸架を採用したことで、スポーティな走りと優れた乗りご心地を両立しています。
その後、燃費の改善などの改良がおこなわれましたが、2015年に生産を終了。パワフルでセダン以上に使い勝手の良いギャランフォルティス スポーツバックでしたが、ヒット作になったとはいえず、後継車はありませんでした。
●マツダ「アテンザ スポーツ」
クーペセダンに近いフォルムを取り入れていた「アテンザ スポーツ」
マツダのフラッグシップセダン「アテンザ」は、2019年に車名をグローバルで統一するために「マツダ6」に変わりました。
アテンザの初代モデルが発売されたのは2002年で、ボディはセダンのほかにステーションワゴンの「アテンザ スポーツワゴン」と、5ドアハッチバックセダンの「アテンザ スポーツ」をラインナップ。
2005年には高性能版セダンの「マツダスピード アテンザ」を追加され、スタイリッシュかつ高性能なモデルとして大いに話題となりました。
そして、2008年に2代目アテンザが登場。ボディは初代に引き続きセダン、ステーションワゴン、5ドアハッチバックセダンが設定されています。
初代よりも大型化したボディはさらに伸びやかなフォルムとなっており、5ドアハッチバックセダンは現在のクーペセダンに近いスタイルを先駆けて採用。
エンジンは2リッターと2.5リッターの直列4気筒自然吸気のみで、パワフルなターボエンジンは設定されていませんが、2.5リッターモデルには6速MTが設定されるなど、スポーツドライングを意識したグレードも用意されています。
2012年に3代目へとモデルチェンジしましたが、5ドアハッチバックセダンは廃止され、現在に至ります。
■今見るとイケてるのに日本では販売されなかった!?
●日産「プリメーラ」
欧州仕様にのみ設定されていた3代目「プリメーラ」のハッチバック
日産は1980年代に『1990年までに走りにおいて世界一を目指す』というスローガンを掲げ、これを「901活動」と名付けてプロジェクトをスタートさせました。
この901活動を具現化した車種は、日本市場をターゲットとした8代目「スカイライン」と「スカイラインGT-R」、北米市場では4代目「フェアレディZ」、そして欧州市場をターゲットとしたモデルが初代「プリメーラ」です。
初代プリメーラは1990年に発売されたFFセダンで、欧州車に匹敵する走りの性能と、快適性の両立をコンセプトとしていました。日本だけでなく欧州市場でも優れたハンドリングが高く評価され、ヒット作になります。
生産は日本だけでなくイギリスでもおこなわれ、1991年にはイギリス製の5ドアハッチバックセダンが輸入・販売されました。
1995年にデザインを初代からキープコンセプトとした2代目が発売。ボディはセダンに加えステーションワゴン、1997年には初代と同様にイギリス製の5ドアハッチバックセダン「プリメーラUK」が追加ラインナップされています。
そして、2001年に3代目プリメーラが発売され、スポーティなセダン/ステーションワゴンをラインナップし、初代、2代目に続き、主に欧州市場をターゲットに開発されました。
一新された先進的デザインに加え、高い機能性、優れたハンドリングと乗り心地の良さを実現しています。
また、イギリス製の5ドアハッチバックも存在しましたが、これまで国内の販売状況が良好ではなかったためか日本では販売されず、欧州のみで展開されました。
5ドアハッチバックセダンの外観は4ドアセダンに準じており、一見すると区別が難しいですが、よりなだらかな角度のテールゲートによって、ワンモーションのフォルムを実現。
また、後部の意匠もセダンとは異なるデザインを採用しています。
エンジンは2リッター直列4気筒ガソリンを基本として、欧州では2.2リッターのディーゼルエンジンも設定されていました。
3代目プリメーラは国内で2005年に販売を終了し、欧州では2008年まで販売されていましたが、後継車はなく歴史に幕を閉じています。
※ ※ ※
最後のプリメーラの章にあるとおり、欧州では昔から5ドアハッチバックセダンが高い人気を誇っていました。
さまざまなメーカーから5ドアハッチバックセダンが販売され、いまも健在ですが減少傾向にあります。
やはり、さらに使い勝手に優れたステーションワゴンやSUVの人気が高くなっており、欧州でもとくにエントリーモデルの5ドアハッチバックセダンは、絶滅が危惧されている状況です。
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