高級ミニバンに興味がある人は車の価格を気にしない!? もっとも重視することは何?
くるまのニュース / 2020年10月31日 14時10分
多人数乗車できるクルマとしてミニバンが人気です。とくにトヨタ「アルファード」の販売が好調な高級ミニバンにおいて、ユーザーはどのような価値を求めているのでしょうか。
■高級ミニバンにユーザーが求める価値とは?
SUVや軽自動車人気とともに、多人数が乗車できるクルマとしてミニバンも高い需要を保っています
2020年4月から9月の6か月の登録台数を見ると、ミニバンカテゴリーではトヨタ「アルファード」(4万4311台)がトップ、次いでホンダ「フリード」(3万2393台)、日産「セレナ」(3万135台)、トヨタ「ヴォクシー」(2万9020台)、トヨタ「シエンタ」(2万7736台)と続いており、コンパクトなモデルから高級モデルまで、多彩なモデルが売れ筋となっています。
なかでも、高級ミニバンのカテゴリにはアルファードやその兄弟車のトヨタ「ヴェルファイア」、日産「エルグランド」、ホンダ「オデッセイ」といったモデルが存在。
現在は、アルファードがダントツで売れている状況だといえますが、豪華な内外装で、広い室内空間を確保する高級ミニバンは、人気ジャンルのひとつです。
高級ミニバンを求めるユーザーは、どのようなことを重視しているのでしょうか。
自動車業界向けのマーケティングサービス「IGNITION for Media」(以下、IGNITION)を提供するマイクロアドの消費者行動データを元に、高級ミニバンに関心を持つユーザーの傾向をひも解いてみます。
IGNITIONでは、アルファード、ヴェルファイア、エルグランド、オデッセイについて、ユーザーが購入する際に「重要視する項目=価値観」として、以下の項目をデータ化しました。
【クルマに関する項目】
・エクステリア
・インテリア
・乗り心地
・価格
・安全性能
・室内空間
・燃費
・荷室
【クルマの使用用途】
・買い物
・趣味(アウトドアなど)
・通勤(通学)
これらの項目を4モデルに当てはめると、燃費を重視するユーザーがもっとも多く、平均で47.84%と高い割合となりました。
とくに、アルファードとヴェルファイアに関しては、ガソリン車とハイブリッド車についてそれぞれ分析しています。
アルファードのガソリン車で燃費に関心がある人が30.2%なのに対し、同車のハイブリッド車では74.8%、ヴェルファイアはガソリン車が39.4%に対してハイブリッド車が78.4%と、ハイブリッド車を選択する人がより燃費を重視する傾向があることがわかります。
逆にアルファード・ヴェルファイアの両車におけるアウトドア指向については、ハイブリッド車よりもガソリン車を検討する人のほうが重視しており、ミニバンの特徴である広い荷室を活かして、アクティブなレジャーを楽しみたいユーザーはガソリン車に興味があるようです。
高級ミニバン4車では、やはりインテリアに興味があるユーザーが多く、燃費に次ぐ21.04%という高い割合を占めました。
逆に、重視しないことのひとつに価格があります。4モデルの平均は0.28%と、高額になりがちな価格については納得しているということのようです。とくにアルファード、ヴェルファイアのハイブリッド車で価格を重視する人は0.0%でした。
高級ミニバンの使用用途については趣味で使う人が4.21%と多く、通勤(0.05%)、通学(0.00%)で使う人はほとんどいないようです。
通学で使う人がいないのは、多人数乗車が可能なミニバンはファミリー層などの支持を得ていることから、若者や単身者で所有する人があまりいないためだとも考えられます。
4モデルのなかで少し違う傾向がみられるのはエルグランドです。
同車に関心がある人は、ほかの3モデルよりも燃費に対する重要度が下がり(25.3%)、エクステリア(15.3%)や走行性能(12.7%)を重視する割合が上がっていることがわかります。
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