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ポルシェの主力はSUV!? 代表車「911」以外のイケてるポルシェ5選

くるまのニュース / 2020年12月8日 6時10分

ポルシェといえば「911」をイメージしがちですが、それ以外の車種も大健闘し、主力はSUVといっても過言ではありません。しかし、ポルシェにどんなラインナップがあるのか、分かりづらいのも事実。そこで、現在新車で販売されている911以外のモデル5車種を紹介します。

■「911」より売れているポルシェとは?

 ポルシェは、ドイツが世界に誇るスポーツカーメーカーです。

 代表的な車種は、いわずと知れた「911」。カエルのような特徴的なフロントマスクや、水平対向エンジンを車体後部に配置し後輪を駆動するRRレイアウトなど、他メーカーのスポーツカーとは一線を画す個性的なモデルです。

 1963年の発売以来、ポルシェのイメージは911が一身で担ってきましたが、近年は少し様子が異なっています。

 というのも、ポルシェの2019年の世界販売台数の7割以上を、911以外の車種が占めているからです。

 ポルシェは古くから911以外にも魅力的な車種を投入してきましたが、あくまでもメインストリームは911でした。

 しかし、昨今のSUVブームもあって、いまでは立場が逆転。SUVモデルを中心に、その他のモデルもセールスを伸ばしているという状況です。

 今回は、そんな好調の波に乗る、911以外のポルシェ全5車種を紹介します。

●ポルシェ「カイエン」

 フォルクスワーゲンと共同開発したポルシェ初のSUVが「カイエン」です。

 ポルシェの走りとクロスカントリー4WDの悪路走破性を両立しつつ、さらにはSUVとは思えない優れた走行性能を実現し、2002年のデビュー直後から世界中で大ヒット。

 その後も順調にセールスを伸ばし、初代と2代目のトータル販売台数は77万台を超えました。

 現行型は3代目にあたり2017年に登場。軽量化やエンジンのダウンサイジング、車載機器のデジタル化といった現代のクルマらしいアップデートが中心のモデルチェンジを受けています。

 全長4920mm×全幅1985mm×全高1695mm(標準仕様)という大柄なボディに搭載されるエンジンは、3リッターV型6気筒ターボ(標準仕様:340馬力)と2.9リッターV型6気筒ツインターボ(S:440馬力)、4リッターV型8気筒ツインターボ(GTS:460馬力/ターボ:550馬力)の3種。

 さらに3リッターV型6気筒と4リッターV型8気筒にはハイブリッドモデルも設定され、3リッターV6の「Eハイブリッド」は462馬力、4リッターV8の「ターボS Eハイブリッド」は680馬力ものハイパワーを誇ります。

 前後異径タイヤが標準となり、後輪操舵や新開発のエアサスペンションといった最新デバイスが用意されているのもカイエンの特徴。

 これらによりオンロードとオフロードのパフォーマンスやコンフォート性がいっそう高められています。

 また、3代目モデルから「クーペ」と呼ばれるスタイリッシュなボディ形状が追加されているのも見逃せないポイントです。

●ポルシェ「マカン」

 カイエンの弟分として、2014年に登場したスポーティなSUVが「マカン」です。

 ボディは全長4695mm×全幅1925mm×全高1624mmとカイエンよりひと回り小さく、搭載されるエンジンも2リッターの直列4気筒ターボ(標準仕様:245馬力)からとポルシェとしては小さめ。

 とはいえ、上級グレードにはカイエン譲りのV型6気筒ターボも用意され、3リッター(S:354馬力)と2.9リッター(GTS:380馬力/ターボ:440馬力)がラインナップされています。

 駆動方式は全車4WDで、トランスミッションはポルシェのDCT「7速PDK」のみ。カイエンが重量物のけん引を考慮して一般的なトルコンATを採用しているのに対し、マカンはもう少しライトな使い方を想定していることがうかがえます。

 ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)やポルシェ・トルクベクタリング・プラス(PTV Plus)といった電子制御技術が用意されるのもマカンの魅力のひとつ。

 上級グレードのみ標準装備、あるいはオプションでの装着となりますが、卓越した走行性能と快適性を高い次元で両立しています。

 ちなみに、カイエンよりライトユース向けとはいうものの、PASM(エアサス付き)仕様を選べば、渡河可能な深さやスロープアングルなど、オフロードでの性能はカイエンと同等にまで向上します。

●ポルシェ「718」

「718」は2016年に登場したミッドシップの2シータースポーツです。それまで「ボクスター(オープン)」と「ケイマン(クーペ)」と呼ばれていた車種が、モデルチェンジを機に718へと名称を改め、それぞれ「718ボクスター」と「718ケイマン」になりました。

 改名前との違いは、エンジンが水平対向6気筒から同4気筒へと変更されたことです。

 標準仕様が2リッターターボで、スポーティ仕様の「718ボクスターS/718ケイマンS」が2.5リッターのターボエンジンを搭載。

 ポルシェといえどもエコの流れには逆らえず、排気量の小さいダウンサイジングターボを採用。兄貴分の911との明確な差別化ということで話題になりました。

 718の最大の特徴は、ミッドシップレイアウトを採用することです。911のRRレイアウトよりもエンジンが車体中心寄りに配置されるため、ハンドリングにおいては911以上に有利とされています。

 軽量でコンパクトな4気筒エンジンを搭載するのですから、俊敏なコーナリングはお手のもの。

 エントリーポルシェとして登場したボクスター/ケイマンでしたが、いまでは911とは違ったスポーティさを持つクルマとして幅広い層から支持を受けています。

 ちなみに「718」という数字は、4気筒エンジンを搭載するポルシェ往年のレーシングカーの名称から拝借したものです。

 4気筒エンジンを由来とした718ですが、2019年に4リッター水平対向6気筒の自然吸気エンジンを搭載した高性能モデルが追加され、ラインナップが拡大しました。

■セダンや電気自動車のポルシェも存在!?

●ポルシェ「パナメーラ」

 2009年に登場した「パナメーラ」は、ポルシェ初となる4ドア(正確にはハッチゲートを持つ5ドア)×4シーターのグランドツーリングカーです。

 スポーツカーの性能とラグジュアリーサルーンの快適さを兼ね備え、高級セダンの新しいカタチとして多くのファンに支持されています。

ポルシェ「パナメーラ」ポルシェ「パナメーラ」

 現行型は2代目にあたり、2016年に登場。全長5049mm×全幅1937mm×全高1423mmとスタンダードモデルでもラージサイズとなりますが、さらに全長が150mm延長されたロング版の「エグゼクティブ」や、ワゴンボディの「スポーツツーリスモ」も用意されました。

 搭載されるエンジンは2.9リッターV型6気筒ツインターボと4リッターV型8気筒ツインターボの2種。

 それぞれにモーターを組み合わせたハイブリッド仕様も用意されるのでパワーユニットは合計4種となりますが、チューニング違いの仕様もあり、セダンだけでも7グレードがラインナップされています。

 駆動方式はベースグレード(FR)を除きすべて4WD。トランスミッションはPDK(DCT)で、マカンや718が7段なのに対し、パナメーラは911と同じく8段タイプを搭載します。

 高級感とスポーティさが絶妙なインテリアはまさに贅沢な空間。これだけ大柄なセダンながらリアシートが2人がけ(スポーツツーリスモは3人がけ)で、どの席に座っても快適なドライブを楽しむことができます。

●ポルシェ「タイカン」

「タイカン」は2019年のフランクフルトショーで初公開され、同年11月より日本でも予約注文の受付けを開始したポルシェ初となる電気自動車です。

 4ドア4シーターの大型スポーツサルーンで、全長4963mm×全幅1966mm×全高1379mmとパナメーラよりわずかに短く、幅広く、そしてやや低いプロポーションを持ちます。

 グレードは435馬力(ローンチコントロール使用時:530馬力)の「4S」、625馬力(同680馬力)の「ターボ」、625馬力(同761馬力)の「ターボS」のみっつ。

 前後に配されるモーターが四輪を駆動し、ターボSの0-100km/h加速は2.8秒という驚異的な加速を実現しています。

 システム電圧は、市販車としては初の800Vで、ハイブリッド車の代表格であるトヨタ「プリウス」の600V(200Vから昇圧)を大きく上回るのが特徴です。

 容量93kWhの駆動用バッテリーをフロア下に配置し、条件にもよりますが5分の充電で100kmの走行が可能とされ、航続距離は最長で412km(WLTP)にも達します。

 タイカンがポルシェらしいのは、電気自動車でありながらハンドリングを疎かにしていないことです。

 これは大きくて重いエンジンがなく、もっとも重いバッテリーがフロア下にあるために重量配分に優れているからこそで、電気自動車の利点を上手に活かしているといえるでしょう。

 最廉価の4Sですら1448万1000円もする高額車ですが、欧州の予約分だけでもすでに3万台を超えたそうです。

 日本での納車開始は2020年11月下旬の見通しなので、もうそろそろ実車を路上で見られるかもしれません。

※ ※ ※

 ポルシェの2019年の世界販売台数は28万800台に達し、前年比約10%増と販売記録を9年連続で更新しました。

 もっとも販売台数が多かったのはマカンの9万9944台で、全体の3分の1以上を占めます。次いで、僅差でカイエンの9万2055台。

 つまり、SUV2車種でおよそ7割となり、いまでは「ポルシェ=911」といい切れなくなっています。

 718やパナメーラも好調で、タイカンのデリバリーが開始されれば、さらに911の販売比率が下がる可能性もあります。

 しかし、911の影が薄くなったかというと、決してそんなことはありません。

 911以外の車種が支持されているのは、911というスポーツカーが存在してこそ。販売台数の多い少ないにかかわらず、やはりポルシェといえば911なのです。

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