タフ顔爆誕! 日産新型「ナバラ」発表! 強敵ハイラックスとは何が違うのか
くるまのニュース / 2020年11月9日 10時10分
日産がピックアップトラックの新型「ナバラ(フロンティア)」を2020年11月5日に発表しました。ライバルとなるトヨタ「ハイラックス」とは何が違うのでしょうか。
■日本では聞き慣れない「ナバラ」ってどんなモデル?
日産は、ピックアップトラックの新型「ナバラ(フロンティア)」を2020年11月5日に発表。6年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型モデルは同年12月から各市場に投入されていきます。
では、そんな新型ナバラと日本で知名度のあるトヨタ「ハイラックス」では、どのような違いがあるのでしょうか。
日本で唯一正規販売されているピックアップトラックは、トヨタが2017年に日本市場へ再投入した「ハイラックス」で、国内では13年ぶりの復活となりました。
かつては、日本でもハイラックス以外に日産「サニートラック」など各社がピックアップトラックを販売していましたが、ボディサイズや使い勝手の問題、そして日本独自の軽トラックの存在などがあり、需要が年々減少。正規購入可能なピックアップトラックがない時期もあったのです。
しかし、グローバル市場においてピックアップトラック市場は大きなシェアを誇っており、とくに北米市場や新興国とされるアセアン地域などでは絶大な人気を誇っています。
北米市場では、フォード「F-150」、シボレー「C1500」、トヨタ「タンドラ」、日産「タイタン」など全長5.5m超えの巨大なモデルが人気です。
一方のアセアン地域などでは、全長5m前後のハイラックスやいすゞ「D-MAX」、三菱「トライトン(L200)」などが売れ筋だといいます。
とくに、この全長5m前後クラスのモデルは近年続々と刷新されており、2018年にトライトン、2019年にD-MAX、2020年にナバラが続々フルモデルチェンジ。さらに、2020年夏にはハイラックスも欧州やアセアン地域、日本でマイナーチェンジを実施するなど盛り上がりを見せています。
では、そんななかで、新型ナバラとハイラックスの違いを見ていきます。
日産は80年以上にわたってピックアップトラックを販売しており、なかでもナバラは頼れるパートナーとして世界中のユーザーに支持され続けているといいます。
今回、フルモデルチェンジした新型ナバラについて日産は、「日産のピックアップトラックの歴史を継承し、そして多くのお客さまに先進技術をお届けするという日産の理念を体現したモデルです」と説明。
新型ナバラのデザインテーマは「頑丈」。過酷な環境下での使用を想定して作られた、無骨で大胆かつスタイリッシュな外観デザインが採用されています。
日産のピックアップトラックとSUVのシニアデザインディレクターであるケン・リー氏は、「堅牢さを表すインターロッキングデザインのグリル、力強い印象を与えるC字型のヘッドランプデザインを採用し、ひと目で『ナバラ』とわかるデザインでありながら、より堂々とした印象を実現しました」と説明しています。
新型ナバラのボディサイズは、販売される地域やグレードによって異なります。今回、共通して設定されると見られる新しいスタイルパッケージ「PRO-4X」では、全長5260mm×全幅1875mm×全高1840mmです。
この「PRO-4X」とは、日常からの脱却を求めるユーザーをターゲットとし、黒く塗装されたエンブレム、オレンジをアクセントとしたフロントバンパー、ブラックグリル、ドアハンドル、ルーフラック、ランニングボードに、17インチブラックホイールとオールテレーンタイヤが搭載され、アクティブな外観となっています。
新型ナバラのボディに関しては、リアアクスルが強化され、荷台スペースを拡大することで積載可能重量を向上。加えて、リアバンパーにステップを新設することで、荷台への乗降性も向上されました。
そして新開発のステアリングラックを採用することで、低速域を含むさまざまな速度域での操縦性を向上。フレームとボディの接合部を変更し、剛性が高められています。
パワートレインに関しても、販売される地域やグレードによって異なり現在公表されているものでは、ツインターボエンジンと6速MTが組み合わされ、4つの走行モードが選択出来るようです。
また、4輪駆動モードを設定して低速走行した際には、周囲の障害物を確認することができるオフロードモニターが新たに搭載されました。
サスペンションの設定を変更することで車室内の振動を大幅に低減させるとともに静粛性も高められ、静かで快適な乗り心地が実現しています。
安全面では、前方の車両や歩行者との衝突回避をサポートするインテリジェント エマージェンシーブレーキに加え、2台前を走る車両を検知し、前方に潜む危険に対して注意を促すインテリジェント FCWを搭載。
さらに、インテリジェント アラウンドビューモニターは、4つのカメラを使用することで、周囲のクルマや人の接近を検知して安全性を確保。自車と駐車位置を俯瞰で見ることができるため、車庫入れや縦列駐車時などにドライバーをサポートします。
※ ※ ※
新型ナバラは、タイとメキシコで生産され、2020年12月にタイ市場を皮切りに順次販売され、地域によってはフロンティアという車名で展開されます。
■新型ナバラ最大のライバル!? ハイラックス
トヨタが展開するハイラックスは、1968年に初代モデルが登場してから50年以上の長期にわたり販売され続けているロングセラーモデルです。
世界180以上の国・地域で販売され、日本仕様の現行ハイラックスはタイから日本へ輸入されています。
日本では、2020年8月19日にマイナーチェンジされ、ピックアップトラックとしてのタフさ・力強さと、乗ってワクワクする楽しさを表現するシルエットを実現しました。
エンジンの改良やアイドリングストップ機能追加による燃費向上、サスペンションの変更やVFC機能追加による操縦安定性・乗り心地の向上、クリアランスソナーの追加による安全機能の充実など、各性能の強化を図りました。
ハイラックスのボディサイズ(日本仕様)は、全長5340mm×全幅1855mm×全高1800mm、ホイールベース3085mm、最低地上高215mmです。
パワートレインは、2.4リッター直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載。
悪路走破性能としては、路面状況によって駆動方式を切り替えられるパートタイム4WDシステムを採用。「2輪駆動モード(2H)/4輪駆動ハイモード(4H)/4輪駆動ローモード(4L)」の3つを切り替えられます。
日本で販売されているトヨタ「ハイラックス」。グローバルで高い人気を誇る
世界中で依然として人気が高いピックアップトラックですが、出せば売れるというわけではないようです。
メルセデス・ベンツは2018年に先代ナバラをベースとした「Xクラス」を投入しましたが、2020年5月には「需要が計画に満たなかった」という理由で生産中止がアナウンスされ、すでにライバル勢が多いなかでの参入は厳しいものがあったのかもしれません。
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