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新ジャンルに挑戦したクルマたち! 斬新な発想で高評価だった車3選

くるまのニュース / 2020年10月8日 16時10分

クルマにはさまざまなジャンルが存在しますが、セダンはセダンらしく、SUVはSUVらしくと、王道のデザインとすることが一般的です。一方で、斬新な発想から企画・デザインされたモデルも存在。そこで、新ジャンルに挑戦して高い評価を得たモデルを3車種ピックアップして紹介します。

■王道ではないが高く評価されたクルマを振り返る

 クルマのデザインは販売を左右する重要な要素です。そのため、各ジャンルのクルマは奇をてらうことを避け、王道をいくデザインを採用するのが一般的です。

 たとえば、セダンはセダンらしく、SUVはSUVらしくと、誰が見てもわかりやすいデザインが好まれる傾向があります。

 一方で、そうした王道をいかず、斬新な発想から企画・デザインされたモデルも存在。そこで、新ジャンルに挑戦して高い評価を得たモデルを3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「iQ」

トヨタの技術力が結集したと言っても過言ではない「iQ」トヨタの技術力が結集したと言っても過言ではない「iQ」

 スマート「フォーツー」や、スズキ「ツイン」のような2シーターのマイクロカーは、都市部の道路事情や駐車場事情を考慮して開発されたモデルです。しかし、日本では2シーター車というとユーザーが限られてしまい、大ヒットには至りませんでした。

 そこでトヨタは、マイクロカーながらも4シーターとした「iQ」を2008年に発売。

 ボディサイズは全長2985mm×全幅1680mm×全高1500mmと、全長は軽自動車よりも400mm以上も短く、このなかに4つのシートを収めるために、さまざまなアイデアが詰め込まれています。

 まず、iQ専用に設計されたトランスミッションによって、フロントタイヤをエンジンよりも前方に配置。併せてエアコンユニットも専用の小型モデルを開発したことで、助手席足元の空間を確保しました。

 さらに、燃料タンクを床下に格納し、運転席と助手席のシートバックを薄型化することで、リアシートの空間を確保して4シーター化を実現。

 一方で、これほどまでにコンパクトな4人乗りモデルでは、衝突時の安全性が懸念されますが、追突事故の際に後席の乗員を保護する、世界初の「リヤウインドウカーテンシールドエアバッグ」を全車に標準装備するなど、安全面では妥協していません。

 iQの優れたパッケージングや技術は国内外で高く評価されましたが、快適に乗れる限界は大人3人までだったため、短距離移動では軽自動車に分がありました。

 それでもiQはすでにマイクロカーの人気が高かった欧州でヒットしましたが、日本ではヒットしたとはいえず、2016年に生産を終了。その後、同様なコンセプトのモデルは出ていません。

●スバル「レガシィ グランドワゴン」

ステーションワゴンをベースとしたクロスオーバーSUVの先駆者「レガシィ グランドワゴン」ステーションワゴンをベースとしたクロスオーバーSUVの先駆者「レガシィ グランドワゴン」

 1990年代に、アメリカでは都市部でピックアップトラックをベースに、ステーションワゴンタイプのボディを架装したSUVの人気が高まりました。

 そのため、日産「パスファインダー(テラノ)」や、トヨタ「フォーランナー(ハイラックスサーフ)」がアメリカでも大ヒットを記録。

 しかし、当時アメリカでの販売に力をいれていたスバルには、SUVに仕立てるベース車がありませんでした。

 そこでスバルは既存の「レガシィ」のセダン/ステーションワゴンをベースに、内外装をSUV風に仕立てた初代「アウトバック」を1994年に発売。

 日本では翌1995年に、「レガシィ ツーリングワゴン」をベースにした「レガシィ グランドワゴン」の名でデビューしました。

 エンジンは自然吸気の2.5リッター水平対向4気筒エンジンのみので(北米仕様は2.2リッターもあり)、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定し、駆動方式はフルタイム4WDを採用。

 外観では最低地上高が上げられて、バンパーやフェンダーアーチ、ボディサイドをグレーに塗装し、丸形のフォグランプを装備するなどによって、SUVらしさを表現しています。

 アウトバックはアメリカで大ヒットし、スバルのブランドイメージを高め、日本でも新ジャンルのクロスオーバーSUVとしてヒットします。

 その後、車名を「レガシィ ランカスター」、「レガシィ アウトバック」と改め、国内向けの現行モデルは5代目となり、北米では2019年に6代目が登場。

 ステーションワゴンをベースにクロスオーバーSUVを作り上げたスバルの手法は、後にアウディの「オールロード クアトロ」シリーズや、ボルボの「クロスカントリー」シリーズの登場に大きな影響を与えたといえます。

■ハッチバック? それともステーションワゴン!?

●ホンダ「アコードエアロデッキ」

斬新かつスタイリッシュなフォルムの「アコードエアロデッキ」斬新かつスタイリッシュなフォルムの「アコードエアロデッキ」

 1972年にホンダは、次世代のFFコンパクトカーとして初代「シビック」を発売。まずは日本でヒットし、後にアメリカでもヒットしたことで、ホンダの本格的な海外進出の立役者となりました。

 シビックの成功に続くためにホンダは車種の拡充を開始し、1976年にシビックよりも上級クラスに位置する初代「アコード」が誕生。

 発売当初のボディタイプは3ドアハッチバッククーペのみでしたが、後に4ドアセダンが追加され、主力はセダンに移行します。

 そして、1985年に登場した3代目では一般的なハッチバックが廃止され、代わりに「アコードエアロデッキ」がラインナップされました。

 エアロデッキは一見するとステーションワゴンですが、ホンダは新感覚のハッチバックと表現しています。

 セダンと共通のリトラクタブルヘッドライトを採用したスポーティなフロントフェイスに、キャビンはフロントからリアへなだらかに傾斜するロングルーフデザインを採用し、それまでの国産車には無いスタイリッシュな外観は高く評価されました。

 また、トップグレードの「2.0Si」には最高出力160馬力の2リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションと相まって、見た目だけではなく優れた走行性能を発揮。

 しかし、1989年に4代目へフルモデルチェンジした際に、セダン、クーペ、ステーションワゴンのラインナップとなったため、エアロデッキは消滅してしまいました。

※ ※ ※

 クルマのデザインには流行があり、近年はツリ目のようなヘッドライトの精悍なフロントフェイスが人気です。

 そんな流れに逆行したようなモデルとしてスズキ「ジムニー」がありますが、悪路走破性だけでなく、デザインも高く評価されています。

 デザインに正解は無いといわれますが、流行を追えばいいとうわけではないことを、ジムニーが証明しているのではないでしょうか。

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