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新車販売は回復傾向? 新型ヤリスクロスなど小型SUVが起爆剤か 販売現場の実情とは

くるまのニュース / 2020年10月7日 7時10分

コロナ禍により、販売低迷となった日本の新車市場ですが、最近では徐々に回復傾向にあるといいます。なかでも各社のコンパクトSUVが起爆剤となっているようです。

■コロナは下火? 移動が活発化すると新車市場も回復する?

 日本で新型コロナウイルスが騒がれ始めたのは2020年1月下旬頃からでした。その後、4月7日から一部、16日から全国で緊急事態宣言を実施。その後5月25日に解除され今に至ります。
 
 10月現在では、さまざまな経済政策が開始されたことも影響し、人の移動が活発化してきていますが、4月から6月に比べて現在の新車販売状況はどうなっているのでしょうか。

 世界中を巻き込んだ新型コロナウイルス騒動は、日本でもさまざまな分野に多大な影響を及ぼしました。

 例えば、JR東日本によると、緊急事態宣言発令後の4月11日、JR渋谷駅の利用者数は前年の同時期と比べて98%減少、さらに山手線全体での利用者数も前年の同時期と比べて85%減少したといいます。

 日本の基幹産業といえる自動車業界でも要となる新車販売は外出自粛とコロナ禍の先行き不安などを要因として各社ともに販売台数を大幅に落としました。

 また、生産拠点なども一定期間停止したことで、納車時期にも大きく影響するなど、販売現場は混乱したといいます。

 2020年5月時点の状況について都内のトヨタ販売店のスタッフ、次のように話していました。

「4月の平日、メンテナンスなどで訪れる既存の顧客以外、新規のお客さまの来店は3人でした。

 しかし、人気車種の登場直後であったため、そのなかで1名様はクルマを購入して頂き、売上的には大打撃とはなりませんでした。

 ですが、一日に売上0台という日も出てきたうえに、客足は減る一方ですので今後が不安です」

 都内の販売店で1日に売上が0台というのは、あまりない事態だといい、人員削減で営業担当が減っていることを加味しても、まさに緊急事態となっているようでした。

 それから約5か月後に再度同じ販売店で話を聞くと、次のように話しています。

「緊急事態宣言以降は、6月半ばから徐々に販売台数は回復してきました。そのきっかけとしては『ハリアー』がフルモデルチェンジしたことが大きく、8月になれば『ヤリスクロス』がさらに後押しした結果、当店の販売台数も伸びていきました。

 また、トヨタでは5月から全店で全車種を扱うことやオンライン商談などこれまでとは異なる販売展開を実施したことで、今まで以上にトヨタ車の販売ハードルが下がったかもしれません」

 6月30日に新型SUVとなる「キックス」を発売した日産では、どのような状況なのでしょうか。

「3月には軽自動車の『ルークス』が登場し、数多くのお客さまに購入いただいておりました。

 しかし、4月から5月にかけては緊急事態宣言の発表により、店舗の呼び込みなど営業自体をストップしていたため、販売台数は落ち込んでいます。

 その後、緊急事態宣言が解除されてからは、販売台数も持ち直している状況です。

 さらに、6月にキックスという新規モデルが出てきたことで、関心をもたれるお客さまが増えました。

 また、間もなくエルグランドがマイナーチェンジするということでお客さまからお問合せを頂いています。エルグランドはそこまで台数を稼げないかもしれませんが、お客さまからの関心は高く、それをきっかけにほかの車種を検討されることもあります」

※ ※ ※

 トヨタや日産共に、緊急事態宣言が明けたあとに新型モデルが出てきたことで、客足が戻ってきているようです。

■9月になってコロナは下火? 活性化する日本市場

 直近の9月の4連休では、高速道路が過去に例を見ないほどの大渋滞が発生するほど、外出をした人が多かったようです。

 これは、観光地やショッピングモールといった場所以外も例外ではないといい、ホンダの販売スタッフは次のように話しています。

「緊急事態宣言中は、客足が遠のきました。2月に『フィット』がフルモデルチェンジしたことで、3月、4月とフィットに力を入れた販売を検討していましたが、それらが出来なかったこともあり、販売面では苦戦しました。

 それでも、『N-BOX』は台数が落ちていたものの、コンスタントに売れ続けました。その後も、軽自動車はN-BOX、普通車はフィットがけん引する形です。

 その後、大きな変化があったのは10月です。9月1日に『オデッセイ』のマイナーチェンジが先行サイトで公開されると問合せが多くなりましたが、オデッセイ自体の発売はまだ先で、販売店には実車がありません。

 それでも、9月の連休では多くのお客さまが来店されました。なかでも、フィットクロスターやフリードなどアウトドアレジャーなどにも適したモデルを見に来たというお客さまがおりましたので、以前よりも世間の移動に関する抵抗は薄れたのかもしれません」

コンパクトSUVでは無いけれど、SUVテイストを盛り込んだホンダ「フィット クロスター」は車高UP&3ナンバー化となる。コンパクトSUVでは無いけれど、SUVテイストを盛り込んだホンダ「フィット クロスター」は車高UP&3ナンバー化となる。

 また、直近の来店動向についてスバルの販売店スタッフは次のように話しています。

「スバルでは、2020年8月20日から新型『レヴォーグ』の先行受注を開始しました。また、恵比寿では新型レヴォーグが展示されるなど、販促活動が活発化しています。

 その影響もあってか、9月、10月と毎週末の客足は多く、レヴォーグに対する関心の高さに驚きます。

 また、『XV』が大幅改良されたことも注目されており、コンパクトSUV人気の影響もあって販売も上々で、先日も購入後にキャンプに行きたいというお客さまもいらっしゃいました」

 さらに、今秋にコンパクトSUV「MX-30」の発売を予定しているマツダの販売店スタッフは次のように話しています。

「7月のイベントで新型モデル『MX-30』の発売を今秋と予告したことで、それ以降はお客さまからの問合せも増えています。

 MX-30はかつての『RX-8』のような観音開きを採用した珍しいSUVということもあり、さまざまな年齢層のお客さまが関心を持たれているようです」

※ ※ ※

 コロナ禍で各メーカーの新型モデルやマイナーチェンジの計画が遅れたことにより、夏から秋にかけて各社は発表・発売などを実施予定です。

 そして、客足を集めるのがコンパクトSUVとなり、フィットクロスター、キックス、MX-30、ヤリスクロス、XVなど各社のモデルがその原動力となっています。

 さらに、9月の4連休の混雑や10月1日からGoToトラベルキャンペーンが東京都が対象になった世間の様子から、今後益々日本の新車市場は活発化していくのかもしれません。

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