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日産新型「フェアレディZ」どう思う? スポーツカー好きを熱くさせる魅力はあるのか?

くるまのニュース / 2020年10月25日 16時10分

2020年9月16日に世界初公開された日産の新型フェアレディZは、歴代のZオーナーだけでなく、スポースカー好きからも大きな注目を集めています。そこで、新型フェアレディZについて、スポーツカー好きに感想を聞いてみました。

■歴代Zのモチーフがさまざまなところに盛り込まれている

 2020年9月16日に、日産新型「フェアレディZ」のプロトタイプモデルのオンライン発表会が開催され、世界初公開されました。

 新型フェアレディZについて、スポーツカー好きの方々に感想を聞いてみました。

 現在、新型フェアレディZについて公表されているのは、プロトタイプの内外装のデザインと、全長4382mm×全幅1850mm×全高1310mmというボディサイズ、フロント255/40R19、リア285/35R19というタイヤサイズ。

 パワートレインはV型6気筒ツインターボ、6速MTでFRということのみですが、大きな注目を集めています。

 もともとフェアレディZは、ブリティッシュなオープンスポーツカースタイルだった「フェアレディ」を起源としています。

 その後アメリカの市場向けにGTモデル化された初代フェアレディZのデビューが1969年。およそ半世紀の間に6代目(現行)の「Z34型」まで生産され、2021年登場予定といわれる7代目にフルモデルチェンジすることになったわけです。

 スポーツカーが売れないといわれる現在、新型フェアレディZの役割は、「日産が考える運転して楽しいスポーツカー像」の具現化でしょう。

 新型フェアレディZは、セダンの「スカイライン」の高性能モデルである「400R」のエンジンを搭載すると予想されており、かなりパワフルなクルマになるのは違いありません。

 しかしハイパワーを路面に伝えるなら「GT-R」譲りの4WDを採用したほうが効率もいいはずですが、そこをあえてV型6気筒ツインターボとFRレイアウトにすることで、日産が考える「自分で操る楽しさ」に満ちたスポーツカーに生まれ変わるのではないでしょうか。

 メインマーケットであるアメリカでは、カルフォルニア州が2035年までにすべての新車のゼロエミッションを義務化するという行政命令を出しており、EVや水素などの代替燃料車の普及が一気に進みそうです。

 このタイミングであえて新型フェアレディZを登場させるのは、販売が低迷している日産のイメージ回復を担い、イメージリーダーとしての役割を求められているからだといえます。

 新型フェアレディZは、歴代モデルの要素をオマージュとして散りばめつつ、近未来的なデザインに昇華。新しいけれど、どこか懐かしいというデザインへ刷新されます。

 現在スポーツカーに乗っている人は、新型フェアレディZには興味津々なのではないでしょうか。

 そこで過去にフェアレディZを所有していたこともある人やスポーツカー好きの人に、新型フェアレディZの印象について聞いてみました。

 現行(718)型のポルシェ「ボクスター」に乗っているIさん(50代・男性)は、1990年代初頭のバブル真っ只中に4代目Z(Z32型)の2by2に乗っていた経験があるそうです。

「完全な新型とのことですが、Z34型っぽい部分もチラホラありますね。全体的には初代(S30型)や2代目(S130型)へのオマージュというかリスペクトを感じます。

 空気抵抗も良さそうだし、ゴテゴテ感が少ないのは好印象です。ただ、もう少しロングノーズショートデッキでさらに個性を強調してほしかった気もします。

 速さや伝統を求めるのもわかるけど、むしろ今後もZを作り続けたいなら、あえてEVでスポーツカーにしても良かったかもしれないです。

日産はすでにEVを量産化しているノウハウもあるので、テスラに負けないEVのスポーツカーが作れるのではないでしょうか」

 新型フェアレディZは、初代のイメージを取り入れつつ、6代目(Z34型)とシルエットが似ています。

 ただ、リアフェンダーも適度なボリュームで車両感覚も比較的掴みやすそうですし、古典的なスポーツカーのフォルムでどの角度からでも美しさを感じさせます。

 エンジンに関しては、カルファルニア州の「ゼロエミッション」まであと14年と考えると、まだまだガソリンエンジンでやれることがあると考えたのかもしれません。

 地球温暖化ガスを減らすため、CAFEと呼ばれる自動車メーカー毎の平均燃費基準が設けられるなか、各自動車メーカーは燃費の良いクルマ作りを求められています。

 日産は、EVやハイブリッドの「e-POWER」のおかげでメーカー全体としての排出ガス規制基準を十分クリアしているため、生産数がそう多くならない新型フェアレディZにガソリンエンジンを搭載することができるという実情もあるようです。

■20代の若者や女性のスポーツカー乗りも新型Zは気になる存在

 今回の新型フェアレディZプロトタイプはオンライン形式での発表だったこともあり、かなりのクルマ好きが情報を入手できたようです。

 アウディ「TT」に乗っているNさん(20代・男性)も、ウェブで情報を見た1人。まだ20代ということで、過去のZに乗った経験は少ないそうですが、スタイルの良さに注目していると教えてくれました。

美しいクーペスタイルを実現した日産新型フェアレディZ(プロトタイプ)美しいクーペスタイルを実現した日産新型フェアレディZ(プロトタイプ)

「いかにも日本のスポーツカーっぽいテイストを感じます。四角いグリルなども伝統的なデザインですよね。

 むしろ、こういった過去の名車を現代の技術で蘇らせてくれるのはスポーツカー好きにとっては嬉しいですし、もっと増えてほしいです」

 また、黄色いボディカラーとブラックルーフの組み合わせもセンスの良さを感じたそうです。

 詳細は未発表ながら、動力性能は間違いなくいいでしょうし、ティアドロップ型のLED式ヘッドライトなどは、上手に初代のイメージを再現しているといえます。

 スポーツカー好きのなかでも、元Zオーナーにとっては、今回のプロトタイプはかなり気になるようです。

 過去に2代目(S130)を購入し、わざわざミッションをATからMTに載せ替えたほど入れ込んだ経験を所有しているOさん(40代・男性)も興味津々でした。

「過去のZをモチーフにした雰囲気はよく伝わってきます。GT-Rが完全にスーパーカーになってしまったので、Zは誰でも憧れて、誰もが乗れるスポーツカーであってほしいです。

 そういった意味でも2.5リッターくらいの排気量で、価格もぐっと抑えたグレードを出してくれると、若い人たちの間でも人気が盛り上がると思います」

 もともと初代がアメリカを中心に世界的なヒット作となったのは、ヨーロッパ製のGTモデルに匹敵する性能を持ちつつ手頃な価格だったことも大きな要因だといわれています。

 パワフルなエンジンだけでなく先進安全技術など、当時とは比べられないほどさまざまな装備を搭載しなければいけない昨今のクルマは価格が高くなりがちです。

 現行型フェアレディZの価格帯は400万円から500万円(NISMO除く)ですから、よくて同程度、グレードによっては1000万円近くになってしまう可能性もありますが、新型フェアレディZの開発者である田村氏が、「頑張れば手が届く価格」とコメントしていることもあり、こちらは期待したいです。

 多くの人が所有できるように、デザインだけでなく価格も原点回帰してくれることを願うばかりです。

 最後にスポーツカー好きの女性にも話を聞いてみました。

 現在はBMW「Z4」に乗っているYさん(30代・女性)は、遅いクルマには魅力を感じないとまでいい切るスポーツカー&運転好き。新型フェアレディZプロトタイプは、女性のスポーツカー好きに刺さるのでしょうか。

「初期のZの面影が残っていて、少しノスタルジックな感じがいいです。19インチのタイヤも迫力があっていいのではないでしょうか。ただインパネがすべて液晶なのはちょっとやり過ぎだと感じます。もう少しアナログ感があっても良かったかなと思います。

カーボンを多用している(サイドシルやリアバンパー、フロントのチンスポイラーなど)で軽量化もされているようですね。しかも引き締まった印象のラインはカラーリングを変えるだけでもだいぶ印象が変わりそうです。

 私も運転はしてみたいです。とくに液晶インパネは、実際に運転するとどれくらい感覚が違うのか試してみたいです」

 クルマ好きな女性にもおおむね好評のようですが、インテリアの液晶インパネは賛否両論あるところです。

 しかし新時代のスポーツカーであることを考えると、従来のアナログメーターでは車載コンピュータで表示できる情報量が足りないのかもしれません。まるでレーシングゲームのコクピットのような感覚で乗るのも楽しそうです。

※ ※ ※

 今回発表されたのは、あくまでも新型フェアレディZのプロトタイプだったわけですが、細かい仕様はこれから公表されるものの、日産は「このコンセプトとほとんど同じ形で出します」と説明しているほか、登場時期は2021年にだといわれています。

 全体的なシルエットは歴代のフェアレディZっぽさを感じさせるデザインですが、むしろもっと大胆なデザインか、逆にもっと初代そのままぐらいのレトロなデザインのどちらか振り切れても良かったという意見もありました。

 いつの時代もフェアレディZには、クルマ好きを熱くさせる魅力があるといえるようです、

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