台風直後にパンクが急増! 落下物で車を傷つけないために注意することは

くるまのニュース / 2020年9月8日 11時50分

台風が過ぎたあとにガレキが散乱し、それを踏んでしまうことによってタイヤのパンクが急増します。どのようなことに気を付けて走行すればよいのでしょうか。

■台風直後は散乱したがれきを踏んでパンクが急増

 台風が去った直後は、木の枝や看板、ガラス片など、強風で飛ばされてきたと思われるさまざまなものが道路に落ちています。

 なかには避けきれずにクルマで踏んでしまい、タイヤをパンクさせることもあるでしょう。

 JAFロードサービス救援データによると、2019年度(2019年4月から2020年3月)における出動理由のトップ3は、一般道路では、「過放電バッテリー」(68万9335件/33.96%)、「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」(37万6912件/18.57%)、「キー閉じ込み」(14万9135件/7.35%)となっています。

 高速道路においては、「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」(2万5827/38.58%)、「燃料切れ(8020件/11.98%)」、「事故」(4926件/7.36%)です。

 一般道、高速道路いずれもタイヤのパンクが上位になっており、この傾向は近年変化がないようです。

 そして気になるのはパンクの原因です。大手カー用品店にパンクの原因を聞いたところ、「一般道路では落下物を避けきれずに踏むことによるパンク、高速道路ではタイヤの亀裂や空気圧不足によるバーストが多い」とのことでした。

 JAFも2020年9月7日に、公式Twitterで「台風のあとはタイヤのパンクが急増!」と注意喚起をしています。

 JAFでは、「2018年9月に、関西・四国地域を中心に全国で大変な被害をもたらした台風21号における車両トラブルで、もっとも多かったのがタイヤのパンクでした。これは、強風でがれきが散乱した道を走行したためと考えられます。台風が過ぎても油断は禁物。運転前に道路状況の確認をお願いします」と注意を促しています。

 台風とパンクの関連は想像以上に深く、JAFの出動件数でも明らかです。台風のあとはパンクが急増するというデータを公開しています。

 台風21号の影響が大きかったと思われる2018年9月4日(火)から6日(木)までの3日間、タイヤのパンクによるJAFロードサービスの出動は、大阪府で1930件(前年同期件数1346件)、兵庫県では1040件(同791件)と増加しています。

「とくに多かったのは大阪府内におけるタイヤのパンクです。3日間で782件と前年同期252件の約3倍に増加しています。台風の強風で道路上にがれきが散乱し、その上を走行したことによってパンクが起きたものと考えられます。」(JAF担当者)

 台風による落下物はタイヤをパンクさせるだけではなく、ガラスが割れてしまうトラブルも多く発生しています。

 2019年8月にJAFが発表した内容にによると、2018年の台風21号でクルマのガラスが割れるトラブルは、大阪府内で186件(前年同期件数:1件)、兵庫県内では11件(前年同期件数:0件)発生しています。

 前年(2017年)はほとんど要請がなかった理由での出動依頼が急増しているので、これも台風によるトラブルと考えられます。

■落下物でクルマを傷つけないために注意することは?

 台風による飛来物や落下物は、高速道路においてはどうでしょうか。

 NEXCO中日本に聞いてみたところ、「台風で落下物が急増するというデータは取っていない」とのことでした。

台風時の運転に注意台風時の運転に注意

 しかし、以前、筆者(加藤久美子)が高速道路のパトロールカーへ同乗取材をさせてもらった際、パトロール隊員は次のようにいっていました。

「春先など強風が吹き荒れる時期や台風などの荒天時には落下物が増えます。とくに、引っ越しシーズンと重なると、布団や家財を保護するための毛布、段ボールなどの落下物が増えます」

 国土交通所の調査によると、平成30年に主な高速道路で処理された落下物は全国で34万2000件発生しており、ビニール類や自動車部品などが上位を占めているそうです。

 なお、積み荷を落下させないよう、または飛ばされないようにしっかりと固定することは、道路法第43条や道路交通法第75条の10で定められています。

「自動車の運転者は、(一部省略)積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。」(道交法75条の10)とされており、罰則は3か月以下の懲役、若しくは5万円以下の罰金、又は10万円以下の罰金が科せられます。

「台風や強風など気象現象が理由であっても、積み荷は落とし主の責任となります。積み荷の落下が重大事故の原因となる場合もありますので、積み荷はしっかりと固定してください。強風時はとくに休憩中にも固定状況をチェックしましょう」(NEXCO中日本広報課)

 落下物への衝突や、タイヤをパンクさせないためにはどのような注意をすればよいでしょうか。

●道路情報等に注意

 道路上の電光掲示板やカーナビ画面上での情報に注意を払いましょう。

 パトロールカーが落下物回収作業をしている場合もあります。前方の道路状況や先行車の動きにも要注意です。

●落下物注意!の警告に遭遇したら?

 速度は控えで、車間距離も十分にとって走行しましょう。落下物を見つけても安全に回避するために速度は控えめに走行し、また急ハンドルや急ブレーキを使わず回避できるよう車間距離も十分に取っておきましょう。

●落下物や道路の異状を見つけたら?

 万が一自分の車から物が落下してしまったときや、落下物を見つけたらすぐに「道路緊急ダイヤル#9910」(24時間無料)に通報しましょう。

 道路の陥没や逆走車、人や自転車などの立ち入りなどクルマに通行に支障となる道路の異状を発見した際もこのダイヤルを使います。

 通報の際には異状がある場所の車線(追越車線か走行車線、路肩など)キロポストを伝えるとスムーズです。

※ ※ ※

 落下物や飛来物でクルマが損傷した場合、落とし主が分からず弁償してもらえそうにないときでも、自動車保険(車両保険)で補償対象となります。

 しかし、落下物と飛来物には大きな違いがあります。

 落下物との衝突は「自損事故」と同様の扱いになり保険で処理をした翌年から加入している保険が3等級ダウンとなります。

しかし飛来物との衝突は、避けることが困難な「飛来中または落下中の物体との衝突」という扱いになり1等級ダウンとなります。台風や竜巻などの自然災害で車両が破損した場合も同様です。

 落下物を見つけても極力、避けて安全に走行できるよう、台風のあとはとくに道路状況に注意して慎重に運転しましょう。

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