新車同然のマクラーレンがバーゲンプライス!? 「650Sスパイダー」は1900万円!
くるまのニュース / 2020年11月15日 19時10分
400km/hを可能にした「スピードテール」で話題のマクラーレンの「スポーツシリーズ」は、ユーズド市場ではどのような評価をされているのか、最新オークションの動向で検証してみた。
■新車同然の「720S」は、落札価格もほぼ新車と変わらず
2017年ジュネーブ・ショー。さまざまなスーパースポーツがワールドプレミアの舞台として選ぶことで知られるこのショーは、2017年も例外なく大きな盛り上がりを見せていた。
マクラーレンにとって初のフルモデルチェンジとなる新型スーパーシリーズが姿を現したのもこのジュネーブ・ショーで、それは間違いなくショーの華のひとつとなっていたことは記憶に新しい。
●2018 マクラーレン「720S」
走行距離がわずか220kmのマクラーレン「720S」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
スーパースポーツとしては、やや派手さに欠けた先代のスーパーシリーズ「650S」と比較して、「720S」は独特なヘッドライト形状(エアインテークの機能も兼ねる)や、ダブルスキンと呼ばれるディヘドラルドアに装備されたエアロダイナミクス・デバイスなどで、よりスーパースポーツらしい造形を作り出していた。
もちろんそれは視覚的な効果のみならず、ダブルスキンでは冷却効果を前作のエアインテークからさらに15%も向上させるなど、確実な機能を与えたものだった。
720Sはマクラーレンの流儀に従って、基本構造体にCFRP製のモノコックを使用する。F1GPの世界でもっとも早くカーボンモノコックを導入したマクラーレンならではだ。
先代のスーパーシリーズもそれに変わりはなかったが、720Sでは設計を一新し、ネーミングもモノケージIIへと変更されている。参考までにその重量は18kgも軽量化され、乗降性を考慮してサイドシルを低く設計するなど、前作での経験がモノケージIIには多く生かされている。
リアミッドに搭載されるエンジンは、ストロークをわずかに延長することで3994ccの排気量を得たV型8気筒ツインターボである。低慣性のチタンアルミニウム合金タービンを備えた、新しいツインスクロール型ターボチャージャーを組み合わせ、最高出力720ps、最大トルク600Nmを得ることに成功。組み合わせられるトランスミッションは7速DCT。駆動輪はもちろん後輪だ。
マクラーレンのスーパーシリーズが、そのシャシで大きな特徴としていたアクティブサスペンションも、プロアクティブ・シャシー・コントロールIIへと進化した。基本的な機能に変化はないが、ドライブモードは「コンフォート」、「スポーツ」、「トラック」へと変わり、それを変更するためのスイッチなど、コックピットの操作性が大いに高まっているのも見逃せないところだ。
RMサザビーズのエルクハート・オークションに出品された720Sは、新車当時1万1430ドル(邦貨換算約118万円)相当のパフォーマンス・パッケージをオプション装着した2018年モデルで、ほかにもファースト・オーナーの好みでサロスブルーのエリートペイント仕上げなどが選択されている。
そして驚くべきはその走行距離。新車時からわずかに138マイル(220km)しか走行していない、まさにミント・コンディションの1台なのだ。
注目の落札価格は30万7500ドル(邦貨換算約3198万円)。新車当時の車両価格が3500万円ほどだったことを考慮すると、オプションが多数揃った新車同然の720Sがすぐに手に入るのならば、この価格は熱狂的なファンにはお買い得と感じられるだろう。
■「650S」なら新車同然でもお買い得!
エルクハート・コレクションには、さらにスーパーシリーズの「650Sスパイダー」も姿を現している。
このモデルは、「MP4-12C」の実質的な後継車に相当するもので、リアミッドに搭載する3799ccV型8気筒ツインターボエンジンの最高出力を一気に50ps引き上げ、車名のとおり650psとするなど(最大トルクは678Nm)、徹底的な改良を施して誕生したモデルだった。新開発されたパーツは、実に全体の25%に及ぶと当時発表されていた。
●2016 マクラーレン「650Sスパイダー」
走行距離が1765kmしかないマクラーレン「650Sスパイダー」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
デビュー時にもっとも大きな話題となったのは、上級シリーズ、すなわちアルティメット・シリーズの「P1」から受け継がれたフロントマスクに象徴されるエクステリアデザインだった。
MP4-12Cがどちらかといえば控えめなデザインと評されたのに対して、この650Sは大胆なフロントセクションを始め、いかにもマクラーレンのファミリーであることを物語る個性を持ち合わせていた。
さらにそのデザインのすべてには確たる機能が備えられており、それを可能なかぎり小さなパッケージにまとめるコンセプトを称して、当時マクラーレンはシュリンク・ラップという表現を用いていた。
オークションに出品された650Sは、ヴォルケーノ・レッド(火山の赤)と呼ばれる、独特な深みと輝きを持つボディカラーで彩られたものであった。内装はブラックで統一され、そのコンビネーションもまた魅力的だ。
走行距離は2016年モデルにもかかわらず、わずかに1103マイル(1765km)。初代スーパーシリーズの、ひとつの究極形をドライブしたいと願うカスタマーには、このコンディションは見逃せないところだ。
落札価格は18万4800ドル(邦貨換算約1922万円)。新車当時の車両価格がおよそ3400万円オーバーだったことを考慮すると、2000kmにも満たない走行距離を鑑みてバーゲンプライスといえるだろう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「5億円」超えで2人乗り! 新型「スーパーカー」世界初公開! 7速MTに“V12ツインターボ”を搭載! クルマ好きの「理想郷」な「新型ユートピア」米で披露
くるまのニュース / 2024年9月15日 21時10分
-
ヤマハの「V12エンジン」搭載! 斬新「“和製”スーパーカー」がスゴイ! まさかの“タンデム仕様”&「1000kgボディ」でめちゃ楽しそう! 1.3億円と言われた「OX99-11」とは
くるまのニュース / 2024年9月10日 11時50分
-
■NOVITEC GROUPは、世界限定車NOVITECフェラーリ 296GTB N-LARGOを発表いたしました。(世界15台限定)
PR TIMES / 2024年9月8日 11時15分
-
222万円!? ホンダ「26年落ち軽トラ」出現! なぜ“型落ち・汚れあり”なのに新車価格「2倍以上」に? 5速MT&4WDの赤い「アクティ」が米で高額落札
くるまのニュース / 2024年8月31日 7時40分
-
新車で安い軽自動車はどの車? 価格・維持費・リセールバリュー別TOP5を紹介
MōTA / 2024年8月28日 17時0分
ランキング
-
1内臓脂肪に悩む人、やめるべき「お酒の飲み方」5つ 日本人の3人に1人は「脂肪肝」だといわれている
東洋経済オンライン / 2024年9月24日 15時0分
-
2和田アキ子の限界「アッコにおまかせ!」に終了説 強面キャラが本物の権力者として批判されるように
東洋経済オンライン / 2024年9月24日 12時0分
-
3小さいカバンにペットボトル入らない問題が100円で解決!ぶっちゃけ耐久性は?
女子SPA! / 2024年9月24日 15時45分
-
4「不倫はどうせバレる」は間違い?“バレない不倫”をする姑息な男女が回避している2つの行動
日刊SPA! / 2024年9月24日 15時51分
-
5何を着ても「だらしない人」に見えてしまう、3つの残念ポイント
女子SPA! / 2024年9月24日 15時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください