買って損しない? 嶋田氏が運転して楽しかったクルマ「ベスト3」
くるまのニュース / 2020年12月29日 18時10分
感性に訴えかけるクルマを文学的に読み解くモータージャーナリスト嶋田智之氏が、2020年に試乗したクルマのなかからベストスリーを選出。買って後悔しない3台を紹介しよう。
■革新のEVと、官能のV8。どっちにも感動させられた!
コロナ禍でいつもとはまったく違った1年間だった2020年。そのような状況下で試乗したクルマのなかから、モータージャーナリスト嶋田智之氏の感性に訴えかけたベストスリーを選出してもらった。
自動車メーカーが自社の未来を真剣に見つめて本気で電気自動車を開発するとこんなにも凄いモノができるのか! と驚かせてくれたクルマがある。
●第3位:アウディ「e-tron スポーツバック」
内燃機関のクルマと電気自動車はまったく別の乗り物だと考えるべきだが、その考え方を一変させたアウディ「e-tron スポーツバック」
アウディ「e-tron スポーツバック」である。力強さ、滑らかさ、重厚さ、高級感。ピュアEVとしての長所が抜群の出来映えでそこにあったのはもちろんだが、何が凄いって、乗り味がどこを切り取っても徹頭徹尾アウディ。アウディ以外の何者でもないのだ。
例えば雨に濡れたサーキットで故意に不安定な姿勢を作り、前後のモーターによる電動4WDとはどんなだろう? なんて試してみたのだけど、そのフィールはまるで内燃機関アウディのクアトロ・システムそのもの。違和感ゼロ、なのだ。
本来、内燃機関のクルマと電気自動車はまったく別の乗り物だと考えるべき。けれど違う乗り物なのに、完全に同じ哲学の元で作られていることがありありと判る。そのこだわりっぷりには感動させられた。ちょっとばかり衝撃的だったのだ。
●第2位:マセラティ「グラントゥーリズモMC」
名機ティーポF136ユニットはもう味わえないと思うと、すこし寂しいマセラティ「グラントゥーリズモMC」
2007年にデビューした「グラントゥーリズモ」が、2019年初冬に生産終了となって、その最終に近いモデルに乗る機会があった。相も変わらず素晴らしく甘美なクルマで心が鷲掴みにされた。
その源というべきなのは、マラネロ由来の自然吸気V型8気筒、ティーポF136ユニットだ。
2001年にクーペ/スパイダーに搭載されて以来、マセラティをずっと支えてきた名機である。試乗車の「MC」用はたった460psと520Nmだが、まぁそれはどうでもいい。
マセラティ用F136ユニットは、アクセルペダルを1mm踏んだり戻したりするとその分だけ美しくオクターヴを上げ下げする素晴らしい音色を聞かせてくれるし、滑らかで艶っぽい回転感覚を味わわせてもくれる、絶品ともいえる快感ユニットなのだ。
その、ただ転がしてるだけで背筋がゾクゾクするようなエンジンを積んだクルマに、もうピリオドが打たれている。時代は移り変わるものだが、なんだか寂しいな、と思う。こうなったらユーズドで……?
■パワーと使い切って走る愉しさナンバーワン!
クルマの愉しみ方は人それぞれ。眺めるだけでもいいし、コツコツとレストアするのもたのしい。では、ドライビングして楽しいクルマとはどんなクルマなのだろうか。
その答えのひとつが、嶋田氏が2020年のベストカーに選んだアバルトであることは間違いないだろう。
●第1位:アバルト「595シリーズ」
あり余るパワーにストレスを感じることなく気持ちよく走ることができるアバルト「595シリーズ」
500psだ600psだ700psだ、という強大なパワーを持っていても、いろんな意味で、それを解き放つことなんてできやしない。
アクセルペダルにのせた右足も自由度がなくて、逆に退屈。
でも、こういうクルマならストレスなしにあれこれ気持ちよく走れるんだよな……とあらためて気づかせてくれたのが、アバルト「595シリーズ」だ。
とりわけ「595ツーリズモ」をベースにした限定車、「595ピスタ」は街でも峠でも最高に楽しかった。試乗車はオープントップの“C”ボディにマニュアルトランスミッションの組み合わせ。それに僅か165psだけど気持ちよく弾けるエンジンと曲げていきやすいツーリズモのシャシ。
車体の小ささも効いて、いかなるときも気持ちよく駆け抜けられる。とんでもないスピードじゃなくて、気持ちよく昂揚できるスピード“感”があればいい。日常的に楽しめるこれからのスポーツカーの理想形ってもしかしたらこういう方向? いや、ちょっとマジメに欲しくなっちゃった。
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