スバル新型「BRZ」発表で再び注目!? 特別なBRZ3選
くるまのニュース / 2020年11月25日 16時10分
スバルは日本時間2020年11月18日に、新型「BRZ」の北米仕様を世界初公開しました。新型BRZはさまざまな点が一新されましたが、コンパクトFRクーペというコンセプトは不変です。そこで、従来モデルを振り返って、特別なBRZを3車種ピックアップして紹介します。
■従来モデルの特別なBRZを振り返る
日本時間で2020年11月18日23時、スバルは2代目となる新型「BRZ」の北米仕様を世界初公開しました。外観のフォルムはキープコンセプトながら内外装とエンジンが一新され、2021年秋に発売予定となっています。
初代BRZは2012年に発売されたコンパクトFRクーペで、トヨタと共同開発によって誕生。トヨタ「86」とは兄弟車という関係ですが、外観の一部や足まわりのセッティングなどはBRZ独自のテイストとなっています。
この初代BRZにはさまざまなグレードやバリエーションが設定されましたが、なかにはユニークなモデルも存在。
そこで、従来モデルを振り返って、特別なBRZを3車種ピックアップして紹介します。
●BRZ RA Racing
ワンメイクレース用車両ながら普段使いも可能な「BRZ RA Racing」
BRZは最高出力200馬力(前期モデル)を発揮する2リッター水平対向4気筒エンジンを搭載し、車重1.2トン前後と比較的軽量な車体と相まってサーキットでのスポーツ走行にも適しており、実際に86とともに2013年からワンメイクレースも開催されました。
そのレースに参戦するために用意されたのが「RA Racing」です。
2013年1月に発売されたRA Racingはカスタマイズに最適なグレードである「RA」をベースに、前後ベンチレーテッドディスクブレーキに専用ブレーキダクトと専用ブレーキバックプレートが装着されブレーキ性能を向上し、トルセンLSDや空冷式エンジンオイルクーラーなどを装備。
また、4点式シートベルトや6点式ロールケージなどの安全装備も万全で、ほかにもマニュアルエアコンや専用フロアマットが搭載されました。
なお、エンジンはワンメイクレースの規定に則ってノーマルのままとされています。
持ち込み登録ながらナンバープレートも取得できるため、自走でサーキットへ持ち込んでレースに参加することや、普段使いも可能でした。
レースで使用されることも考慮して、リアシートを前に倒すとラゲッジスペースが広がり、タイヤを4本積めるスペースを確保しているのも86、BRZの特徴のひとつです。
当時の価格は286万8000円(消費税5%込)と、架装された装備を考えると比較的安価な設定といえます。
●BRZ tS
よりアグレッシブなスタイルで走行性能も向上した「BRZ tS」
初代BRZには通常のラインナップ以外にも魅力的な特別仕様車がいくつも設定されましたが、そのなかの1台が「tS(ティーエス)」です。
スバルのモータースポーツ活動を統括するスバルテクニカインターナショナル(STI)の手によって、スポーティな装備や仕様にモデファイされたコンプリートカーのtSは2013年8月に500台限定で発売。
具体的に手が入れられた内容としては、ドライブシャフトの大径化や、STI独自のフレキシブルパーツの採用など専用チューニングを実施しています。
ボディ剛性のアップや足まわりの変更により気持ちの良いハンドリングを実現するとともに、ブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキ、18インチアルミホイール、STI製フロントアンダースポイラーの採用により走行性能も向上。
外観ではSTIとtSオーナメントや専用フェンダーガーニッシュが装着され、内装にもSTIロゴ入りスポーツメーターを採用するなど、走りへの期待感と所有する喜びを感じることができる仕様となっています。
また、角度が2段階に調整できるドライカーボンリヤスポイラーやブラック塗装の18インチアルミホイール、レカロ製バケットシートを前席に装備した「GT PACKAGE」を設定するなど、さらにスポーツマインドあふれる仕様も用意されました。
発売当時の価格(消費税5%込)は366万4500円から437万3250円で、6速MTだけでなく6速ATも設定するなど、ユーザー層を限定せずに、だれもが特別なBRZの走りを楽しめることをコンセプトとしています。
なお、2015年にも新たな仕様で再度tSが限定販売されました。
■BRZの進化の集大成というべきモデルとは!?
●BRZ STI Sport
スポーティかつ内外装の質感を高めた最上級グレードの「BRZ STI Sport」
2017年10月に、スバルとSTIが共同開発したBRZの最上級グレードとして「STI Sport」を発売。BRZが持つ走行性能や走りの質感、内外装の質感をこれまでよりも更に高めた仕様です。
足回りは、STIの独自技術で開発したフレキシブルVバーやフレキシブルドロースティフナーフロントによって、タイヤの応答性を向上し、専用の18インチアルミホイールと18インチハイパフォーマンスタイヤを装備。
また、STIによる専用チューニングを施したザックス製ダンパーとコイルスプリングを採用することで、ロールを抑え、しなやかで安定性の高い走りを実現しています。
外観は、STIオーナメントをあしらった専用フロントバンパーや専用フェンダーガーニッシュを装着し、精悍で高い走行性能を感じさせる特別なスタイリングを演出。
内装ではボルドー色でコーディネートされたシートに、本革やアルカンターラといった上質な素材を採用し、メーターパネルやメーターバイザー、ステアリングホイール等を専用パーツとするなど、スポーティで特別な空間となっています。
さらに、特別色のクールグレーカーキをまとった「STI Sportクールグレーカーキ エディション」が100台限定で抽選販売されました。
当時の価格(消費税8%込)は6速MTが353万1600円、6速ATが359万1000円でした。
※ ※ ※
今回、紹介した3台のBRZは、「WRX STI」のコンプリートカーのような過激なチューニングは施されていません。むしろライトチューニングといっていい内容です。
BRZのポテンシャルを考えると、もっとハードなチューニングも可能と思われますが、チューニングにはバランスが重要で、スバルとSTIはエンジン出力とシャシのバランス大事にしたということでしょう。
今回、発表された新型BRZの北米仕様では自然吸気の2.4リッターエンジンを搭載していますが、最高出力は228馬力(米規格)と、超高性能なエンジンではありませんが、BRZの性能的なバランスを考えると、最良の選択なのかもしれません。
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