カクカクボディが美しい! 1980年代のラグジュアリークーペ3選

くるまのニュース / 2020年10月12日 16時10分

近年、車種が激減してしまった2ドアクーペですが、大型で高価なモデルは一定の需要があるため生き残っています。日本ではラグジュアリーなクーペが1970年代から販売されており、1980年代には高い人気を誇りました。そこで、往年の美しいラグジュアリークーペを3車種ピックアップして紹介します。

■直線基調のボディでも美しいクーペを振り返る

 2000年代初頭から現在まで、国内のラインナップから激減してしまったのが2ドアクーペです。使い勝手の良いミニバンやSUVの台頭で、とくに安価な2ドアクーペはほぼ絶滅してしまいました。

 一方で、高額かつ大型のモデルは一定の需要があることから生き残っており、国産車、輸入車とも比較的選択肢が多いです。

 国産車では1970年代からラグジュアリークーペが本格的に販売されるようになり、1980年代には高い人気を誇りました。

 そこで、往年の美しいラグジュアリークーペを3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「ソアラ」

ハイソカー・ムーブメントを確立した初代「ソアラ」ハイソカー・ムーブメントを確立した初代「ソアラ」

 トヨタは1967年発売の3代目「クラウン」から2ドアクーペをラインナップし、高級パーソナルクーペ市場をけん引しました。

 その後、1979年に登場した6代目まで2ドアクーペが設定されていましたが、1981年に独立した車種として初代「ソアラ」が誕生し、以降はクラウンのラインナップから2ドアクーペがなくなります。

 ソアラのボディはロングノーズのエレガントなフォルムで、ラグジュアリーかつスポーティなイメージを押し出すことで、ユーザー層も大きく若返りを果たし、ヒットを記録。

 発売当初、トップグレードの「2800GT」には2.8リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、そのほかのグレードも全車直列6気筒エンジンで、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定しています。

 外観の美しさだけでなく、グラフ表示式のタコーメーターやデジタルスピードメーターを配置した「エレクトロニックディスプレイメーター」、コンピューター制御によるオートエアコンなど、先進的な装備も注目されました。

 1985年のマイナーチェンジでは3リッターエンジンを搭載するなど、さらにラグジュアリー志向を高めます。

 そして、1986年に2代目が登場すると、デザインは初代からキープコンセプトとされ、好景気に湧いていたことや、中流意識の高まりという時代背景もあって、初代以上のヒット作になります。

 なかでも若い世代の憧れの的だったのが、2リッター直列6気筒DOHCツインターボエンジンを搭載した「2.0GT-TWIN TURBO」です。

 当時の新車価格は320万6000円とバブル期とはいえ高価でしたが、長期のローンを組むなど、かなり無理をして手に入れたという人も数多く存在しました。

●ホンダ「レジェンド 2ドアハードトップ」

ホンダらしさあふれるラグジュアリークーペの「レジェンド 2ドアハードトップ」ホンダらしさあふれるラグジュアリークーペの「レジェンド 2ドアハードトップ」

 ホンダは1972年に初代「シビック」を発売し大ヒットを記録。本格的にグローバルで展開する自動車メーカーへと成長します。

 1976年には上級車種の「アコード」を発売し、ラインナップの拡充を開始。そして、1985年にデビューした「レジェンド」は、ホンダのラインナップの頂点に位置するモデルとして開発されました。

 新開発の2リッターと2.5リッターV型6気筒SOHCエンジンを搭載し、外観はボンネットラインを低く抑えたフォルムにブリスターフェンダーを採用するなど、ホンダらしいスポーティなラグジュアリーサルーンというコンセプトです。

 室内はFFならではの広さを確保しており、モデルの途中から本木目パネルを積極的に採用することで、英国調の気品ある空間を演出していました。

 そして、1987年にはクーペモデルの「2ドアハードトップ」を追加ラインナップ。

 ボディサイズは全長4775mm×全幅1745mm×全高1370mmと低くワイドで、外観のイメージはセダンのエッセンスを取り入れながらも、フロントフェイスなどの意匠は独自のデザインを採用しています。

 内装はセダンに準じた意匠ですが、本木目のウッドパネルをセンターコンソールなどにふんだんに採用するなど、英国調の高級感を演出。

 エンジンは2ドアハードトップ専用に最高出力180馬力の2.7リッターV型6気筒SOHCエンジンを搭載するなど、高性能なパーソナルカーとして、セダンと差別化されました。

■質実剛健なイメージを払拭した美しいクーペとは!?

●ボルボ「780」

それまでのボルボのイメージを覆した「780」それまでのボルボのイメージを覆した「780」

 ボルボの現行ラインナップは、流麗なフォルムのステーションワゴンやSUV、セダンでデザインが統一されていますが、1980年代のボルボは安全性を重視した無骨で質実剛健なイメージがありました。

 しかし、1985年のジュネーブ国際モーターショーに出展された2ドアクーペの「780」は、そんなイメージを覆したモデルとして話題となります。

 780はセダンの「760」をベースに、イタリアのデザイン工房「ベルトーネ」がデザインと開発を担当。

 ベルトーネといえばランボルギーニ「ミウラ」やランチア「ストラトス」など、数々のスーパーカーやスポーツカーのデザインを手掛ける名門カロッツェリアとして、名を馳せた存在です。

 780の外観は直線基調の面によって構成され、決して流麗なフォルムではありませんが、ボルボの質実剛健さ残しつつも均整の取れた美しいクーペのシルエットを実現したことで、高く評価されました。

 また、内装には本革と本木目をふんだんに使い、ゴージャスなラグジュアリークーペに仕立てられています。

 なお、780は日本ではかなりレアなモデルですが、正規輸入されていたことから、稀に中古車市場に出ています。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおり、比較的安価なクーペは世界的に激減してしまいました。日本よりもクーペの需要が高いアメリカも同様です。

 クーペ激減の背景にはコンパクトなSUVの存在があり、見栄えや使い勝手も良いことから、ある意味仕方のないことなのかもしれません。

 そうしたなか、北米スバルは2022年モデルの新型「BRZ」のティザーを公開。2020年秋中には全貌が明らかになるとされています。

 もはやクーペの復権は難しいとは思いますが、何とかクーペの火は消えないように、踏ん張ってもらいたいものです。

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