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奇抜な見た目でインパクト大! 実用車なのに遊び心満載の車3選

くるまのニュース / 2021年1月14日 16時10分

クルマを購入する際に、多くのユーザーが重要視するのは外観のデザインではないでしょうか。デザインはクルマの販売を左右する重要な要素のひとつで、メーカーもお金と時間をかけてデザインを完成させています。一方で、かつては実用的なクルマなのに、奇抜なデザインを採用したクルマも存在。そこで、実用車ながら遊び心満載の外観だったクルマ3車種をピックアップして紹介します。

■王道のデザインをあえて採用しなかったクルマを振り返る

 一般的にユーザーがクルマ選びをおこなう際に、重要視するのが外観のデザインといわれています。ほかにも価格や燃費、走行性能などさまざまな要素が関係してきますが、やはり見た目の第一印象で決めるという人が多いのではないでしょうか。

 実際に各メーカーが新型車の開発をおこなう場合、外観のデザインに多くの人員とお金、時間をかけており、数多くのプロセスを経て最終決定しています。

 一方で、かつては実用的なクルマなのに、奇抜なデザインを採用したクルマも存在。そこで、実用車ながら遊び心満載の外観だったクルマ3車種をピックアップして紹介します。

●ダイハツ初代「シャレード」

若者に訴求するために斬新なデザインを採用した「シャレード クーペ」若者に訴求するために斬新なデザインを採用した「シャレード クーペ」

 ダイハツは1907年に創業した国内でも老舗の自動車メーカーです。1930年には三輪自動車の製造を始め、高度成長期に個人商店の物流を支えた名車「ミゼット」が大ヒットするなど、軽自動車や小型車に特化したメーカーとして成長してきました。

 1967年にはトヨタと業務提携契約を締結してトヨタグループの一員となり、提携第1弾として誕生したクルマが、1969年に発売されたコンパクトカー「コンソルテ」です。

 コンソルテはトヨタ「パブリカ」をベースにしたFRのコンパクトカーですが、ライバル車が次々とFF化されたことから次第に競争力が低下。そこで、ダイハツはFFコンパクトカーの自社開発をおこない、1977年に1リッターエンジンを搭載した初代「シャレード」が発売されました。

 ボディバリエーションは、発売当初5ドアハッチバックボディのみでしたが、1978年に3ドアハッチバックの「シャレード クーペ」を追加ラインナップ。

 オーソドックスな外観の5ドアに対し、3ドアで特徴的だったのが「Jライン」と名付けられたサイドウインドウまわりと、さらにその後ろにある丸い窓です。

 この丸い窓は「マリンウィンド」と命名されたとおり、ヨットやクルーザーに採用されていた窓がモチーフとされ、ダイハツはマリンウィンドによって開放感がもたらされるとアピールしていました。

 しかし、実際は直径20cmに満たないサイズの窓だったため、開放感よりも若者に訴求するデザインが重視されていたと考えられます。

 その後、1983年に発売された2代目シャレード以降は一般的なデザインに改められ、より実用的なクルマとして代を重ねていきました。

●ホンダ初代「シティ」

「トールボーイ」デザインが強烈な個性を放っていた初代「シティ」「トールボーイ」デザインが強烈な個性を放っていた初代「シティ」

 ホンダは1972年に次世代FFコンパクトカーの初代「シビック」を発売。現在の軽自動車と同等のボディサイズながら優れたパッケージングで広い室内を実現し、経済性や走行性能に優れクルマとして日米で大ヒットを記録しました。

 そして1979年に2代目シビックへバトンタッチすると、外観は初代のイメージから大きく変わらなかったもののボディサイズをひとまわり拡大し、よりグローバルでの競争力を高めました。

 そこで、ホンダは初代シビックに代わる小型リッターカークラスのモデルとして、1981年に3ドアハッチバックの初代「シティ」を発売。

 当時、コンパクトカーというと比較的全高を低くして、見た目にも安定感のあるフォルムというのが一般的でしたが、シティは常識はずれの高い全高を採用し、短いフロントノーズや台形のフォルムと相まって、異彩を放つ存在でした、

 しかし、この高い全高は奇をてらったわけでなく開発当初から決定しており、限られたボディサイズのなかでいかに広い室内空間を得るかが重要視された結果、誕生したといいます。

 発売当初はシティのデザインは賛否両論ありましたが、このコンセプトはユーザーから絶大な支持を受け、たちまちヒット作になりました。

 また、シティと同時発売された原付バイク「モトコンポ」をトランクに積載できるなど、ホンダらしさあふれる斬新なアイデアも盛り込まれ、後に「シティ ターボ」、「シティ カブリオレ」、「シティ ターボII」、より全高が高い「シティ ハイルーフ」、低燃費を追求した「E-III」などラインナップを拡充。

 さらには商用ライトバンの「シティ プロ」も発売当初から設定するなど、実用車としてあらゆるニーズに対応していました。

 その後、1986年に2代目シティが登場すると、今度は初代と真逆ともいえる極端に低い全高のフォルムに変貌し、またも大いに話題となりましたが、初代ほどヒットすることなく1995年に販売を終了。後継車の「ロゴ」へとバトンタッチしました。

■こんなライトバンは二度と出ない!?

●日産「エスカルゴ」

奇抜すぎるデザインながら商用車としての実用も高かった「エスカルゴ」奇抜すぎるデザインながら商用車としての実用も高かった「エスカルゴ」

 1980年代後半から日産は後に「パイクカー」と呼ばれる3台のクルマを限定発売。中古車が新車価格を上まわるほどの異常事態を巻き起こすなど、いまも高い人気を誇っています。

 パイクカー3兄弟は第1弾が1987年発売の「Be-1」、第2弾が1989年の「パオ」、そして第3弾が1991年の「フィガロ」でしたが、パオの発売と同時にユニークなライトバンの「エスカルゴ」が登場しました。

 エスカルゴの正式な車名は「S-Cargo」と表記され、「Cargo=貨物」のスペイン語読み「カルゴ」と「S=エス」を組み合わせてエスカルゴと呼称し、4ナンバーのライトバンとして発売。

 車名のとおり外観はカタツムリのようなフォルムのデザインで、フロントフェイスも目が飛び出したカタツムリを連想させています。

 一般的にライトバンなどの商用車では、ボディサイズに対して荷室容量をいかに稼ぐかが重要視されますが、エスカルゴはそういうしがらみを捨て、見た目のインパクトを優先していたといえるでしょう。

 一方で、実際には荷室の高さが1230mmと実用的につくられており、個人商店の荷物配達用として人気が高まりました。

 ボディは標準ルーフだけでなく開放感のあるキャンバストップも選べるなど、やはり商用車としては異例の存在で、さらに内装も、シフトノブ、ウインカーレバー、ワイパーレバーのデザインが統一され、ハンドルも往年のシトロエンのような一本スポークを採用し、当時としては斬新なセンターメーターとするなど、随所に遊び心が満載です。

※ ※ ※

 現在、日本の自動車市場でもっとも売れているクルマは軽自動車で、なかでもハイトワゴンと呼ばれるジャンルが大人気です。

 しかし、限られたボディサイズでいかに室内を広くするかを追求した結果、デザインは各メーカーとも画一的で、没個性となってしまいました。

 一方で、こうしたデザインはユーザーニーズに合致しているともいえ、メーカーもデザインで冒険できないという実情があり、日本はユニークなモデルが出しにくいマーケットになったともいえるでしょう。

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