実在した三菱「パジェロエボ」 ランエボDNAも受け継いだ新型「エクリプスクロス」の走りとは!?
くるまのニュース / 2020年10月28日 14時50分
三菱の“エボリューションモデル”といえば「ランサーエボリューション」シリーズが有名ですが、じつは「パジェロエボリューション」も実在していました。
■新型「エクリプスクロス」の瞬発力は「エボX」と同等!?
三菱が2020年12月に発売を予定している新型「エクリプスクロス」は、フロントとリアの外装と内装を中心にブラッシュアップされたほか、ガソリン仕様のほかに新たなパワートレインとしてプラグインハイブリッド(PHEV)仕様を設定しています。
プラグインハイブリッドとは通常のハイブリッドとは異なり、外部充電をすることが可能なハイブリッドシステムです。大容量の駆動用バッテリーを搭載し、自宅の電源や充電スポットで充電することで、燃料の使用を最小限に抑えることが可能となります。
新型エクリプスクロスのプラグインハイブリッド仕様には、同社初のプラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」で実績のあるシステムが搭載されました。
誰でも意のままの走りを楽しめる最新4輪制御システム「S-AWC」が、普通のエコカーとは一味違う高い走行安定性を実現。
そしてハイパワーなツインモーターの採用により、0-5m発進加速のタイムは三菱のスポーツセダン「ランサーエボリューションX」と同等レベルを記録するなど、SUVでありながらスポーツカーに迫る走りの楽しさを提供します。
プラグインハイブリッド仕様のS-AWCのドライブモードは、「ノーマル」「スノー」「グラベル」、そして「ターマック」を設定。あらゆる路面状況に適応した操縦安定性をドライバーにもたらします。
ちなみに、システムの構成自体は異なるものの、S-AWCはランサーエボリューションXにも搭載されていた4輪統合制御システムです。
新型エクリプスクロスは、これまで培われてきた電動技術と4WD技術の両方が詰め込まれた、いまの三菱らしさを象徴するSUVといえるでしょう。
※ ※ ※
三菱の4WD技術は、同社が参戦してきたラリー競技のなかで磨き上げられてきました。
ラリー競技には、WRC(世界ラリー選手権)に代表される「スプリントラリー」と、ダカールラリー(旧:パリ・ダカールラリー)に代表される「ラリーレイド」という種類があります。
三菱は2005年までWRCにワークス参戦していましたが、1996年から1999年までトミ・マキネン選手が4年連続でドライバーズタイトルを獲得するなど、グループA時代のランサーエボリューションシリーズは、とくに輝かしい戦績を残しました。
一方、ダカールラリーには2007年までパジェロシリーズで参戦(2008年も参戦予定だったが大会自体が中止、三菱の最後の活動だった2009年はレーシングランサーで参戦)。
2001年から2007年の7連覇を含む12度の総合優勝を果たし、パジェロは伝説的な存在となったのです。
そんなパジェロには、「パジェロエボリューション」というスペシャルモデルが存在します。
ひとつは、2002年から投入された競技専用車としてのパジェロエボリューション、そしてもうひとつは、1997年に市販されたパジェロエボリューションです。
市販版パジェロエボリューションは、当時のパジェロの集大成として開発されただけでなく、ホモロゲーション(競技出場に必要な認定で、決められた台数を生産)取得も目的として販売されました。
三菱は市販版パジェロエボリューションをベースに1998年のパリ・ダカール・ラリーに参戦し、2位の成績を収めています。
それではここでクイズです。
市販版パジェロエボリューションについて誤った説明をしているのは、次のうちどれでしょうか。
【1】専用開発の4輪独立懸架サスペンションを装着
【2】新開発の3.5リッターV型6気筒MIVECエンジンを搭載
【3】ワイドフェンダーを含む専用エアロパーツを装備
【4】レカロ製フルバケットシートを標準装着
※ ※ ※
正解は【4】の「レカロ製フルバケットシートを標準装着」です。
【1】から【3】はすべて正解で、新開発の3.5リッターエンジンは最高出力280馬力・最大トルク35.5kgmを発揮。戦闘力の高さを感じさせる外観も含め、まさにエボリューションの名に相応しいモデルとなっていました。
ちなみにフロントシートはフルバケットではないものの、レカロ製が採用されています。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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