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トヨタとスズキ、結局「どっちが良いの?」 ルーミー&ソリオの絶妙に異なる魅力とは

くるまのニュース / 2021年1月12日 11時10分

2019年9月に兄弟車となる「タンク」を統合したことで販売力を増したトヨタ「ルーミー」。対してライバルとなるスズキ「ソリオ」は、同年11月末にフルモデルチェンジを遂げました。似たようなパッケージを持つ両者の異なる魅力とは、どのような部分なのでしょうか。

■2020年は9月にルーミーが刷新! 11月にはソリオがフルモデルチェンジ。

 2020年11月25日、スズキ「ソリオ」がフルモデルチェンジして4代目となりました。発売後10日間で受注台数が4000台を超えるなど、滑り出しは好調です。
 
 同車は全長3.8mにも満たないコンパクトなボディながら、広い室内スペースを持つのが特徴。
 
 新型は荷室拡大のため全長を従来比80mm伸ばしていますが、それでも3790mmとコンパクトカーのなかでも小さな部類です。
 
 ところで、ソリオといえば競合ライバルに相当するのがトヨタ「ルーミー」(姉妹車の「タンク」は2019年9月にルーミーに統合)。果たして、ソリオとルーミーを比較するとどんな違いがあるのでしょうか。

 まず車体サイズですが、ソリオが全長3790mm×全幅1645mmなのに対して、ルーミーは全長3700mm(「カスタム」系は3705mm)×全幅1670mm。

 ルーミーの全長は先代ソリオに近いもので、新型ソリオに比べるとやや短い設計です。

 自宅駐車スペースに制約がある人や(新型ソリオも充分に小さな車体ですが)、よりコンパクトなクルマを探しているならルーミーが優位です。

 いっぽうで、ソリオにアドバンテージがあるのが積載性。今回のフルモデルチェンジで全長を伸ばした理由は荷室拡大で、新型は従来モデルと比べて後席の前後方向のゆとりは変わらず、荷室前後長が100mm延長されました。

 具体的には、ソリオは後席をもっとも後方へスライドした状態で荷室へ機内持ち込みサイズのスーツケースを5個(FF車であれば床下へさらにもうひとつの計6個)積めます。

 しかし、ルーミーの荷室長(シートスライド最後端時)は新型ソリオに比べると50mm以上短く、スーツケースはそこまで積めません。また、床下収納スペースの広さもソリオが大きくリードしています。

 ちなみに後席足元空間の広さは乗り比べても大きな違いは感じません。リヤシートの左右独立リクライニングとスライドは両車とも備えますが、ソリオが左右50:50分割なのに対し、ルーミーは60:40分割と違いがあります。

 これは好みに応じて選べばいいでしょう。スライド量はソリオが165mmなのに対し、ルーミーは240mmとルーミーのほうがアレンジ幅は広いといえます。

 いっぽう後席に関して、ルーミーにはないソリオだけの装備としては、センターアームレストがあげられます。

■走りでも絶妙な違いが存在するルーミーとソリオ。

 走り出すと、静粛性や加速感にも違いが。静かさはソリオに分があります。

 これは新型へのモデルチェンジでエンジンルームやリヤフェンダーへの吸音材の追加をはじめとする騒音対策の効果でしょう。

 またエンジン自体もソリオが4気筒なのに対してルーミーは3気筒で細かい振動を感じる状況があり、快適性の面もソリオ優勢です。

 エンジン排気量はソリオが1.2リッターなのに対し、ルーミーは1リッター。ランニングコストでは自動車税の区分が1クラス下となり毎年の自動車税額が5500円安く済むルーミーにメリットがありますが、自然吸気エンジン同士で比べるとパワーやトルクはソリオのほうが大きいのでその分加速は楽にできます。

 いっぽうでルーミーにはターボエンジンが設定されていて、こちらはソリオの自然吸気エンジンに比べると力強い加速を実現。

 高速道路の渋滞を通過することが多い人は、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)の違いにも注目したいところです。

 新型ソリオには「ハイブリッドMZ」や「ハイブリッドMX」(スズキセーフティサポート非装着車を除く)にACCが標準装備されていて、渋滞時は停止までをサポートする全車速対応型となっています。ただし停止保持はおこなわれません。

 いっぽう「カスタムG」と「カスタムG-T」に備わるルーミーのACCは、全車速対応に加えて停車中はドライバーがブレーキペダルを踏まなくても停止状態を保持する機能が組み込まれるなど、機能的にはワンランク上。同グレードのパーキングブレーキが電動式となっていることで実現しています。

好調な新型「ソリオ」。使い勝手はめっちゃ向上。好調な新型「ソリオ」。使い勝手はめっちゃ向上。

 ところで、このジャンルを開拓したのはソリオにほかなりません。

 その使いやすさが評価され「スズキの小型車で最多販売モデル」へと成長しましたが、のちにルーミーが登場したことで販売面への影響はないのでしょうか。

 ソリオは、先代モデルの販売が本格化した2016年の年間販売台数が4万8814台でした。

 そして2017年にはルーミー&タンクが本格販売に入り約15万台を記録しましたが、ソリオは販売台数を落とすことなく4万9742台を販売。

 続く2018年や2019年も約4万5000台と、コンスタントに売れていることが分かります。奇妙な現象ですが、ルーミー&タンクという刺客の登場による販売減はまったくないのです。

「確かに(ルーミーを)競合車と認識していますが、登場したからといってソリオの販売が減っているわけでありません。

 ルーミーの登場によりこのジャンルの認知度が上がり、マーケットが拡大したと考えています」

 新型ソリオの開発を担当したスズキの担当者はそう説明します。

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