日産新型「ナバラ」登場で注目度アップ! カッコ良すぎるトラック5選
くるまのニュース / 2020年11月11日 6時10分
2020年11月5日に日産は海外向けのピックアップトラック、新型「ナバラ」を発表しました。スタイリッシュで力強い外観から、人気車となること間違いないでしょう。そこで、新型ナバラとともに、イケてるピックアップトラックを5車種紹介します。
■働くクルマじゃもったいないほどカッコいいピックアップトラックを振り返る
日産は2020年11月5日に、海外で販売しているピックアップトラックの「ナバラ」を、フルモデルチェンジしたと発表しました。日本では数が少なくなってしまったピックアップトラックですが、海外では現役で活躍中です。
日本でピックアップトラックというと、かつては中小企業の物流や、工事現場などで資材の運搬を担い、一部の車種はレジャー用としてニーズがありましたが、近年は激減してしまいました。
トラック=働くクルマというイメージが強いですが、国によっては前述のようにレジャー用途や、自家用車としてもつかわれ、なかにはデザインに力を入れたスタイリッシュなモデルも存在。
そこで、新型ナバラとともに、イケてるピックアップトラックを5車種紹介します。
●日産「ナバラ」
力強さみなぎるデザインで安全装備も充実した新型「ナバラ PRO-4X」
日産は、ピックアップトラックの新型「ナバラ(フロンティア)」を2020年11月5日に発表。6年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型モデルは同年12月からタイを皮切りに、各国の市場に投入される予定です。
日産は80年以上にわたってピックアップトラックを販売しており、なかでもナバラは頼れるパートナーとして世界中のユーザーに支持され続けているといいます。
今回、フルモデルチェンジした新型ナバラのボディサイズは、販売される地域やグレードによって異なりますが、共通して設定されるといわれる新スタイルパッケージ「PRO-4X」では、全長5260mm×全幅1875mm×全高1840mmです。
PRO-4Xは、ブラック塗装のエンブレムに、オレンジをアクセントとしたフロントバンパー、ブラックグリル、ドアハンドル、ルーフラック、ランニングボードに、17インチブラックホイールとオールテレーンタイヤが搭載され、ワイルドかつアクティブな印象のデザインです。
ボディではリアアクスルが強化され、荷台スペースを拡大することで積載可能重量を向上。加えて、リアバンパーにステップを新設することで、荷台への乗降性も向上しています。
パワートレインについても、国や地域、グレードによって異なり、現在公表されているものでは、ツインターボエンジンと6速MTが組み合わされ、4つの走行モードが選択できます。
安全装備では、前方の車両や歩行者との衝突回避をサポートするインテリジェント エマージェンシーブレーキに加え、2台前を走る車両を検知し、前方に潜む危険に対して注意を促すインテリジェントFCWを搭載するなど、新型ナバラはまさに次世代のピックアップトラックです。
●スバル「ブラット」
洗練されたデザインのオフロードトラックの初代「ブラット」
現在、アメリカでもっとも売れているクルマといえばピックアップトラックで、税金や保険の面で優遇されているという背景があります。
そのため1950年代からすでにピックアップトラックの人気が高く、農場などで使われるだけでなく、若い世代が乗るクルマとしても普及しました。
ピックアップトラック人気をキャッチアップするため、1970年代の初頭に、スバルのアメリカ法人から日本の本社に向けて、小型ピックアップトラックの開発が要求されました。
そこでスバルは1977年に、初代「レオーネ」をベースにしたモノコックボディのピックアップトラック「ブラット」をアメリカで発売。
外観ではフロントセクションはレオーネに準じており、2人乗りのキャビンに後部は荷台となっていますが、ピックアップトラックの高額な関税を回避するために、初期のモデルでは荷台にプラスチック製のシートが2脚装備され、乗用車として輸入したことから価格を低く抑えていました。
駆動方式は全グレードが4WDで、エンジンは当初1.6リッター水平対向4気筒のみでしたが、1981年に2代目が登場すると1.8リッター自然吸気と1.8リッターターボを設定。
高い悪路走破性とスタイリッシュなデザインが高く評価され、アメリカでは1987年まで販売し、欧州やオーストラリア、ニュージーランドなどでは1994年まで販売していました。
●ホンダ「リッジライン」
モノコックを生かしたスポーティなフォルムの初代「リッジライン」
ホンダは1963年に、同社初の4輪自動車として、軽トラックの「T360」を発売。以来、現在に至るまで国内では軽トラックの販売を続けてきましたが、北米でのニーズに応えるべく、2005年に中型スポーツユーティリティトラック(SUT)に分類される初代「リッジライン」を発売。
ボディサイズは全長5253mm×全幅1976mm×全高1786mm、ホイールベースは3099mmと、ホンダがそれまで製造したモデルのなかでも、もっとも大きなクルマです。
北米で販売されるピックアップトラックの多くがラダーフレームを採用するなか、リッジラインはモノコックシャシとすることで、キャビンとベッドが一体となった斬新でスタイリッシュなフォルムを実現。
最大積載量500kgを誇る荷台の下には、通常のトランクと同じように施錠できるスペース「イン・ベッド・トランク」を備えるなど、ホンダらしいユニークなアイデアが織り込まれています。
搭載されたエンジンは3.5リッターV型6気筒VTECのみで、最高出力253馬力を発揮し、トランスミッションは全グレードとも5速ATが組み合わされました。
駆動方式は4WDとされ、SUTらしく高い悪路走破性能を発揮しながらも4輪独立懸架の採用によって、乗り心地の良さが高く評価されました。
2016年に現行モデルの2代目にバトンタッチしましたが、個性的だった初代に対して比較的オーソドックスな外観に一新されました。
■海外モデルならではのユニークなピックアップトラックとは
●ホールデン「ユート」
高性能なエンジンを搭載したスーパートラックの「ユート」
オーストラリアでの自動車製造の歴史は古く、ホールデンは100年以上前に誕生したオーストラリアの自動車メーカーです。
しかし、ホールデンはGMの傘下でこれまでに数多くの魅力的なクルマを製造してきましたが、2017年に工場を閉鎖。2021年にはホールデンブランドも廃止されることが発表されています。
このホールデンには、かつて魅力的なピックアップトラックの「ユート」がラインナップされており、高性能なエンジンを搭載するなど、スポーツカーにも負けない走りと外観のトラックでした。
ユートは乗用車の「コモドア」をベースとしたモノコックシャシのピックアップトラックで、2007年に登場した2代目では、トップグレードに6リッターV型8気筒エンジンを搭載。
トランスミッションは6速MTが設定され、ドイツのサーキット「ニュルブルクリンク」で走りが鍛えられるなど、まさにスポーツカーと呼べる走行性能でした。
外観は洗練されたスポーティなフォルムで、北米の高性能ピックアップトラックとは異なる欧州車のような雰囲気を醸しています。
しかし、ホールデンは徐々にオーストラリアでの生産を縮小していったことから、2017年をもってユートの生産を終了。
現行ラインナップでピックアップトラックは、シボレーのOEM車でダブルキャブの「コロラド」を販売しています。
●フィアット「ストラーダ」
本格クロカン四駆のようなルックスの「ストラーダ」
南米では独自の自動車文化やニーズがあり、各メーカーは本国で販売していないユニークなモデルを展開しています。
そのなかの1台が1996年にブラジルで発売されたフィアット「ストラーダ」で、仕事にも遊びにも使える小型ピックアップトラックとして人気となりました。
現行モデルは2009年に登場した第4世代で、グレードは商用車の「ワーキング」と「ハードワーキング」、乗用タイプの「フリーダム」「アドベンチャー」があり、ボディタイプは2シーターのシングルキャブとキングキャブ、4シーターのダブルキャブをラインナップ。
なかでもアドベンチャーは、専用デザインの前後バンパーやオーバーフェンダー、サイドステップ、ルーフレールなどを装備するなど、本格的なSUVを彷彿とさせる迫力あるデザインを採用しています。
エンジンは1.8リッターと1.4リッターの直列4気筒を搭載し、どちらもブラジルならではのガソリンとエタノールのフレックスフューエルに対応。
なお、このクラスのピックアップトラックは、ブラジルでは定番車種として他のメーカーからも販売されています。
※ ※ ※
現在、国内メーカーのピックアップトラックというと、トヨタ「ハイラックス」のみです。
かつては、トヨタ、日産、マツダ、三菱、いすゞがピックアップトラックを販売していましたが、ニーズの低下とともに販売を終了してしまいました。
一方で、こうしたピックアップトラックのラダーフレームを利用して、現在のSUVのご先祖といえるクロカン四駆が誕生したという功績もあり、ピックアップトラックは荷物の運搬だけでなく、数々の名車誕生の礎になったといえます。
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