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VWのクーペSUV「T-ロック」はどう変わった? 人気コンパクトSUV「T-クロス」との違いとは

くるまのニュース / 2021年1月11日 17時10分

2020年7月に日本上陸したクロスオーバーSUV「T-Roc(T-ロック)」。「T-Cross(T-クロス)」や「Tiguan(ティグアン)」とともに、VWのSUVラインナップを支えるモデルだが、2020年12月にT-クロスとともに仕様変更を受け、より使いやすくなったという。T-ロックはどう変わったのか、試乗してみた。

■新世代インフォシステムを採用し魅力がアップしたT-ロック

 2020年1月と7月に相次いで日本に上陸したフォルクスワーゲンの新顔SUV、「T-Cross(T-クロス)」と「T-Roc(T-ロック)」が、ともに12月に一部仕様変更された。

 内容としては、常時コネクティッド(オンライン接続)の新世代インフォテイメントシステムがフォルクスワーゲン車として日本で初めて搭載され、これに合わせて新たなオンラインサービス“We Connect(ウィー コネクト)”が導入されたのがポイントとなる。

 加えて、両モデルともエンブレムの意匠が変わったほか、T-クロスについては導入特別仕様車の特別装備に、走行中でも少ない視線移動で情報を確認できるデジタルメータークラスター“Active Info Display”を追加され、有償オプションカラー「マケナターコイズメタリック」が設定されるなどした。

 両モデルを皮切りに導入されたウィー コネクトは、提供中の“Volkswagen Car-Net(カーネット)”に代わるもので、これまでテザリングで通信していたところ、eSIM を内蔵した通信モジュールを搭載したことで大幅に機能が充実し、利便性が向上している。

 通信モジュール搭載により常時コネクテッド化されたことで、現在地周辺の単価別ガソリンスタンド検索や、リアルタイム満空情報による駐車場の検索などがシステム上でできるようになった。また従来より提供されているナビ機能関連においても、オンラインにて地図データの更新が可能となった。地図更新は毎月1回表示されるポップアップに従えばよい。新旧を比べてみると、地図表示のデザインからして新しくなり、より使いやすくなっていることがわかる。

 また、アカウントを自車と紐づけると、シート、ライト、エアコン、インフォテイメントシステム、ドライバーアシスタンス機能などの各種セッティングを自動的に保存し有効化される「パーソナルセッティング」のほか、車両に関するデータの最新情報をはじめ、ライトの点灯やドア開閉の状況なども確認できる。

 さらには、走行中に車両が故障した際にはボタンひとつで自車位置と車両情報を自動通知するとともに、ロードサイドアシスタンスのオペレーターと音声通話できる「ブレークダウン・コール」や、定期点検や警告灯情報を販売店に自動通知し、販売店への入庫のアレンジができる「サービススケジューリング」などの機能を利用できるようになった。

 加えて、スマートフォンの専用アプリ上で、遠隔操作で車両のドアやトランクをロックorアンロックできるほか、GPS機能により地図上で駐車位置の確認や、決めた場所から離れた際のエリアアラート機能もある。なお、基本機能は10年間無償で、プラスアルファの機能については3年間無償となり、どちらに該当するかは別途確認いただきたい。

■あらためてT-ロックに試乗してわかったT-クロスとの違い

 試乗したT-ロックは、T-クロスよりも全長が125mm、全幅が65mm、ホイールベースが40mmそれぞれ大きく、全高は10mm低い。

 クロームパーツをあしらい上級イメージを演出した外観の雰囲気は似て非なり、VW車としては珍しくずいぶん思い切ったフォルムが与えられているが、後席も含め車内の居住性は十分に確保されており、5名乗車時のラゲッジ容量の差も、Tクロスと比べてわずか10リットル減にとどめているなど、実用性にも配慮されているあたりはいかにもVWらしい。

VW「T-ロック スタイルデザインパッケージ」の走り。試乗車は仕様変更前の仕様だVW「T-ロック スタイルデザインパッケージ」の走り。試乗車は仕様変更前の仕様だ

 また、T-ロックには電動テールゲートやレザーシートが設定されるのが特徴ながら、インパネまわりに大差はなく、価格差相応にもう少し質感が欲しかった気もしなくない。

 エンジンの印象はイメージどおりで、150ps・340Nmのパワー・トルクを発揮する2リッター4気筒ディーゼルを積むT-ロックは、116ps・200Nmを発揮する1リッター3気筒ガソリンを積むT-クロスよりも低回転から圧倒的に力強く、サウンドにも4気筒の優位性が感じられる。WLTCモード燃費も、T-クロスの16.9km/Lに対しT-ロックは19.5km/Lと上回り、さらに燃料単価の安い軽油ゆえ、経済性にも優れる。

 また、乾式ではなく湿式の多板クラッチを備えた高トルク対応型のトランスミッション「DSG」は、持ち前の歯切れのよいシフトチェンジに加えて、つながりがスムーズで扱いやすいのもT-ロックの強みだ。

 足まわりには電子制御ダンパーの「DCC」を標準装備するのがポイントで、状況に合わせて減衰力を適宜調整してくれるおかげで、19インチの偏平タイヤを履きながらもしなやかでフラットな走りを味わえる。いかにも車高と重心高の高そうなSUVっぽい感覚はまったくなく、FFながら優れた操縦安定性はもちろん、意のままに操れる正確なハンドリングもさすがはVW、というほかない。

 T-クロスが大衆車ブランドとしてのVWの良心を感じさせる、VWらしい良品廉価のクルマであるのに対し、T-ロックはプレミアムブランドの領域まで踏み込もうとした意欲がうかがえる。両モデルの価格差はその表れだろう。ただし、一見すると割高に感じられるT-ロックの価格も、内容を理解して実車に触れるほどに、じつはリーズナブルであることに気づかされる。

VW「T-ロック スタイルデザインパッケージ」のインパネVW「T-ロック スタイルデザインパッケージ」のインパネ

Volkswagen T-Roc Style Design Package
フォルクスワーゲン T-ロック スタイルデザインパッケージ

・車両価格(消費税込):404万9000円
・全長:4240mm
・全幅:1825mm
・全高:1590mm
・ホイールベース:2590mm
・車両重量:1430kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・排気量:1968cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速DSG(DCT)
・最高出力:150ps/3500-4000rpm
・最大トルク:340Nm/1750-3000rpm
・タイヤサイズ前後:215/55R17
・WLTCモード燃費:18.6km/L

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