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ランクルサイズのスバル3列SUV「アセント」巨体ながら日本でも扱いやすい!? 試してみた

くるまのニュース / 2020年9月2日 10時10分

2018年から北米市場などで販売されているスバルの3列SUV「アセント」。日本では、正規販売されていませんが、並行輸入で購入することが出来るようです。全長5m近い巨大なスバル車の乗り味はどのようなものなのでしょうか。

■日本未発売の3列SUV「アセント」。実際に試乗した印象は?

 日本市場において、スバルの屋台骨を支えているのは「インプレッサ」と「フォレスター」ですが、共に2列シートで乗車定員は5名です。

 家族三世代で乗れるモデルが欲しいと思っているユーザーも意外といるのではないでしょうか。

 かつてスバルには「エクシーガ・クロスオーバー7」という3列シートのクロスオーバーSUVが存在しましたが、2018年3月をもって販売を終了。スバルはこれ以降、日本市場での3列SUVの販売をおこなっていません。

 しかし、海外市場、とくにスバルが主戦場としている北米地域では、3シーターのSUVは欠かせないモデルです。

 北米では、家族三世代はもちろんこと、近所の家族や子どもを乗せるというライフスタイルが日常的です。かつては、家族の乗り物はミニバンというのがスタンダードでした。

 しかし、最近ではミニバンに乗ることは母親が子どものサッカーなどの習い事用に送迎する「サッカーマム」といわれ、北米では蔑称的な表現として使われるほど陳腐化され、代わって台頭してきたのが力強いフォルムと3列シートを持つSUVなのです。

 スバルは2005年に「B9トライベッカ(2007年からトライベッカに名称変更)」を北米地域に投入しました。

 しかし販売は伸び悩み、2014年には生産を中止。その後、4年ほど後継モデルを発表しませんでしたが、スバルは、2018年から北米市場向けに3列SUVの「アセント」を販売しています。

 当初は日本導入の計画もあったといいますが、2020年9月現在では日本で正規販売はおこなわれていません。しかし、北米市場向けモデルを輸入して購入することが可能です。

 アセントは、フォレスターに通じるスタイリングを持ったミドルサイズSUVで、全長4998mm×全幅1930mm×全高1819mm、ホイールベースは2890mmというボディサイズを持っています。

 この大きさは、トヨタ「ランドクルーザー(200系)」やフォード「エクスプローラー」とほぼ同じですので、フォレスターと比べるとかなり大柄といえるでしょう。

 ボディはフォレスターと同じ「SUBARU GLOBAL PLATFORM(SGP)」を採用しており、これに積まれるパワーユニットは2.4リッター水平対向ターボエンジンのみ。

 パワートレーンはシンメトリカルAWDで、オフロードなどでトラクションを発揮させる「X-MODE」を搭載しています。

 スバルの先進機能「アイサイト」は標準装備。世代はver.3とはいうものの、アクティブレーンキープなど一部機能が付いておらず、実質はver.2と同等ということです。

 前述のように、アセントは日本でも正規販売されていませんが、輸入して購入することができます。

 埼玉県にある輸入自動車販売店「ロッキー」は、日本で手に入りにくい海外モデルを独自に輸入しています。

 アセントには米国仕様とカナダ仕様が存在しますが、現在店頭で販売されているのはカナダ仕様。

「プレミア」という7人乗りタイプと、「リミテッド」という8人乗りタイプをラインナップしています。

 店頭では、実際に「プレミア」が試乗可能となっています。試乗車と対面すると、やはり堂々たるスタイルです。

 フォレスターを見慣れていると「大きい」というのが、ファーストインプレッションです。インパネ回りのデザインは、やはりフォレスターに似ています。上位モデルということで、多少ラグジュアリーな雰囲気はアセントが上でしょうか。

 シートは2-2-3という配置ですが、セカンドシートにはスバル車初のキャプテンシートが採用されています。
 
 セカンドシートの居住性は実に快適で、サードシートにも座ってみましたが、大人が十分に耐えうる空間を確保していました。

 運転席&助手席のシートクッションは前後方向の大きさが国産車なみで、サイズの大きな北米ユーザーが座ったときに十分なホールドが得られない気がしました。

 ただし、ドライビングポジションが悪いわけではなく、あまり左ハンドルという違和感はありません。

 ステアリング位置が変にオフセットしていないので、スッとこのクルマに馴染むことができます。

 こうした自然な運転姿勢を確保しているのは、やはりシンメトリカルAWDレイアウトのメリットなのでしょう。

■スバル車だけどスバルらしくないソフトな乗り味

 乗り始めてすぐに気づくのが、その北米向けに開発されたモデルならではの乗り味です。サスペンションはソフト方向に振られており、ステアリングの初期応答性も若干遊びの多い感じになっています。

 全体的にシャープな感じがする日本向けのスバル車と比べると、やはりアメリカ車に乗っている気がします。ただし、7人から8人乗ることを考えれば、このくらいの感じがちょうどいいのではないでしょうか。

 2.4リッターのパワーユニットは、最高出力263馬力/5600rpm、最大トルク38.3kgm/2000-4800rpmというスペック。

 これはフォレスターに搭載される2.5リッターエンジンを上回るもので、多人数乗車に十分耐えうるものです。

 運転してみるとフラットトルクのため非常に扱いやすく、3.6リッター程度のエンジンのようなフィーリングです。それでいて、ボクサーターボらしいシャープな加速感を味わうこともできる良エンジンといえます。

 燃費はメーカー公表値で、市街地:8.4km/L、高速道路:11km/L、複合燃費:9.3km/Lですので、ミドルサイズSUVとしては平均的な数値より少し上といえるでしょう。

 決して低燃費とはいえませんが、レギュラーガソリン指定ということを考えれば、あながちランニングコストが高いともいえません。

 今回は、ダート走行は出来ませんが、大きな凹凸のある舗装路でも突き上げをよく吸収し、最後までソフトな乗り心地は失われませんでした。これなら多人数で林道を通るキャンプ場に行っても、同乗者が酔う心配はあまりなさそうです。

 最初は大きいと感じたボディサイズですが、実際に乗っていると日本の道路でも扱いやすいことが分かりました。

凹凸路面でもソフトな乗り心地のアセント凹凸路面でもソフトな乗り心地のアセント

 並行輸入しているロッキーによれば、「アセントを購入するユーザーはフォレスターやレヴォーグのスペースユーティリティに飽き足らない人や、国産ミニバンから乗り替え組が多い」といいます。

 エクステリアデザイン的にも落ち着きがあり、昨今尖りすぎの傾向も見られるスバル車から考えると、「ちょうどいい感」があります。

 乗り味もおおらかさがあり、まさにファミリーにはピッタリのSUVなのではないでしょうか。人とはひと味違う六連星マークのクルマに乗りたいという人に、オススメしたい1台です。

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