同車種でなぜ価格差400万円? トヨタ「アルファード」の謎 ベースと最上級で異なる豪華さとは
くるまのニュース / 2021年1月2日 7時30分
トヨタ「アルファード」は、いまや人気と実力を兼ね備えた最強の国産ミニバンといえます。さらに、ひとつのモデルでベースグレードから最上級グレードの価格差が400万円以上あるのも珍しいモデルです。なぜ、アルファードのグレードには400万円もの価格差があるのでしょうか。
■ベースグレードでも充実の装備だが、購入者はどこに注目している?
いまや日本で一番売れているミニバンとなったトヨタ「アルファード」。その迫力かつ高級感のあるデザインから高級ミニバンともいわれています。
しかし、設定されるグレードの価格も国産モデルかつミニバンにおいては超高級で、最上級グレードの775万2000円となり、エントリーグレードの352万円とは約400万円の差が存在。なぜこれほどまでの価格差があるのでしょうか。
3代目となる現行モデルは2015年に登場しました。日本自動車販売連合会によると2020年11月の新車販売台数では1万109台を記録し、登録車ランキングで3位に輝いています。
外観デザインは、大胆なフロントフェイスが特徴的で、メッキ加飾が施された大型の格子状グリルと、精悍なヘッドランプデザインは高級感があり、圧倒的な存在感を与えています。
ボディサイズは、全長4945mm×全幅1850mm×全高1935mm。姉妹モデルである「ヴェルファイア」とは外観デザインで差別化が図られています。
高級ミニバンといわれるゆえんは、価格や外観デザインだけではありません。
内装は、緻密な作り込みが魅力で、ドライバーや同乗者に高い満足度と快適なひとときを提供する上質さと、グレードに応じたさまざまなシートレイアウトが大きな特徴となっています。
7人乗り仕様では、2列目に独立式シートを採用。大型アームレストやオットマンを備えた豪華なグレードも設定されています。
3列目シートは両サイドへ跳ね上げて格納することも可能で、大型のスーツケースなど荷物を積んでもゆとりある空間を確保。
高品質な室内空間は「まるでファーストクラスのような乗り心地」といわれるほど、ユーザーから高い評価を得ています。
アルファードのラインナップは、ガソリン車/ハイブリッド車、2WD/4WDが選択可能で、グレードはベースグレード「X」(352万円)から最上級の「Executive Lounge S」(775万2000円)までとなり、前述のとおり400万円以上の価格幅がある車種は珍しいです。
パワートレインは、ガソリン車は2.5リッター直列4気筒エンジンと3.5リッターV型6気筒エンジンの2種類。ハイブリッド車では、2.5リッター直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせています。
基本的なスペックやパワートレインにおいてグレードによる違いはそれほどまでないほか、安全装備ではトヨタセーフティセンスをはじめ充実の装備となっており、ベースグレードから最上級グレードで大きな差は無いように思えます。
では、なぜグレード間で400万円以上もの価格差があるのはなぜでしょうか。トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「価格の差の違いは色々とありますが、ナビがついているかどうかでかなり価格が変わってきます。
最上級グレードでは運転席のナビとは別に、後席にもディスプレイがついており、スピーカーは『JBLプレミアムサウンドシステム』を採用していて、音質が非常に良いのが特徴です。
グレードによってシートの質感も変わってきます。エントリーグレードだと、布がメインのファブリック生地ですが、最上級グレードでは本革を採用していて、一気に高級感が増します。高級志向の人は高いグレードを選ぶ人が多くいらっしゃいます」
また別のトヨタ販売店スタッフは、以下のように話します。
「アルファードはグレードが上がるほど、『2列目が充実』します。
独立性・機能性・オプション装備は格段にアップするため、同乗者に対する『おもてなし』感は別格です。
最上級グレードは法人の契約が多いのも、こういった背景があります」
※ ※ ※
実際にエントリーグレードと最上級グレードの最大の違いは、外見からは見分けがつかない内装にあり、とくに販売店スタッフがいう2列目シートの作り込みが最大の違いです。
ファーストクラスのような2列目シートにはLEDの読書灯が装備され、「リヤエンターテインメントシステム」やナビゲーションなどもフル装備となっています。
最上級グレードは、役員用の社用車や公用車としても高く評価され、まさにエグゼクティブのためのラウンジといえる至高の1台です。
また、専用パーツや装備が多数採用されており、まさにアルファードのコンセプトである「最高の質的贅沢を極めるクルマ」を最高の形で具現化したものといえます。
■アルファード、気になるオプションは何がある?
高級ミニバンこと、アルファードにおいて、人気のグレードやオプションにはどのようなものが設定されているのでしょうか。
前述のトヨタの販売店スタッフは、アルファードの販売動向について、以下のように話します。
「高級志向であれば最上級グレードのExecutive Lounge。それ以外であればベースグレードのXと、極端に分かれている印象があります。
アルファードは同乗者の快適性を追求しているため、VIPを乗せるという使い方であれば問答無用で最上級グレードが好まれ、家族連れの人や荷物を積む機会が多い人などはXという感じで選ばれています。
外観デザインでは、通常グレードとSグレードでフロントマスクのデザインが異なっていますが、割合的には半分半分という印象です。
コロナ前であれば中国などから日本に来られた人が購入するケースが多くありました」
最上級グレード「Executive Lounge」の2列目シート
また、アルファードの人気オプションについては、次のように話します。
「アルファードはエントリーグレードのXでも、基本的なオプションや安全装備は一通り標準装備されているため、追加する人は少ない印象です。
オプションを増やしたいという人は、追加ではなく初めから最上級グレードを選ばれる人が多いです。
内外装ともに黒のカラーリングは、下取り・買取り価格は高くなる傾向があるため人気です」
※ ※ ※
アルファードは、国内外の中古車市場でも高い人気を誇ります。条件次第では、購入金額の6割ほどの下取り価格が提示されることもあるといいます。
また、人気の背景について、前述の販売店スタッフは「かつては『いつかはクラウン』という憧れを抱く人がいましたが、現在ではクラウンよりも『いつかはアルファード』という人のほうが多いかもしれません」と話します。
憧れの対象がクラウンからアルファードになったことで、アルファード自体のブランドが確立化されたことが、昨今の人気を土台となっているのかもしれません。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トヨタの新型「ヴェルファイア“最上級仕様”」まもなく登場!? 豪華絢爛「2列4人乗り」爆誕か!? 冷蔵庫もある豪華ミニバン「スペーシャスラウンジ」の全貌とは
くるまのニュース / 2024年9月24日 7時10分
-
トヨタ斬新「“最大級”ミニバン」がスゴイ! 流麗ボディの「エスティマ」後継!? “全長5m”超&3列シートの最上級な「シエナ」とは?
くるまのニュース / 2024年9月18日 6時10分
-
街中に溢れるトヨタ「アルファード」 最低でも540万円だけど…みんなどうやって買ってる? 高いリセール&残価ローンが決め手か? 噂の安価グレードは出る?
くるまのニュース / 2024年9月17日 7時10分
-
トヨタ「“前列3人座れる”ミニバン」がスゴイ! 斬新「3列9人乗り」シート採用! “全長5.3m”超えや“6速MT”もある「プロエース」とは?
くるまのニュース / 2024年9月3日 6時10分
-
価格が高くて納期も長い! 新型アルファード・ヴェルファイアの代わりのミニバンは?
MōTA / 2024年8月28日 14時0分
ランキング
-
1「そうだったのか!」料理長が教える玉ねぎの剥き方が参考になる
おたくま経済新聞 / 2024年9月23日 18時0分
-
2広島に瀬戸内の自然×シャトレーゼの魅力感じるリゾートホテル誕生
モデルプレス / 2024年9月24日 7時32分
-
3中国、犬を偽装したパンダが「ワンワン!」吠えてバレる パンダ犬が裏ブームとなる闇事情
もぐもぐニュース / 2024年9月24日 10時28分
-
4「稼げるハイブリッド車」が握るホンダの未来 脱「低収益の4輪事業」でEV離陸までの橋渡し
東洋経済オンライン / 2024年9月24日 8時0分
-
5妻への愛情がなくなった理由ランキング、「セックスレス」「小言や文句が多い」など抑えた1位は?
マイナビニュース / 2024年9月24日 9時4分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください