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パワー競争の果てに誕生! 最強の軽自動車3選

くるまのニュース / 2020年11月13日 16時10分

近年、日本の自動車市場でもっとも売れているクルマといえば軽自動車ですが、その歴史は古く、現在の軽自動車の元祖といえるモデルは1955年に発売されたスズキ「スズライト」といわれています。軽自動車は庶民の足として爆発的に普及し、1980年代には一気に高性能化しました。そこで、550cc時代に登場した最強の軽自動車を3車種ピックアップして紹介します。

■ターボエンジンを搭載した最強軽自動車を振り返る

 近年、販売台数が急上昇したクルマといえば軽自動車です。なかでも軽トールワゴン/ハイトワゴンが各メーカーの主力車種で、性能や装備も格段に進歩しました。

 日本独自の規格である軽自動車の歴史は古く、現在の軽自動車の先祖といえるモデルは1955年に発売されたスズキ「スズライト」といわれています。

 このスズライトに続いて「スバル360」がデビューし、その後、軽自動車は庶民の足として爆発的に普及しました。

 また、軽自動車は進化の過程で規格も変化しており、排気量も360ccから550cc、そして現在の660ccとなり、ボディサイズも段階的に大きくなっています。

 なかでも、1980年代にはターボエンジンの登場によって、550ccの軽自動車は一気に高性能化し、パワー競争が勃発。

 そこで、550cc時代に登場した最強の軽自動車を3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「アルトワークス」

軽自動車で初めて64馬力に到達した「アルトワークス」軽自動車で初めて64馬力に到達した「アルトワークス」

 1979年に日産が国産初のターボエンジンを搭載した「セドリック/グロリア」を発売すると、1980年代には空前のターボブームが起こりました。

 当初は大型車、中型車にターボエンジンが搭載され、1リッタークラスの小型車にも普及が始まり、そして1983年に三菱「ミニカアミ55」が軽自動車初のターボエンジンを搭載。

 その後、スズキも追従するように1985年に「アルトターボ」を発売し、軽自動車のパワー競争が始まります。

 そして、1987年にはパワー競争の頂点に経つ「アルトワークス」シリーズが登場。

 エンジンは550cc直列3気筒DOHCターボで、最高出力は64馬力を発揮し、これがきっかけで軽自動車の出力自主規制の上限が64馬力となります。

 バリエーションはビスカスカップリング式センターデフを採用したフルタイム4WDの「RS-R」と、2WDの「RS-S」、「RS-X」の3種類で、まだ装備が簡素な時代なため2WD車は610kgほどと超軽量でした。

 その後もモータースポーツを舞台に、高性能化が加速していきました。

●ダイハツ「ミラ TR-XX EFI」

直線基調のフォルムながらスタイリッシュな「ミラ TR-XX EFI」直線基調のフォルムながらスタイリッシュな「ミラ TR-XX EFI」

 1979年に、簡素な装備で徹底的にコスト削減をおこない、47万円という低価格を引っさげて登場した軽ボンネットバンのアルトは、大ヒットを記録。

 スズキと競合していたダイハツもアルトと同様に、軽乗用車「クオーレ」の軽ボンネットバンの「ミラ クオーレ」を1980年に発売しました。

 他車種から流用した550cc4サイクル直列2気筒エンジンを搭載した、ベーシックなFF車に仕立てられ、アルトの2サイクルエンジンの音と排気の煙を嫌う層からは、広く受け入れられます。

 そして、1985年に2代目が発売されると、スズキとの争いは激化していきました。

 1985年に登場した3気筒エンジンの2代目ミラは、アルトターボに対抗して「ターボTR-XX」を追加ラインナップ。エンジンはキャブレターターボで、最高出力50馬力を発揮します。

 さらにアルトを突き放すため、1987年には電子制御燃料噴射装置になったTR-XX EFIが登場し、最高出力58馬力へと向上。

 しかし、アルトワークスの登場でスズキに先行されたことで、ミラもパワーアップを図り、1988年には64馬力を達成しました。

■世界初となるハイメカエンジンを搭載したモデルとは

●三菱「ミニカ ダンガンZZ」

量産車初の5バルブエンジンを搭載した「ミニカ ダンガンZZ」量産車初の5バルブエンジンを搭載した「ミニカ ダンガンZZ」

 ターボエンジンで先行していた三菱ですが、前出のアルトワークス、ミラ TR-XXの台頭により、パワー競争では後塵を拝していました。

 そこで、三菱は1989年に発売された6代目「ミニカ」に、550cc時代最後の切り札として、高性能モデルの「ミニカ ダンガンZZ」をラインナップ。

 搭載されたエンジンは550cc直列3気筒SOHCの「3G81型」をベースに、1気筒あたり吸気3本、排気2本のバルブを持つ、量産自動車では世界初のDOHC5バルブ自然吸気と、DOHC5バルブターボを設定。

 ターボ仕様の最高出力はライバルに並ぶ64馬力を発揮し、最高回転数は9000rpmを達成し、実際の性能は1リッターターボ車に迫る加速力を発揮するほどパワフルでした。

 外観ではボンネットのエアスクープやリアスポイラー、3本出しマフラーで高性能さをアピールします。

 なお、1990年には660ccへと軽自動車規格が改正されたため、550ccのミニカ ダンガンZZは、わずか1年ほどの生産で終了したことから、いまでは希少なモデルです。

※ ※ ※

 アルトワークスから続く軽自動車の64馬力自主規制ですが、未だに解除される動きはありません。登録車の280馬力規制は2004年に撤廃されていますが、軽自動車では現在も続いており、その理由はなんなのでしょうか。

 あるメーカーの担当者の見解によると、軽自動車は日本独自規格のため、海外メーカーのクルマと競合しないことから、登録車のような国内外の馬力格差が存在しないこと。

 また、安全面を考えた場合、馬力が上がっていくとボディ剛性や安全装備などが登録車と同レベルになる必要があり、登録車とのサイズ感や価格での差別化が難しくなるからといいます。

 もし、馬力規制が撤廃されると、軽自動車そのものが必要なくなる可能性もあるようです。

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