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人気車の共通点? 軽やミニバン、SUVまで全てに共通する部分とは

くるまのニュース / 2020年12月28日 7時10分

人気のあるクルマのジャンルといえば、軽自動車やコンパクトカー、ミニバン、SUVなどさまざまなものが挙げられますが、それらに共通した売れる要素が存在します。どのような共通点があるのでしょうか。

■ジャンルに関係なく売れる要素には共通点があった?

 昨今の国内市場では、新たに発売される新型モデルではいくつかの共通点が存在します。
 
 それらは、現在のユーザーニーズを反映したものと予想出来ますが、実際にはどのような共通点があるのでしょうか。

 クルマの第一印象を決めるうえで一番重要なのが、フロント部分のデザインです。

 フロント部分のデザインが好みか否かで、そのクルマに関心を持つかが決まります。

 迫力のあるデザインが好きな人であればメッキ加飾やLEDライトを採用したデザインが好みの傾向にあり、可愛いデザインを求めるのであれば丸目ヘッドライトや発色の良いボディカラーをイメージとしてクルマに関心を持ちます。

 そうしたなかで、ここ数年では通称「オラオラ顔」や「ギラツキ顔」ともいえる大型のフロントグリルやシルバーメッキを多用したフロントデザインがトレンド化しています。

 代表的なモデルとしては、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」や「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」、日産「エルグランド」といったミニバン。軽自動車ではホンダ「N-BOX」、スズキ「スペーシア」、ダイハツ「タント」にそれぞれ設定されるカスタムシリーズです。

 また、2019年くらいからトレンド化しているのが、通称「タフ顔」ともいえる樹脂製バンパーを全面に押し出したデザインです。

 シルバーやブラックのスキッドプレートをフロントとリアのバンパーに装着するタイプや、フェンダー部分の樹脂パーツを強調するなど、フロント部分に留まらず全体のスタイリングが統一されているのが特徴といえます。

 代表的なモデルでは、トヨタ「RAV4」や「ヤリスクロス」、ホンダ「フィット」「フリード」に設定されるクロスターグレードなどが挙げられます。

 また、軽自動車ではダイハツ「タフト」、スズキ「スペーシアギア」、三菱「eKクロス」「eKクロススペース」などです。

 こうしたデザインのトレンドはどのような背景で採用されるのでしょうか。

 国産メーカーの担当者は、最近のデザインについて次のように話します。

「クルマの自由度は年々高まっています。その理由としては、樹脂加工やプレス加工といったベース技術の向上と、それを量産する生産技術の向上が挙げられます。

 これにより、以前までは製品化出来なかったようなデザインが量産できるようになりました。

 それに加えてLEDライトの採用によりヘッドライトやテールライトのデザインも自由度が増したことなども大きく影響しています。

 そして、デザインのトレンドとしてメッキ加飾は昔から高級感あるイメージがあるため、使われかたは色々ですが採用されてきました。

 一方で樹脂製バンパーは、かつてのオフロード車をイメージした形で最近ではRAV4の復活も影響して、色々なクルマに広まっています。

 あとは、SUVブームやアウトドアブームもオフロードのイメージとリンクすることもあり、樹脂製パーツを採用する例は増えているのだと思います」

※ ※ ※

 オラオラ顔やタフ顔以外に、一定数の人気を誇るのが可愛い顔です。全体としては多くないものの、欧州車に採用されるケースが多いです。

 国産車では、2020年1月に2代目が発売されたスズキ「ハスラー」や同年11月19日に発売された2代目となるホンダ「N-ONE」は、共に先代モデルのデザインが好評だったことから愛らしい丸目ヘッドライトが採用されています。

 また、前述のフィットでは2月14日に4代目にフルモデルチェンジしましたが、先代のシャープなヘッドライトから丸目風な愛くるしいデザインへと変更されるなど、親しみやすいデザインとしてはニーズがあるようです。 

■燃費や安全性能並みにユーザーが重視するポイントとは?

 外観デザイン以外にも売れる要素としての共通点はあるといいます。

 例えば、必然的なものでいえば燃費性能や安全性能というクルマ自体のスペックは重要視される傾向は今も昔も変わりません。

 また、昨今では背が高くて後席にスライドドアを採用しているという点で、軽自動車やコンパクトハイトワゴンでは重要視されています。

 そうした基本性能やジャンル毎によるものでは無い部分、かつすべてのクルマに共通するのが荷室の広さや使い勝手の自由度です。

 世界の自動車市場において、日本車ほど室内空間を上手く最大限に活用する例はあまりありません。

 近年では、欧州車でも小物スペースや常設ドリンクホルダーが定番化していますが、日本車では前席、後席、荷室とぞれぞれで最大限のスペースを活用しています。

 日本独自規格となる軽自動車や5ナンバー車(小型自動車)では、その定められたボディサイズを最大限に活かした空間作りがされています。

 前述のタフトでは、前席と後席+荷室をそれぞれ分けた空間として考えられており、前席を「クルースペース」、後席+荷室を「フレキシブルスペース」と定義し、人以外にさまざまな荷物を詰めるスタイルを提案しています。

 また、2020年12月4日にフルモデルチェンジされたスズキ「ソリオ」では、後席空間や荷室を拡大したことを大々的にアピールしているほどです。

 新型ソリオでの室内空間に関して、スズキは次のように話します。

「このクラスを検討されるお客さまの多くは、お子さんを持つファミリー層が多いこともあり、移動する際の快適性を求められます。

 さらに、家族4人で移動する際には荷物も多くなることから、収納スペースや荷室容量の拡大をおこないました。

 また、フルフラット時には後席リクライニングの頭上スペースも広がっているので、車中泊などでも快適に過ごせる空間を提供します」

新型ソリオは室内空間&荷室を重視して開発された。新型ソリオは室内空間&荷室を重視して開発された。

 さらに、近年人気のコンパクトSUVでも、後席空間と荷物の広さを重視しており、ヤリスクロスや日産「キックス」、ホンダ「ヴェゼル」はその代表例です。

 とくに、今年登場したヤリスクロスは荷室内のデッキボードを高さ2段階、左右6:4分割が可能なアジャスタブル式を採用したことで、上下左右の積載性の自由度が高まっているほか、後席の背もたれが4:2:4分割式となり、4人乗車時でも長尺物を積むことが可能となりました。

 トヨタの販売店スタッフは、ヤリスクロスの荷室について次のように話します。

「お客さまからは、ラゲージルームの分割出来るデッキボードが好評です。ほかのモデルであれば、これまで高さ調整できるタイプはいくつかありましたが、それに加えて分割が出来るという部分はお客さまで自由な収納が出来るため評価頂いています」

 では、なぜ最近になって、自動車メーカー側が荷室部分の改良を強くアピールする傾向が高まったのでしょうか。

 ある自動車メーカー関係者は次のように説明します。

「現在のクルマは、排気量の大きさで比べられることがなくなったことや、燃費性能で勝負するにもほとんど横並びとなり、目新しさが無くなっています。

 そうしたなかで、日常の使い勝手は一番ユーザーからの反響があるポイントとなることもあり、改めてその部分をフューチャーしていることが大きいかもしれません」

※ ※ ※

 クルマは日常の移動手段として、人や物を乗せることが主要用途です。

 そうした観点からすると、荷室の広さや使い勝手はユーザーから重要視されて当然の部分といえ、昨今の室内空間や荷室重視の新型モデルはある意味でもっともユーザー目線なクルマといえそうです。

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