日産「フェアレディZ」が1000万円超え!? 新車時の約7倍!伝説級の「240Z」とは
くるまのニュース / 2020年11月30日 11時10分
世界中で人気の高い日産「フェアレディZ」とくに、北米向けに展開されていた「ダットサン240Z」は現在でも高値が付けられることも珍しくありません。しかし、1000万円を超える価格が付けられているのはレアケースですが、なぜこれほどまでの高値が付けられているのでしょうか。
■自動車史に残る傑作、240Zとはどんなクルマ?
1969年に発売された日産の初代「フェアレディZ(S30型)」は、日本や北米で大ヒットを記録。
そのなかでも、アメリカで絶大な人気を誇った「ダットサン240Z(日本名:フェアレディ240Z)」は、現在でも海外などで人気があります。
初代Zは、先代のダットサン・フェアレディの後継機として発売され、フェアレディの究極系という意味で「Z」を冠し、その後現在に至るまでフェアレディZという名前でモデルチェンジを重ねてきました。
高水準な性能と、見目麗しいルックスでありながらも、ほかのメーカーよりはるかにお値打ち価格で販売したことにより、世界の累計販売台数は55万台にものぼりました。
今回の240Zの排気量は2.4リッターエンジンで150馬力を発揮。さらに、車重は1000kg弱ということもあり、抜群のスポーツ走行性能を有しています。
サスペンションは、フロントがマクファーソン・ストラット式、リアはロワーアームと直立するストラットのタイプとなっており、ロードホールディング性は抜群です。
また、その性能の良さから、競技車としても活躍していました。1970年には現在でいう所のラリーGBであるラリーRACをデビュー戦として、徐々に順位を上げていきます。
1973年のRACラリーではポルシェ「911」」やフォード「エスコート」、プジョー「504」といった並みいる強豪を押さえて、総合優勝に輝いたという歴史があります。実は240Zが日本車で初のWRC優勝マシンだったのです。
■なぜ240Zが1000万円超え? その理由とは
240Zは、ここ10年で北米を中心にクラシックカーブームが起こっているなかで高騰を続け、コンディションの良いものは1000万円にも達しています。
今回欧州(ドイツ)では販売されているのは、ダットサン240Z(1971年式)で、価格は1000万円を超えています。なぜこれほどまでの高値が付けられているのでしょうか。
当時の資料を確認すると、240Zの当時の販売価格が2288ポンドでしたが、今回紹介しているものは8万409ポンドと、単純計算で約35倍となっています。
日本での販売価格は150万円だったのが、約1000万円と約7倍という計算です。
もともと北米市場をターゲットに作られたということもあり、日本での販売台数よりも海外での販売台数が圧倒的に多いことがその結果を物語っています。
発売から50年近く経っても色褪せない流麗的なデザインは、多くのファンを虜にしており、中古車販売価格も高騰しています。
そんな240Zですが、海外の中古車市場で販売されているのが発見されました。
この240Zの驚く点が、わずか600kmという走行距離です。600kmというと慣らし運転が出来たか出来ないかの距離感ということもあり、大切に扱われてきたことがわかります。
足回りや車両下側の写真も確認できますが、新車といわれても納得してしまうほど非常に綺麗な状態です。
下回りも新車同様のコンディションとなる、欧州で発見された日産「ダットサン240Z」。
また、ボディのねじり剛性が弱いという弱点がありましたが、そのためか社外品も多く出回っています。車内には、クスコの補強パーツが装着されています。
また、フェアレディ240ZGをインスパイアしたものとされるオーバーフェンダーは迫力満点です。エンジンルーム内も足回り同様ピカピカになっており、クスコのタワーバーが存在を主張しています。
※ ※ ※
50年近く前のクルマにも関わらず、樹脂パーツやゴムパーツ、ドライバーズシートに劣化が見られず、放っておくと錆びてくる部品もあるなかで光沢を保ったままということから、あるタイミングでコレクション用にレストアされたとみて間違いなさそうです。
走行距離とレストア済みであれば、この1000万円超えという価格は妥当なのかもしれません。
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