普段あまり運転をしない人は要注意! 年末年始に起こりがちな車トラブルとは
くるまのニュース / 2020年12月30日 14時10分
毎年、年末年始は帰省ラッシュに伴う渋滞などで、クルマのトラブルが多く発生しています。事前にできる準備やトラブルに遭ってしまったときの対処法など、年末年始のドライブにおけるチェックポイントを紹介します。
■年末年始はタイヤやバッテリーのトラブルが多く発生
毎年、年末年始は帰省ラッシュに伴う渋滞や事故、故障など、さまざまなトラブルが発生しています。
現在はコロナ禍で帰省も自粛ムードにありますが、その一方で多くの人が移動の手段にクルマの利用を考えており、トラブルが発生する可能性が高いといえます。
年末年始のドライブで起こりやすいトラブルにはどのようなものがあるのでしょうか。
日本自動車連盟(JAF)では毎年、年度内のロードサービス理由を公表しています。そのなかで、2019年から2020年にかけての年末年始に高速道路でもっとも多かったのが「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」で583件ありました。
次いで「燃料切れや」「事故」、そして「過放電バッテリー」と続きます。
燃料切れや事故はともかくとして、なぜ年末年始にタイヤやバッテリーのトラブルが多いのでしょうか。原因やその対処法について、をJAF 東京支部の高木孝氏に聞いてみました。
「寒くなると空気の膨張率が下がり、タイヤの空気圧が不足気味になります。タイヤの空気圧不足は、運転しているだけでは分かりづらく、逆に運転中に気づくような状態であれば、すでに危険な状態といえ、タイヤが異常発熱し、最悪の場合はバーストすることもあります。
また、運転席のドア付近に表示されている適正空気圧よりもタイヤの空気圧が少ないと、転がり抵抗が増えて燃費が悪化するほか、タイヤの特定の部位だけが摩耗する偏摩耗を起こし、タイヤの寿命が短くなります。
タイヤの空気は自然と抜けてしまうので、月に一度は、ガソリンの給油時などを利用して、空気圧をチェックするようにしてください」
では、バッテリーのトラブルはなぜ発生するのでしょうか。事前の準備にはどのようなことがあるのでしょうか。
「寒い時期は、バッテリーの電圧低下にも注意したいところです。バッテリーはバッテリー液(希硫酸)の化学反応で電気を供給していますが、気温が低下すると、この化学反応が鈍くなります。
バッテリーの寿命(通常は3年程度)が近づいている場合は、ガソリンスタンドやカーディーラー、カー用品店などでバッテリーチェックをしてもらうと安心です。
バッテリーはエンジンを切った状態でも自然放電しますから、週に一度はクルマを走らせてバッテリーを充電しておくことで、バッテリー上がりのトラブル回避につながります」(JAF 高木氏)
普段は車庫に入れっぱなしになっていたクルマを、帰省するために久しぶりに動かしたら調子が悪いというのが、年末年始のトラブルの特徴といえそうです。
※ ※ ※
もし高速道路でトラブルに遭ってしまった場合、どうすればいいのでしょうか。
まずはハザードランプを点灯させ、できるだけ路肩に寄せます。
橋やトンネルのなか、あるいは路肩が狭い場合は、可能な限り広い所まで自走します。
さらには同乗者を安全な場所に避難させ、発煙筒、停止表示器材をクルマから50m以上後方に置いたうえで、非常電話か携帯電話で救援依頼をします。
高速道路上は大変危険ですから、自身で修理などの作業はせずに、救援の到着を待ちましょう。
■年末年始の渋滞予測は発表されず… 高速利用のポイントは?
GoToキャンペーンの一時停止が決まり、多くの地域で不要不急の往来が自粛されるなか、高速道路各社は年末年始の渋滞予測はおこなっていません。
通常時の年末年始やお盆の長期連休時には、高速道路各社が発表する渋滞予測を元に、出発日時などの計画を立てることができますが、現状ではそれが難しくなっています。
そこで、ネクスコ西日本に高速道路利用のポイントを聞いてみました。
渋滞回避のため、状況を見ながら高速道路を利用しましょう
「今年の年末年始は渋滞予測を実施していませんが、ネクスコ西日本ではリアルタイムの交通情報を、高速道路の交通情報サイト『アイハイウェイ』で提供しているので、渋滞状況を見ながら出発時間をずらすなど、当日の行動計画に役立てていただきたいと思います。
また交通情報サイトでは、雪道の交通情報や現地の天気・路面状況、降雪予測などの情報を提供しています。降雪に備え、冬用タイヤの装着・チェーンの携行をお願いいたします」
不要不急の移動の自粛が呼びかけられていますが、帰省などで移動が必要な場合は、最新の道路情報を確認のうえ、トラブルがないよう事前に点検・整備をおこない、運転にも余裕を持って安全運転を心がけましょう。
なお、「SA/PAにおいては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、お客さまへマスクの着用・手指の消毒・混雑の回避・ソーシャルディスタンスの確保などをお願いいたします」(ネクスコ西日本)とのことです。
外出の際のマナーとして、マスクの着用や手指の消毒なども忘れずにおこないましょう。
※ ※ ※
コロナの影響もあって、例年以上に普段あまりクルマを運転しない不慣れなドライバーが多くなりそうな年末年始ですが、このような状況における注意点について、JAF 高木氏は話してくれました。
「コロナ禍により、年末年始はクルマを使った移動の増加が予想されます。当然、運転に不慣れな人、初心者、道に迷って不安な気持ちで運転している人など、さまざまなドライバーと遭遇する機会があるでしょう。
ここでより大切になってくるのは、動作を主体としたハンドルテクニックよりも、譲ったり譲られたりして、他人と円滑な関係を結ぶスキルになります。
自分の存在を知らせるために早めのヘッドライト点灯や、適切なタイミングでのウインカー操作など、積極的に意思の疎通を図り、自分が何をしたいのか周囲にきちんと知らせることが大切です」
相手や周囲の状況をよく理解し、安全を最優先にした運転をすることが、結局は事故やトラブルを未然に防ぐことになります。
感染リスクを抑えるためにクルマを使うわけですから、できるだけ快適でスムーズな移動となるよう、常に心も身体も余裕を持ったドライブを心掛けましょう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ガス欠の反則金「9000円」知らない人多い? 違反になることも、どんな場所で? 給油ランプ光ると後何キロ走るの?
くるまのニュース / 2024年5月4日 9時10分
-
出た~~!大型連休に大量出没「サンデードライバー」の困った行動とは 「周囲の怒り」食らわないために守るべき「運転時の当たり前」
くるまのニュース / 2024年5月3日 20時10分
-
「ちょっと待った!」 出掛ける前に「タイヤ」を見て! トラブル防ぐためナニを確認? あと「赤&黄●マーク」なんのため?
くるまのニュース / 2024年5月3日 5時50分
-
連休中はクルマのタイヤに注意! 見た目じゃ空気が少ないのが分からない車両も
乗りものニュース / 2024年5月2日 9時42分
-
ゴールデンウィークはタイヤのトラブルに注意お出かけ前にはタイヤの点検を!
PR TIMES / 2024年4月26日 13時15分
ランキング
-
1作業服の男がコンビニ店内に“ありえないゴミ”を置き去りに。店員が困惑した客の行動
日刊SPA! / 2024年5月14日 15時54分
-
23500万円! 日産が新型「GT-R」実車展示! 存在感スゴい「最強仕様」がNYに登場! 進化した「新デザイン」採用に反響あり
くるまのニュース / 2024年5月13日 21時10分
-
3「歩くスピードが遅くなる」は認知機能低下のサイン【第一人者が教える 認知症のすべて】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月14日 9時26分
-
4車に閉じ込められて出られない…「自衛隊ならこうします!」 車内の「あるモノ」を使った脱出方法を伝授
まいどなニュース / 2024年5月14日 19時20分
-
5“激安焼肉食べ放題店”の元店員が暴露。「客に“得させないようにする”3つのワナ」
日刊SPA! / 2024年5月8日 15時54分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください