ホンダ新型「シビックタイプR」は走行性能アップ! 限定車や“オトナのタイプR”登場
くるまのニュース / 2020年10月3日 10時10分
ホンダの欧州部門は、ホンダ新型「シビックタイプR」を発表しました。内外装のデザイン変更や走行性能などが向上しました。さらに、限定モデル「リミテッドエディション」や、外観が控え目な仕様の「スポーツライン」が設定されます。
■走行性能がさらに向上した新型シビックタイプR
ホンダの欧州部門は、新型「シビックタイプR」を発表しました。日本でも2020年秋にマイナーチェンジする予定のシビックタイプRですが、どのようなモデルに進化するのでしょうか。
新型シビックタイプRは、新デザインのロワーフォグランプサラウンドやフロントとリアバンパーの洗練されたスタイリングブレードを採用し、スタイリングが強化されました。
フロントでは、アグレッシブなバンパーやウイング付きカーボンファイバーエフェクトスプリッターを装備。赤いアクセントラインや赤い「H」のエンブレムが、スポーティさを演出しています。
また、グリルの大型化とグリルビームの薄型化により、吸気面積を13%拡大。ラジエターコアの変更と相まって、サーキットなどの高いパフォーマンスが求められる状況下で、冷却水の温度を最大10度低下させることができるといいます。
さらに、グリル開口部の拡大によるフロントのダウンフォースのわずかな減少を、フロントアンダーバンパーにエアダムを装着することで補っています。
内装は、スエード調のレッドとブラックを用いたハイバックスポーツシートを新たに採用。スポーツ走行時に優れたサポート力を発揮するとともに、タイプR仕様のシートとしては史上最軽量を実現しました。
アルカンターラ巻きのステアリングホイールはグリップ力を高め、ティアドロップ型のシフトノブは初期のタイプRモデルを彷彿とさせるデザインです。
シフトノブには90gのカウンターウェイトを内蔵し、シフトフィールと精度を向上させています。
「テクノロジーセンター」をテーマとしたセンターコンソールはピアノブラック仕上げで、シフトレバー前の下部は、2層のストレージエリアが設けられ、トレイやUSBポートなどを設置。
センターコンソール上部には7インチのHonda CONNECTカラータッチスクリーンを設置。スマートフォンを介して、Apple CarPlayとAndroid Autoに接続できます。
新型シビック タイプRは、従来モデルに比べてボディフレームの剛性が上がり、ステアリングレスポンスやコーナリングの安定性向上に加え、パッシブセーフティやNVH特性の向上にも貢献しています。
サスペンションも改良され、より応答性の高いハンドリングとシャープなステアリングフィールを実現するとともに、ブレーキディスクに2ピースフローティングタイプを採用し、ブレーキ性能もアップしました。
また、アダプティブダンパーシステムは制御ソフトウェアを改良。路面状況を10倍速で評価してダンパーの反応性を向上させることで、ハンドリングレスポンスと乗り心地の向上を両立させています。
さらに、電子制御スタビリティシステム「AHA(アジャイル・ハンドリング・アシスト)」は特別にチューニングされており、トラック走行に特化した「+R」モードのための操作パラメーターも設定されました。
パワートレインは、従来モデルと変わらず2リッターVTECターボと6速MTの組み合せで、レブリミットコントロールシステムによってスムーズなドライブを可能としています。
最高出力は320馬力、最大トルクは400Nmで、0-100km/h加速はわずか5.8秒、最高速度は272km/hに達します。
安全装備として、新型シビックタイプRには安全運転支援システム「ホンダセンシング」が全車標準で装備されます。レーダーとカメラからの情報に加え、多数のセンサーを組み合わせて、潜在的に危険を警告してドライバーを支援します。
※ ※ ※
欧州仕様のシビックタイプRには、「アクティブ・サウンド・コントロール(ASC)」が追加されました。
「スポーツ」「+R」のアグレッシブな走行モードではエンジンサウンドを増幅し、コンフォートモードでは加速時のエンジンサウンドが向上させます。
さらに、「ホンダ ログR」と呼ばれるパフォーマンスデータロガーが搭載されます。
車載コンピューターとセンサーをスマートフォンアプリと組み合わせ、さまざまなパフォーマンスパラメーターをモニターして記録。また、運転のスムーズさを測ることで、ドライビングスキルの向上にも役立ちます。
■欧州仕様車に設定された「スポーツライン」とは?
欧州で販売される新型シビックタイプRは、標準モデルの「GT」に加えて、限定モデルの「リミテッドエディション」と「スポーツライン」が用意されます。
リミテッドエディションは、新型シビックタイプRのなかでもっとも過激なモデルで、欧州では100台のみの販売となります。
シビックタイプRのオトナ仕様「スポーツライン」
究極のパフォーマンスを目指して、標準モデルから47kgの軽量化を実施するとともに、ドライビングダイナミクスの向上と際立ったスタイリングを実現しました。
特別な仕様として、ルーフやウイング、ドアミラー、ボンネットの吸気口はグロスブラック塗装が施されました。
ボディカラーは専用色「サンライトイエロー」が導入され、リアにはダーククロームのシビックバッジが取り付けられています。
リミテッドエディションは、トラックパフォーマンスを極めた限定モデルで、このクラスでもっともダイナミックなFFハッチバックとなるように開発されました。
高速サーキット走行を想定して設計された軽量20インチ鍛造BBSアルミホイールに、タイヤはミシュラン カップ2を装着。高速走行時にも優れたオンロード性能を発揮します。
内装はレッドのバケットシートとレッドのアルカンターラ製ステアリングホイールに加え、ティアドロップスタイルのシフトノブを新たに採用。さらに、車両のシリアル番号を装備しています。
一方、新たに追加されたスポーツラインは、高性能ハッチバックであるシビックタイプRのなかでは控えめな外観のモデルながら、タイプRの特徴である卓越したパフォーマンスを求める顧客にアピールするためにデザインされました。
スポーツラインの最大の特徴は、通常モデルの特徴的なスタイリングからの脱却で、大きなリアウイングではなく、ローデッキのリアスポイラーを採用したことです。
これにより、スポーティなスタイリングでありながら、より繊細なシルエットを実現。また、ボディ下端にはグレーのアクセントラインを施し、洗練された雰囲気としました。
さらに、ミシュラン パイロットスポーツ4Sタイヤを装着したダークグレーの専用19インチアルミホイールが、控えめながらもスポーティな外観を完成させています。
スポーツラインの内装は、ブラックのバケットシートにレッドステッチを施し、ティアドロップスタイルのシフトノブとアルカンターラ製ステアリングホイールを採用。
ドアパネルを含むインテリア全体にレッドステッチを採用し、ホンダのスポーツの伝統を反映しています。
シビックタイプRのスポーツ性と卓越したドライビングダイナミクスはそのままに、より控えめな空力スタイリングと洗練された乗り心地とし、ハイパフォーマンスカーとして大人の外観を求めるユーザーにアピールしています。
新型シビックタイプRのイギリスでの価格は、32万8200ポンドから34万8200ポンド、日本円で約443万円から約471万円です。
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