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お値打ち900万円「i8」からミッレミリア常連「328」までBMWロードスター3選

くるまのニュース / 2020年9月14日 11時50分

夏のオークションでは、オープンカーの出品が増え、珠玉のクルマたちはマニアの目を楽しませてくれるのだが、2020年の夏には、BMWのエポックメイキングな3台のロードスターが出品された。それら3台の落札価格を見てみよう。

■酷な審判が下された「i8ロードスター」

 夏のオート・オークションには、やはりオープンカーが良く似合う。それは誰もが認めるところだろう。

 こうした事情もあるのか、RMオークションもさまざまなオープンモデルを出品車として用意してきた。そのなかでも注目したいのは、BMW製の年代の異なる3台のロードスターだ。さっそく報告に入ろう。

●2018 BMW i8ロードスター

約910万円で落札された2018年式BMW「i8ロードスター」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's約910万円で落札された2018年式BMW「i8ロードスター」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 まず紹介するのは2020年7月に開催された「オープンロード・ザ・ヨーロピアン・サマー・オークション」に出品されたBMW「i8ロードスター」だ。

 BMWによれば、i8シリーズは2013年からの約6年間に2万500台が生産されたというPHEVスポーツカーである。

 デビュー当初はクーペモデルのみのラインナップだったが、後にそのオープン仕様となるロードスターが追加されている。

 パワートレインの構成は、簡単に説明すれば前輪をエレクトリック・モーターで、後輪を1.5リッター直列3気筒ガソリンエンジンで駆動するというもの。モーターは143ps、エンジンは231psを発揮し、システム全体では374psのパワーが引き出されるという仕組みだった。

 ロードスターの最大の魅力は、やはり電動ソフトトップによるフルオープン機構だろう。そもそも未来的な感覚でまとめられたi8のボディだが、さらにトップが全自動で開閉することで、見る者の目はそれに引きつけられる。

 さらにi8ロードスターは、実用性をさらに高めるために、バッテリーの搭載容量をさらに増加。EVモードでの走行可能距離を53kmにまで延長している。

 今回のオークションでの落札価格は7万2600ユーロ(邦貨換算約910万円)。新車時の価格は2000万円をはるかに超える価格だっただけに、その値下がり率はあまりにも大きいというほかはない。

■BMWのロードスターの伝説「328」の審判はいかに!?

「オープンロード・ザ・ヨーロピアン・サマー・オークション」から約1か月、本来ならばカリフォルニア州のモントレーに多くのカー・マニアが集結する1週間がやってくるはずだったのだが、残念ながら今年は新型コロナウイルス感染症拡大予防の理由でほとんどのイベントが中止となった。

 RMオークションのペブルビーチ・オークションも、オンラインの、「シフト・モントレー・オークション」へとシステムを変え、開催するほかはなかった。だがここでは2台のBMW製ロードスター、いや正確にはBMWとアルピナのロードスターのオークションを見ることができた。

●1939 BMW 328ロードスター

約5300万円−6300万円でオークションが継続中のBMW「328ロードスター」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's約5300万円−6300万円でオークションが継続中のBMW「328ロードスター」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 まずオンラインで世界中のファンを驚かせたのは、1939年式のBMW「328ロードスター」であった。

 328ロードスターは、トータルで464台が生産されたのみ。搭載される2リッター直列6気筒エンジンが発揮する80psの最高出力で、さまざまなレースを制したBMWの傑作である。

 この出品車もまたミッレミリアを始め、一流のレースやヴィンテージカー・イベントにエントリーしていたので、BMWファンにはお馴染みの1台といえるのかもしれない。

 初期のヒストリーは残念ながら不明だが、1980年代後半までにこの328ロードスターはカリフォルニア州にわたり、それから何回ものメンテナンスを受けながら、モントレー地区のイベントに姿を現している。

 RMオークションは、そのクオリティの高さを評価して、予想落札価格を50万−60万ドル(邦貨換算約5300万円−6300万円)と評価。オークションは現在も継続中だが、はたしてどれほどの価格で落札されるのかはとても興味深い。

●2003 BMW アルピナ・ロードスター V8

約2600万円で落札された、アルピナ「ロードスターV8」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's約2600万円で落札された、アルピナ「ロードスターV8」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 一方同オークションに出品されたもう一台のロードスター、アルピナ「ロードスターV8」は、2004年から日本でも正規販売がおこなわれたことから、ファンには良く知られている1台だろう。

 生産台数は555台に限られ、そのうち450台はアメリカ市場向けに、日本やヨーロッパには105台が割り当てられるという、いかにもオープンカー好きのアメリカを意識した販売戦略がとられた1台だった。

 搭載されたエンジンは、Z8では最高出力400psのM社謹製の4.9リッターV型8気筒を搭載していたのに対して、ロードスターV8は4.8リッターのV型8気筒を搭載し、最高出力も389psと若干控えめな数字。ミッションはZ8が6速MTのみとしたのに対して、ロードスターV8はスイッチトロニック機構つきの5速ATを選択している。

 エクステリアでの特徴は、何といってもアルピナ独自の20インチ径ホイールであろう。これによってZ8は、オープン・スポーツというよりも、むしろグランド・ツーリング的な、優雅な雰囲気を醸し出すようになった。

 インテリアのフィニッシュも同様に美しく、そして高級感に満ちている。

 結局このアルピナ・ロードスターV8は、24万7500ドル(邦貨換算約2600万円)で落札。アルピナ、しかもロードスターV8がオークションに出品されることは多くないだけに、この限られたチャンスをものにした落札者は、素晴らしい買い物をしたといえるだろう。

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