300万円以下でランボルギーニオーナーになれる! 注目集まるトラクターは今が買い時
くるまのニュース / 2021年1月6日 15時30分
ランボルギーニオーナーの間でひそかに、ガレージにランボルギーニのクラシック・トラクターを並べるのが流行となりつつある。こうしたトラクターはごく稀にオークションにも出品されるが、現在のオークション相場を調査してみた。
■ランボルギーニのはじまりは、トラクターだった
ランボルギーニ、正確にはアウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニ社の創始者であるフェルッチオ・ランボルギーニは、1916年にイタリアのフェラーラ地方にある小さな農村、レナッツォ・ディチェントの街に生まれた。
実家は農家であり、本来ならばフェルッチオも農業の世界に興味を抱くところだったのだが、実際に彼が目を向けたのはトラクターなどの農業機械だった。
各種の工業機械を見て育ったフェルッチオは、ボローニャ近郊の工業大学に進学。ここからさらにエンジニアとしての経験を積み重ねる計画だったのだが、彼に待っていたのは第二次世界大戦のための兵役であった。
1946年に兵役を終えてディチェントの地へと戻ったフェルッチオは、ここから農業用機械の修理や製造に着手し始める。
イタリア中で農業用機械が求められていた戦後復興のこの時代、ベースとなるパーツを探すことさえ難しかったトラクター作りは圧倒的なオーダーを集めた。
当初、フェルッチオは米軍払い下げの軍用車のコンポーネントを利用し、英国モーリスのエンジンを組み合わせて作ったトラクター「カリオカ」を生産する。
そしてフェルッチオはついに1949年、フェルッチオ・ランボルギーニ・トラットリーチ社(トラットリーチとはトラクターの意)を設立。
空冷式の2気筒、もしくは4気筒エンジンを搭載したトラクターを、1日に10台以上生産するまでに成長を遂げた。
農業用のトラクターが、オート・オークションに姿を現すのは稀なことだが、今回RMサザビーズは、ロンドン・オークションに2台のランボルギーニ製トラクターを出品した。
トラットリーチ社のトラクターは、現在でももちろん生産が継続されているものの、ランボルギーニのファンにとって、ランボルギーニの原点ともいうべき存在。それをコレクションに加えるのもの価値の高い趣味だ。実際、愛車を格納するガレージに、クラシックなトラクターも一緒に並べることがマニアの間では流行っている。
こうしたクラシック・トラクターは、ランボルギーニだけでなくポルシェなども存在し、手に入れるならそれほど注目を集めていない「いま」かもしれない。オークションではどれほどのプライスで落札されているのか、調べてみよう。
■マニアに注目が集まっているクラシック・トラクターとは
ロンドン・オークションに最初に登場したのは1956年式の「DL25」である。このモデルは、トラットリーチ社が設立された初期のもので、当時の日産は5台にも満たなかったとされる。
参考までに同じ1956年式のDL25は55台が現存するのみだという。
●1956 ランボルギーニ「DL25」
2.5リッター直列2気筒ディーゼルを搭載したランボルギーニ「DL25」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
オリジナルのカラーにフルレストアされたDL25は、さすがに素晴らしいコンディションを維持している。搭載されるエンジンは、2.5リッター直列2気筒ディーゼルで、点火時にのみガソリンを使用するのがランボルギーニ製トラクターの大きな特長。
最高出力は24psで、これに4速MTを組み合わせている。さらにこのモデルには、フェルッチオ・ランボルギーニの甥である、ファビオ・ランボルギーニの直筆サインも入っている。
マニアとしてはたまらないトラットリーチ初期のモデル、落札価格は2万900ポンド(邦貨換算約288万円)だった。これを高いと見るか、安いと見るかは、やはりバイヤーの価値観によるところだろう。
●1966 ランボルギーニ「2R」
1.4リッター空冷直列3気筒ディーゼルを搭載したランボルギーニ「2R」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
2台目のモデルは、このDL25から約10年後に生産された1964年式の「2R」だ。1960年代になると、トラットリーチの従業員数も400人を超え、この2Rが生産された頃には、すでにアウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニ社も創立されていた。
ランボルギーニの自動車メーカーを作るという夢、実業家としての夢は、このトラットリーチの成功があればこそ叶ったものだったのだ。
2Rに搭載されたエンジンは、1.4リッター空冷直列3気筒ディーゼル。最高出力は36psで、前方に6速、後方に2速のミッションが組み合わされる。
こちらの落札価格は2万900ポンド(邦貨換算約288万円)と、DL25のそれとまったく共通。あるいはひとりのコレクターが、2台のトラクターを同時に落札したとも考えられる結果だった。
アウトモビリ以前のランボルギーニを知る歴史的な資料としても、これらのトラクターは非常に重要な役割を果たしてくれることは間違いない。ボディカラーがオレンジやレッドの「ミウラ」などと一緒にガレージに並べれば、最高の組み合わせとなるだろう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
やっぱりカッコいい! 1970年代生まれの空冷ネイキッド5選
バイクのニュース / 2024年7月28日 9時10分
-
「& OWNERS(アンドオーナーズ)」ランボルギーニお披露目発表会 イベントレポート
PR TIMES / 2024年7月23日 14時45分
-
少額からアート作品を共同保有できる「ANDART」総額約4億円!1枠10万円からランボルギーニオーナーになれるサービスを開始
PR TIMES / 2024年7月16日 13時45分
-
22年落ち日産「スカイライン」が約「6000万円」!? 新車価格の“約9倍”! もはや伝説級の「オシャ“グリーン”」採用した最終型「Mスぺ“Nur”」香港で落札
くるまのニュース / 2024年7月12日 19時10分
-
「えっ…デカっ!」 スポーツカーだけじゃない! 時代に逆行した「大きなエンジン」を積む国産乗用車3選
くるまのニュース / 2024年7月2日 12時30分
ランキング
-
1マクドナルドで行列は当たり前…は昔の話。「一切並ばず食事する方法」使わないのはあまりに損
女子SPA! / 2024年7月28日 8時45分
-
2「大谷翔平の新居バレ報道」は誰の責任なのか…アナウンサーに「謝罪係」を背負わせるテレビ局の特殊体質
プレジデントオンライン / 2024年7月25日 10時30分
-
3女性から自然と「好かれる/嫌われる男性」に共通している“6つの特徴”
日刊SPA! / 2024年7月28日 8時52分
-
4「ダブルクリックがわからん!」コールセンターに“高圧的な態度”を取り続けた50代男性の末路
日刊SPA! / 2024年7月27日 8時54分
-
5年金15万円・81歳の母だったが、55歳長男が「私の老後は絶望的です」と悲観する「親の老人ホーム請求額」に驚愕
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月28日 10時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください