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SUV人気に終止符!? 今年の車にスバル「レヴォーグ」 ワゴン人気は復権なるか

くるまのニュース / 2020年12月8日 7時10分

毎年、その年を代表するクルマに贈られる「日本カー・オブ・ザ・イヤー」。今年の1台にスバル「レヴォーグ」が選ばれました。過去3年では、SUVが連続して選ばれていましたが、なぜ今年はステーションワゴンのレヴォーグが選ばれたのでしょうか。

■レヴォーグが「今年の1台」に決定! ステーションワゴンの復権ある?

 2020年12月7日に、2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤーが発表され、今年の1台としてスバルのステーションワゴン「レヴォーグ」が選ばれました
 
 昨年までは「ボルボ XC60」(2017年)、「ボルボ XC40」(2018年)、「トヨタ RAV4」(2019年)と、昨今のSUVブームを象徴するように3年連続でSUVモデルが選ばれていました。今年登場したSUVの新型車では「ハリアー」「ヤリスクロス」などが人気を集めています。そんな中、なぜ人気が低迷しているといわれるステーションワゴンのレヴォーグが選ばれたのでしょうか。SUV人気に終止符は打たれるのでしょうか。

 日本カー・オブ・ザ・イヤーは、日本のモータリゼーションの発展とコンシューマーへの最新モデルおよび最新技術の周知を目的として1980年に創設。

 本年度の選考対象となるクルマは、前年の11月1日より当年の10月31日までに日本国内において発表された乗用車で、新しいコンセプトや機構、ボディ・パワートレインを有していることが選考の対象となるクルマの条件です。

 このような歴史や選考条件で選考される日本カー・オブ・ザ・イヤーですが、前述のように近年では3年連続でSUVが受賞しています。

 この過去3年の間では、2018年に20年ぶりのフルモデルチェンジを遂げて大きな話題となったスズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」が登場。

 2019年には3年ぶりの日本復活となったトヨタ「RAV4」や、全長3m以下というコンパクトサイズながら幅広い世代から支持されるトヨタ「ライズ」。

 2020年には、ハイブリッド専用車として登場した日産「キックス」、2021年初頭にはマツダ初の市販電気自動車もSUVで発売される予定など、多種多様なSUVが続々と投入されます。

 新車販売(軽自動車を除く)においても、1位にトヨタ「ヤリス(ヤリスクロス含む)」、2位ライズ、4位「ハリアー」と上位にSUVがランクイン。なお、ライズは2019年11月の発売以降、常にTOP5を維持する人気です。

 一方で、ステーションワゴンはかつて国産メーカー各社がラインナップする定番ジャンルとなっていました。

 ステーションワゴンは、セダン並の走行性能とワゴン並の積載性を兼ね備えたことが支持される要因となり、その人気に火を点けたのがスバル「レガシィツーリングワゴン」だったのです。

 しかし、2000年以降は走りの性能よりも室内空間の広さや快適性にニーズが変わっていき、ミニバンやSUVジャンルに人気が変わっていきました。

 そして、ワゴンモデルは徐々に販売台数が落ち込んでしまった結果、国産メーカーはステーションワゴンをラインナップを次々と無くしていきました。

 現在、国産メーカーのステーションワゴンは、マツダ「マツダ6ワゴン」、ホンダ「シャトル」、トヨタ「プリウスα」、「カローラツーリング」、そしてレヴォーグと数えるほどです。しかもステーションワゴンのみで展開されている車種は、シャトルとレヴォーグの2車種だけです。

 なお、プリウスαは2021年3月末で生産終了することがすでにアナウンスされており、ますますステーションワゴンの数が減っていく傾向です。

 そうした時代の流れなかで、ステーションワゴンのレヴォーグはどのようなユーザーから支持されてきたのでしょうか。スバルの販売店は次のように話します。

「スバルはレオーネツーリングワゴンやレガシィツーリングワゴンがヒットしたこともあり、昔からステーションワゴンを好むユーザーから支持されておりました。

 しかし、レガシィはグローバルモデルとしてボディサイズが世代を重ねる毎に拡大し、それまでのオーナーから少なからず不満が出ていたようです。

 そうした背景もあり、日本のユーザーに適したボディサイズのステーションワゴンである先代レヴォーグが2014年に登場しました。当初は、日本専用モデルでボディも丁度いいサイズということで、歴代レガシィツーリングワゴンや他社からの乗り換え需要が高まりました。

 また、年々他社のステーションワゴンが無くなっていることもあり、選択肢が限られてきていることも結果的に、レヴォーグの販売を支えていたのです。

 今回、レヴォーグが2代目へとフルモデルチェンジしたことで、基本性能が大幅に刷新されたほか、新たに搭載される高度運転支援システム『アイサイトX』は、クルマとしての性能はもちろん、安全面でも他車に負けないクルマとなりました。

 しかし、スバル車のなかでは、依然としてSUVの『フォレスター』が人気です。

 実際にフォレスターを検討していた人が最終的にレヴォーグを購入した人もいましたが、新車効果が強いため、ステーションワゴン人気が戻ったとはまだいえないと思います」

■カローラツーリングが人気!? ワゴン人気はやはり復権中?

 2020年9月に12代目へとフルモデルチェンジしたカローラ/カローラツーリングは、発売以降も販売台数ランキングで上位を維持するほどの人気を誇っています。

2019年9月に12代目へとフルモデルチェンジしたカローラツーリング2019年9月に12代目へとフルモデルチェンジしたカローラツーリング

 現在のカローラシリーズは、セダンのカローラ、ステーションワゴンのカローラツーリング、2018年6月に先行して登場したハッチバックのカローラスポーツで構成され、そのなかでもステーションワゴンのカローラツーリングが販売比率の大半を占めています。

 カローラツーリングの人気について、トヨタの販売店は次のように話しています。

「トヨタでは、去年から今年にかけて新型モデルが続々と登場しました。SUVが注目されがちですが、2019年9月に12代目となったカローラ(セダン)/カローラツーリング(ステーションワゴン)は、それまで販売No.1だったプリウスとパッケージが近かったこともあり、販売面でも好調を維持しています。

 カローラシリーズの販売比率では、大半をカローラツーリングが占めることもあり、ステーションワゴン人気があるように感じます。

 しかし、それは人気車プリウスと比べて優れているという部分がユーザーから評価されているため、かつてのようにステーションワゴンが復権したとはいえないと思います。

 実際には全体で見るとまだまだSUV人気が高いことには変わりませんから」

※ ※ ※

 レヴォーグは、SUVの三連覇を阻止したことで、ステーションワゴン人気の復権が期待されましたが、あくまでも一定の条件のうえで、好調なようです。

 しかし、ステーションワゴンが下火になりつつある現在においても、新型モデルが登場したということは、絶対数ではSUVに及ばないものの、コア層を重視したクルマ作りが続く証となるのかもしれません。

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